国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/03/14

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)3月14日(月曜日)
通巻第1063号 
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米国「ネオコン」、いささかの失地回復を果たす
 ジョン・ボルトン国連大使とウォルフォウィッツの留任が外交の継続性を示す?
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 昨年の大統領選挙でネオコンの衰退は目に見えて明瞭だった。

 ところがブッシュ政権二期目の閣僚が出そろって、顔ぶれを見ると、ネオコンの敵だったコーリン・パウエルが、とくにブッシュから慰留もされず、寂しく閣外に去り、国連大使には従来から国連に批判的なジョン・ボルトン(前国務次官)が任命された。

 ボルトンはレーガン政権下のジーン・カークパトリックと同じく国連で国連外交を徹底的に批判する役割を担う。直前までの国連大使ネグロポンテも功績がみとめられて、つぎは晴れ舞台のイラク大使である。

 外交を司るコンドレーサ・ライス国務長官は“ネオコンとブッシュ大統領の中間”を泳いだが、父親の忠実な補佐官だったブレント・スコウクラフト(親中派)の愛弟子であり、けっしてネオコンに組みするとはいえない。副長官のロバート・ゼーリックは鷹派にみえてネオコングループには距離を置いている。

 ネオコンの返り咲きぶりは、人事ばかりではない。
外交にしてもイラクで「民主選挙」が成立してブッシュ大統領の人気が盛り返すや、ポール・ウォルフォウィッツ国防副長官らの意見が正しかってではないかとする評価がかたまりつつあり、巷間いわれているアーミティジの国防長官就任はありそうには思われないシナリオである。
ネオコン戦闘隊長のリチャード・パールは「つぎはイラン(攻撃)だ」と喧しいが、こればかりは政権で取りざたされていない。

 FOXテレビの常連コメンティターのビル・クルストフはネオコン元祖アービン・クルストフの長男で、父親ブッシュ政権のおりは、ダン・クエール副大統領首席補佐官だった。
 ほかにもチャールズ・クラウサマーがTIMEとワシントンポストに健筆を振るい、むしろヒラリーが支持基盤のリベラル思想に戦術的に背をむけて保守の仮面を被ろうと懸命である。

 さてネオコンの復活舞台はEUである。
 EU主要国が中国へ武器輸出再開を果たそうとして躍起だが、これは中国を敵視してきたネオコンにとって渡りに船。イラクで手こずって三年間、ブッシュ政権は中国と妥協せざるを得なかったが、EU批判と中国の全体主義批判を繋ぐことで、嘗ての反中国「Bチーム」を復活、再活性化出来ると踏んでいる。

Bチームは赤(レッド)に対比させたブルーに由来し、反共保守と人権擁護の左派が反中国の右派を軸に珍しく「呉越同舟」した強力なチームだった。

げんにリチャード・ギアらハリウッド俳優のハト派が大挙して欧州へ押し掛けEU武器輸出反対の大集会をチベットの亡命者らと開催している。
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