国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/03/16

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)3月17日(木曜日)
通巻第1066号 
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世界世論は中国の「反国家分裂法」に極め付きの不快感
 台湾への同情がひろがる、とクリスチャンサイエンスモニター紙。
http://www.csmonitor.com/2005/0315/dailyUpdate.html

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(読者の声1)昨日のメルマガ1064号にバングラデシュの、中国からの武器輸出のお話がありました。もう十数年前のことでしたが、アジアの米不足かなにかで、日本から随分バングラデシュに米を支援したことがありました。私の周辺でもこの支援のことでやっきになっている人たちがいました。今振り返ってみるとあれはなんだったのかなとちょっと疑問に思い、解説いただけましたら幸いです。
       (YI生、東京)


(宮崎正弘のコメント)一般的に日本の援助には国益に照らしての戦略性がありません。ですからちぐはぐな実態となっていて、しかも整合性のない実態に対しても、反省があまりないようです。


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(読者の声2)「胡錦涛氏と伝えられる昨秋の漢源農民虐殺について」
全人代が閉幕し、台湾や日本周辺の事情が緊張を増していますが、何とか切り抜けられることを一国民として息を詰まらせながら見守っております。今日は胡錦涛氏のことでとても気になる記事がありましたので、先生も既にご存知かもしれませんが、送らせていただきます。
胡錦涛氏は、外向けの顔と内側の顔はまったく違うと思います。油断は出来ません。ウィグルの弾圧も強化する通達を出しています。先生も以前こちらで教えて下さいましたが、大紀元に別の特集記事がありましたので訳して見ました。記者のマグワイア氏については、記事の末尾に少し紹介があります。ヤフーの掲示板に以前載せたものですが、おそらく漢源では昨年10月1万人以上の「第三の天安門大虐殺」をやってのけています。厳しい報道統制のためまったく洩れてこないと大紀元は報じておりました。
 胡錦涛氏は絶対に危険です。毎日新聞の記事にありましたが、「柔軟」ではなく、筋金入りの共産党員だと私は思います。でなくば、どうしてチベットや漢源の農民虐殺のような無慈悲な弱者の弾圧ができるでしょう。フジ産経ビジネスの記事も2、3そのように報じていたのを覚えております。
 取り急ぎ、以下の記事を送ります。
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 「漢源大虐殺―仮面を剥いだ胡錦涛」
漢源大虐殺Massacreは胡政権が江政権のレプリカ(複製品)であることを暴露した(D.J.マクガイアー(2004/12/10)
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i. 事件の経過
先月(注2004年11月)、北京から遠く離れた地方の一管区で胡錦涛の顔から仮面が剥がれ落ちた。そしてこの「改革者」が毛沢東の文化大革命、大躍進、反右派闘争、小平の6月4日天安門大虐殺そして江沢民の法輪功戦争という血塗られた伝統の中で、生え抜きで正真正銘な共産党員であることが露わになった。この悪名高いクラブへの胡の入場券は四川省漢源県で、胡に命令された共産軍関与の大量虐殺にかかわることとなった。
 東部地方で大きな打撃を蒙っているエネルギー不足に反応して、不正な富を作ろうとした漢源県の地方幹部が、大渡河平野一帯を水力発電ダムに利用しようと目論んだ。彼らは素早く動いた。大規模な収用を正当化するために、そしてまた、追い立てられていた農民へのスズメの涙ほどの補償を更に少なくするために、肥沃な農地を不毛な土地だと言い直した。次に、北京郊外の居住者や上海の旧地区や田園地域の内陸(奥地)には全て余りに良く知られているやり方に従って、地方の共産党員は土地を強奪し、家々を取り壊し、ダムを作り始めた。ダムが完成する2010年までに漢源県全土が湖になり、7,000エーカー(1エーカーは約4,047平方メートル)の農地が水没し、9万人の人々が新しい家を必要とする。地方幹部はこうして、追い立てられた者たちを、一層悲惨な境遇に陥らせることを顧みぬまま、縮小された補償のさらに半分を取り上げ、彼ら自身のポケットに入れた。
 地元住民は陳情と上訴という、受容できる方法に従って応じようとした。地方幹部たちはそのどれも取り合おうとはしなかった。絶望した農民たちは、部分部分のオペレーションが中止になるよう求めてダムの上を行進した。幹部たちは、暴動鎮圧の警察部隊を送った。彼らは抗議者を数人殴打し、一人を殺した。幹部がこれにより農民を威嚇しようと望んだのであるとすれば、住民は衝撃を受けたであろう。10万人以上の人々がダムと役所の建物の上を行進し、地方政府を閉鎖させた。ここに来て、北京政府が介入した。そして、典型的な胡(錦涛)のやり方で行われた公(機関)の連携は完璧だった。管轄区の共産党のトップの首は飛び、ダム工事は停止した。そして(中央軍事委員会に並び最も強力な政治組織である)政治局常務委員会のメンバー1人が、推定するところでは、解決策を模索するために当該地域に送られた。
 国際的な関心が過ぎ、胡がその偽りの「改革者」の信任状を研磨した後、その真実が浸み出た。漢源は、かなりの量どころか、大量殺戮a wholesale slaughterを見るだろう。遼寧(省)のような遠方からも援軍を得て、武装警察は彼らが霧散するまで群集に火を吹いた。一地元住民によれば、死者の数は10,000万人以上である。その間じゅう漢源県の地方幹部は、全てが順調であり、管轄区のどこにも軍の駐留などありはしない、と言い張った。
 大量殺戮は共産党員たちの目的を達した。人々は恐怖に沈黙を強いられ、ダム工事は国の幹部の誓約にもかかわらず、継続した。

ii. 解説
この大量虐殺を、他の最近の、死傷者を出すような騒ぎと異なるものにしているのは非道な大量殺戮に一貫して関与しているのは胡錦涛である。江沢民を引退に追い込むよう画策が成功して後、「漢源大虐殺」が始まった時に、胡は中央軍事委員会を掌握し始めておよそ2カ月になろうとしていた。長年胡錦涛は江沢民に比してよりポピュリストで開放的であると自分を描いてきた。そして彼の前にいた野心的な共産党員達と同じく、保守派に取って代わるために、自身の野心に箔を添えようと、多元論のヒントを用いた。彼は、“党内民主主義”ということばを用いた。それが、人民共和国の12億以上の非共産党員にとっては殆ど何も意味していないことを、誰一人、気に留めないようにと望みながら。彼は内陸農村部の窮乏する小作農民たちに、実質何の助けになることもせず、甘いことばを掛けるだけだった。それでも胡が切り出したことばは魔力のように利いた。彼は、1988年から1992年までのチベットでの血塗られた支配或いは、チベット自治区党委員会の最高責任者としての立場の中で、天安門大虐殺の祝辞を小平に述べた最初の幹部であった事実にもかかわらず、新顔として、また“改革者”として歓呼して迎えられた。
 胡が中央軍事委員会主席の椅子を得ることによって最終的に権力基盤を固めて後、彼は本性を現した。広東と他の地方の独立志向の新聞や雑誌は新しい圧力を感じるか、閉鎖に追い込まれた。法輪功の迫害も速度を速め、終わりが見えない。しかし、彼はそれでも「漢源の大殺戮」までは窮乏する農民と共にある一人であると主張することができた。次に、状況が切迫し、人々の権利が貧欲な東の権力欲や、ダム建設を推し進めようとする幹部達及びそれにぶら下がるビジネスマン達の成金計画の邪魔となった時、胡は決定を下した。―そして何千もの農民が死んだ。
 漢源大虐殺は胡が江沢民と只一つの点において違っていたと暴いた出来事として歴史に残るだろう。少なくとも、江沢民はきちんとサインした声明を出している。
(D.J.マクガイアー:チャイナ・E・ロビー(注:米国)の共同創設者で代表を務める。「闇の龍:反テロ戦争の最中に中国はなぜ,どうやって我々の敵を助けたか」の著者)。


(宮崎正弘のコメント)この出所は「大紀元」ですね。小生、毎日このメディアを拝読しておりますが、この記事は見落としていました。有り難う御座います。


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(読者の声3)貴誌1065号(16日付け)の拙文投書に追加です。
自民党の支援者は、安倍晋三で党勢が回復できると思っているようですが、サラリーマンも、地元で誰が自民党の選挙を担っているか知っていますから、それはないでしょう。サラリーマンの自民党に対する不満は、政策ではなく体質に対する不満です。
これに気付いている自民党の議員は、国会議員も、地方議員も極めて少ない。私が、これに気付いたのは、たまたま、私が地縁、血縁のない町で政治家を始めたからです。安倍晋三は選挙区に万全の基盤があるから、この問題点には気付かないでしょう。二世議員は、選挙の苦しみを知らない分だけ問題の本質が見えませんよ。
 自民党の地方議員は、議会の自分たちの会派(保守系の議会会派)を、何かライオンズ、ロータリークラブのように考えているところがあります。即ち自分たちの会派を社交クラブのように考えている。選挙にぎりぎりでも、当選すればそれは居心地のよいところですから。彼らは国政、県知事選挙で敗北しても、自分の選挙が大丈夫なだけの地盤を維持しておれば、こんな幸せな人生はないでしょう。たいていが、小金もちですから、議員報酬は、交際費に使えます。この自民党の地方議員のぬるま湯を打破しなければ、自民党の再生はない。しかし自民党の二世議員の何人が、自分たちの足元で起こっている、地盤融解の悲劇に気付いているか?
       (IK生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)とはいうものの自民党は安部晋三が切り札。ほかにカードが、いまのところありませんからね。小泉さんは依然として40%台の人気を維持していながら、しかし選挙では負ける。本当の自民党離れの原因は、ご意見以外にも、輻輳した要素があると思います。

(編集部から)最近、随分と多くの御投稿を頂きます。小誌も登録読者が五千名に近づきました。投稿はすべて丁寧に拝読しておりますが、長文のもの、激越すぎる論文など、掲載を見合わせることも往々にしてあります。またご質問も多いのですが、逐一回答出来ませんのでご了解ください。
 もうひとつ。小誌からの転載は自由ですが、出典を必ず明記してください。
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(サイト情報)?国務省は3月11日、北朝鮮からの亡命や難民に関しての報告書を発表した。この報告書は昨年10月成立の北朝鮮人権法により提出を義務づけられた6つの報告書のうち最初のもの。
http://www.state.gov/g/prm/rls/rpt/43269.htm
?北朝鮮人権法に関する論文
http://www.heritage.org/Research/AsiaandthePacific/bg1823.cfm
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宮崎正弘のロングセラー◎
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後(改訂版)』(並木書房、1575円)
↑3月25日前後に全国の店頭に並びます。

『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円) 
   (御注文と宅配便発送は下記でも取り扱います)
http://esearch.rakuten.co.jp/rms/sd/esearch/vc?sitem=%B5%DC%BA%EA%C0%B5%B9%B0&sv=30
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(休刊予告)3月20日から25日まで台湾取材のため小誌は休刊です。◎
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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