国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/04/24

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)4月24日(日曜日)貳
通巻第1104号 臨時増刊
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 在韓米軍の「思いやり予算」を露骨に削減し、非協力を鮮明にする韓国
  “台湾有事”には在韓米軍と韓国軍は敵対関係に陥ると米国シンクタンク
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 北朝鮮が突如崩壊し、権力が空白となってしまった場合、韓国は米軍とともに如何なる対応ととるか。

 コードネーム「OPLAN 5029−05」とよばれる軍事作戦プランを米軍が立案し、共同訓練を韓国に提案した。
 ところが「あれは主権を無視した不適切なプランであり、協力はしかねる」と韓国大統領安全保障協議会が結論を出し、米軍に通達した、という(「ワシントン・タイムズ」、4月18日付け)。

 前々から韓国の米国からの離反は顕著だったが、これほど歴然と反旗を翻していたとは!

 ちなみに「中国に北朝鮮の核実験を止めさせるよう要請している米国も、韓国は『そんな兆候はない』とする立場にも苛立っている」(「ロスアンジェルスタイムズ」、4月23日付け)。
 こうした地殻変動的な環境を見ていると、いよいよ朝鮮半島の事態は深刻さを通り越して、いまや韓国は西側同盟の一員を離れ、中国の傘下にはいったと断じても良いのではないか、と米国筋がみるのも無理はないだろう。

 駐韓米軍の広報官は「作戦上の問題に関しては討議をしない、というのが米軍のポリシー」としてワシントンタイムズ紙へのコメントを避けた。
 しかし韓国のいくつかの新聞が、この作戦の存在をすっぱ抜いて、「多くの難民が発生した場合など緊急事態に対応するとき、米軍が指揮をとることになる作戦だから協力したくない」と剥き出しのナショナリズムを前面にだして反発しているのである。

 在韓米軍への予算協力で韓国は2004年度に6億2200萬ドルを支出した。これは在韓米軍基地にはたらく韓国人従業員の給与などを含む。
 韓国はこれも2005年度に6000萬ドルの削減を公表した。
 これでは弾薬準備や戦闘資材の調達におおきな支障がでるのだが、韓国の国防相ユーン・クワン・アンは「米軍の駐留維持は難しいだろう」と涼しい顔という。

 ポーツ・ウォルフォウィッツ前国防副長官は2004年五月に米軍および韓国軍の在庫目標を達成するプログラムは実現が難しい、と言明していた。いまやその在庫目標プログラムの終焉が伝えられた。

 廬武玄政権は「自主防衛でいける。米軍の協力は最小限でおさえる」とする政策を表明しており、米軍の縮小削減は急ピッチですすむ。2004年に5000名の米軍兵力が削減され韓国を去った(このうちの多くはイラクへ派遣されたが)。さらに年内には3000を削減し、2008年までに追加で4500名が削減される。

 まして「台湾海峡有事の際に在韓米軍からも兵力が当該海域に派遣することがあれば、韓国軍は米軍と対峙することになるだろう」とロジャー・ベィカーSTRATFOR研究員は予測するのである。

 あくまでも地域戦力にとどまろうとする韓国のナショナリズムが、日本とは正反対の地点まで後退し、「米韓同盟」は事実上の空洞化を目前にしている。
  北朝鮮は核実験の準備をしている(4月23日、ロスアンジェルスタイムズ)というのに、アジアの安定には協力しない、北朝鮮との仲介役は徹底的に手をぬく中国。
 朝鮮半島の危機が意外に近いことを意味しているようである。
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(読者の声1)話題の新聞「大紀元」に宮崎さんのニュースからの翻訳転載があります。
http://www.dajiyuan.com/gb/5/4/21/n896180.htm
反日暴動が当局によって仕組まれてした云々の記事です。
    (Ui生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)あれは大紀元がもともとの情報源なのですが、再々利用ですか。いずれにしても反日デモは、当局が演出して整然と、しかし大規模なデモをやろうとしたのは事実。それが野次馬、失業者の混入で「暴力沙汰」になったわけですが。もう一点,腑に落ちないのは投石を放置した警官です。投石も最初の一弾は「やらせ」の匂いがしますね。
 天皇陛下御訪中のとき、万里の長城の見学で、あそこにいたのは全員が公安とその家族でした。中国で「自発的なデモ」は金輪際あり得ないのです。農民暴動や民族対立は命懸けです。ユニデンや日本誘電など日本企業をねらった広東省の“山猫スト”は背後に当局がいます。


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(編集部からお願い)最近、以前にもまして多くの御投稿を頂きます。インターネット時代、迅速な反応と情報の交換が大事なときがあります。
 時宜にかなったポレミック優先で選択させて頂いておりますので、せっかくお寄せいただいても、?あまりに長い論文調のもの、?激越すぎる内容、?細かすぎてマニアックな御質問や言葉尻をとらえだけのご質問、?売名的な論文、?タイミングがはずれすぎているものなどは採用しかねますので、御了解ください。ただしすべての御投稿は精密に拝読しております。
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     <<宮崎正弘のロングセラーズ>>
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『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
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