国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/04/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)4月19日(火曜日) 
通巻第1095号 
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 五四運動が駄目なら「6・4」十六周年が次のチャンス
  反日が反政府暴動に転化し、血の弾圧で中国が世界に孤立する可能性
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 「日本がスケープ・ゴートにされた」とする正確な分析は欧米のメディアに多い。反日デモの本質は反政府、反共産党である、とする解説が日本以外には蔓延している。

 胡錦濤は「手を打つのが遅すぎた。もう間に合わない」と後悔の弁を吐いた様子だとニューズウィークが伝えている。
 9日の北京での反日争乱直後に政治局常任委員会が緊急に招集された席での発言らしい。

 さて中国の反日暴動は次に五四運動記念日が一つのメルクマール、この日、中国は連休最終日で人が集まりやすい条件も重なる。

 中国政府はどうやら「反日」運動の火消しに転じた。
 反日暴動翌々日の中国各紙は日中外相会談について「町村外相が中国侵略の歴史について深刻な反省と謝罪を表明した」などと嘘の報道をした。
(だから成果があがったわけであり、これ以上の反日デモを止めろ、と示唆している)

 そればかりか李肇星外相が「在日中国機関や中国人の安全を確保するため日本政府が有効な措置をとるよう求めた」などと逆な報道を続けた。
  (大使邸にペンキを塗った事件と日本料理店を襲撃して三階まで侵入しパソコンを破壊して冷蔵庫にあった酒をぶちまけて鬱憤を晴らした手口とは兇悪の程度こそ違うが行動パターンが似ている。つまり王毅大使公邸に赤いスプレーを縫ったのは自作自演?)
  謀略が得意な国だけに何でも手段化するのは常識である。

 上海市党機関紙『解放日報』は4月17日付けで「極く少数の者が石を投げ、ガラスを壊すなどして公共秩序と安全を脅かした」と反省の一行をつけ加えている。

 しかし反省はこのメディアくらいで大枠で中国の反日暴力への反省は一切見られない。
 そればかりか武大偉外務次官は反日デモに言及して「原因は歴史問題にある。日本が先に謝罪すべきだ」と依然として無反省な発言をしており、「責任はあくまで日本側にある」とする一方的、というより中華的な認識を示した。
 武次官はつづけて「現在の日中関係は1972年の国交正常化以来「最も深刻な困難」に直面している」とのたまわった。
 (日中友好屋さんたちも顔面蒼白でしょうねぇ)。
 
 しかし産経新聞によれば李肇星外相は町村外相との会談で「日中の現状を放置すると国民感情は地すべり的に悪化する。何とかとめないといけない。あるべき方向からそれてしまう可能性がある」と発言したそうな。
 
 「あるべき方向からそれる」という当局の懸念は「反日暴動」がいよいよ反政府、反共産党へと批判の真の矛先を向けるときである。
 そのときは「反日」を煽った党が「反日行動」を武力で弾圧せざるをえないイロニーに直面することになる。

 「血の日曜日」事件はロシアで皇帝がひっくり返る切っ掛けを作り出した。タイでは強権政治を繰り出したタノム首相が学生に発砲し、数百人が犠牲になり、とうとう海外へ逃亡した。この学生らは前年に「反日不買運動」とかを展開した同じメンバーである。あれは1972年、タイの学生らも日本製品ボイコットを叫んで日の丸を焼いた。当時、タイの言論も「反日」しか許されていなかった。

 中国の多くの若者は天安門事件を忘れてはいない。過去の中国共産党の暴政、悪政を決して許してはいない。
「反日」を隠れ蓑にじっとその時を待っているのである。

 中国共産党は天安門事件直前の恐怖に取り憑かれているのが現実であろう。
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(読者の声1)貴誌4月18日付けの「小泉首相は8月15日に靖国神社参拝、直後、辞任のシナリオが急浮上」。面白いですね。
小泉首相はいつ辞めてもいいのですが、その前に靖国参拝はしてもらわなくては。絶対に! 数少ないというか、唯一の取り柄ですから。
靖国に参拝し直後に(辞めずに)解散し、総選挙に打って出て勝利を収めたら、郵政はどうでもいいですが、日本国民は総理大臣の靖国参拝を強く支持したことになります。以後の総理大臣は靖国を参拝せざるを得なくなるでしょう。
小沢一郎が、郵政改革問題での自民党内の混乱を僥として自民党内の反小泉議員を切り崩して民主党の小沢派に糾合し新党を立ち上げようと最後の賭けに出ているようです。
筋金入りの反田中・反経世会である小泉首相は徹底して小沢とも戦い抜くでしょう。怨念・執念の域に達した(昔日の)反福田派への怨讐です。先ずは補選で盟友・山拓が勝つかどうかが鍵です。この結果が小泉首相と反小泉陣営の勢いに大きく影響を及ぼします。
      (HN生、丸の内)    


(宮崎正弘のコメント)いつぞや片岡鉄哉さんも、靖国参拝後、信を国民に問うとどうか、圧倒的多数が小泉を支持するだろう、と書かれていました。ブッシュが靖国参拝を希望し、猛烈な外務省の妨害で明治神宮に替えて参拝に行ったことがあります。そのとき、小泉はクルマで待機していました。「唯一の取り柄」も、こうなると怪しいもんですが。。。


   ♪
(読者の声2)一週間ほど前でしたか、遠藤浩一さんとの櫻チャンネルの番組予告があって、是非「台湾問題」に関しての遠藤さんと宮崎正弘さんとの対話を見たいと念じていたのですが、時間がなくて見逃しました。
 ところが最近偶然遠藤さんのブログを見ていたら、上記番組の中身に関して遠藤さんが触れていました。何を話題とされたか大いに参考になりました。
http://blog.so-net.ne.jp/endoh-opinion/
       (UI生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘、有り難う御座います。恥ずかしながらお知らせ頂いてから遠藤さんのサイトを久々に拝読、メール配信ではないので、毎日チェック出来ないのが残念でした。さすがに良く書き込んでありますね。
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<<今月の拙論>>
?「中国海洋戦略の二律背反」(『日本文化』春号)
?「中国トンデモ裏事情最前線」(『新潮45』、本日発売)
?「李登輝さんの武士道とミシマ」(『月刊日本』、4月22日発売)
?「こんな中国へ進出した日本企業の命運」(『WILL』、4月26日発売)
?「混迷する台湾政局と反国家分裂法」(『エルネオス』、4月30日発売)
?「台湾有力議員会見記」(『自由』6月号、5月10日発売)
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<<お知らせ>>(次の櫻チャンネルへ出演)4月25日(月曜)午後6時半、西村真悟代議士との「真悟十番勝負」に宮崎正弘がゲスト出演しております。「中国の反日、中国は国家なのか」などをめぐって。
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   <<宮崎正弘の新刊予告>>
 『瀕死の中国』(5月25日発売予定、仮題、中国経済はこうして崩壊する)

     <<宮崎正弘のロングセラーズ>>
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円) 
 (宅配便による注文は下記サイトでも取り扱っています)
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