国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/03/04

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)3月5日(土曜日)
通巻 第1055号
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
  ようやくF15を沖縄へ配備
  中国の脅威にこれでも立ち向かえないのだが
****************************************

 三月末にようやく「住民保護法」の政府原案がかたちをみせる。
 ゲリラ、テロ活動に見舞われたとき地域住民はどこへ非難し、何をするか、行政機構はどう対応するかを盛り込んだ法案で、要するに戦争を想定したもの、戦後長い間、有識者によって必要と説かれた「民間防衛」のことである。

 これまでに日本は新防衛大綱を決め、柔らかで比喩的表現ながら中国の軍事的脅威を文書化した。また先月の日米戦略対話では戦後初めての「共通戦略目標」が謳われ、中国の脅威が前面にでた。
 「中国の軍拡に注意を払う必要がある」と明記されたのだ。

 こうした文脈のなかで、防衛庁は沖縄県の航空自衛隊那覇基地に配備されている旧型F4ジェット機に代えてF15迎撃機を配備する方針を固めた。

 F4の老朽化は激しく、とても現代の空中戦に耐える代物とは言えず、昨今の中国の空軍力近代化に対応するには限界とされた。

 那覇に配備中のF4は24機、これを百里基地(茨城県)に移管し、同基地に配備中のF15ジェット迎撃機を20機、那覇に移転する。
 F4は1971年に導入後、現在も約90機が国内に配備されている。

 鳴り物入りのF15とて、垂直上昇で優れているが、攻撃能力を削られた迎撃能力しかなく、攻撃型F16とのコンビネーションでないと作戦行動は効果がない。したがって中国のスホーイ30に十分な対抗が出来るかは大いに疑問だが、沖縄への配備は「中国との摩擦を避けるため、これまでは先送りされてきた」(防衛庁幹部)。

ちなみに3月3日に発表された中国国防費の突出ぶりを過去と比較して数字で掲げてみる。

年度      億ドル        前年比増長比率
====   ========    =======
2000年  145.84億ドル   12・15%増
2001   174.16      19・42%
2002   204.6       17.5
2003   227.55      11.07
2004   253.95      11.6
2005   295・54      12・6
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(出典 2004年台湾国防白書をもとに宮崎が作成)
        ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(サイト情報)↓ 世界的に著名なチャイナ・ウォッチャーのウィリー・ラムが「中国の複雑な北朝鮮アプローチ」についての論文
http://www.isn.ethz.ch/news/sw/details.cfm?ID=10871
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)「ほりえもん」の外人プレスクラブでの記者会見(3月2日)をみていると海外メディア300人のまえでむしゃむしゃと肉を食べていました。ああいう図太い神経の人じゃないと、今回のような破天荒な真似はできないでしょうね。で、わたしの周囲にはフジテレビ・グループを支援する人が多いのですが、映画がテレビでつぶれたように、テレビはネットと組まなければ潰れる、って豪語した堀江氏。この言葉だけは印象にのこりました。        (UI生、神田)


(宮崎正弘のコメント)ライブドアがM&Aを通じて、日本の産業界全体に鋭く提議した問題を新時代の警告としてうけとめ、次のメディアの在り方を考える必要は関係者にはあるでしょう。
小生はところで、今回の「ほりえもん」vs「ニッポン放送」の買収活劇が1985年にアメリカでおきた一連のマスコミ買収劇に酷似している事実に気がつきました。詳しくは4月1日発売の『正論』に書きます。目下、取材中。


   ♪
(読者の声2)貴誌1053号で、宮崎さんが「日韓併合」は、正しくは、「合邦」であって、「併合」ではないとおっしゃるその意味は、よく理解できます。
ただ、恐れ多くも明治天皇の韓国併合に関する詔勅に、三度も「併合」なる文言が出てきます。内田良平が「併合」でなく、「合邦だ!」と叫んだ、そのつらさも理解しているつもりです。
晩年、内田良平は韓国併合をやり直したい、あるいは、朝鮮を「自治体制」にするというようなところまで、踏み込んでおりました。その理由は「差別」が厳然としてあるということの理由のようです。もちろんこれはマルクス主義的な民族差別というようなことでなく、「一視同仁」という天皇の最高の倫理的見地にてらしての判断です。そういう見解を持っていた内田を再評価すべきと思います。
またそういうことをちゃんと理解できた韓国人もいましたし、現在もいます。そういう人たちを増やす方向に持っていくことが大事でしょうね。
       (HT生、東京)


(宮崎正弘のコメント)最近、韓国人の若者、教授陣、ジャーナリストの夥しい人達が正しい歴史を見直して、つぎつぎと論文、著作を著していて心強い限りですね。しかも日本でもよく売れているようで勇気つけられます。
            ◎ ◎ ◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円) 
           ◇ ◇ ◇ ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
小誌の購読は下記で登録できます(↓もちろん無料です)
http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
(↑この左欄をクリックされると過去4年分の小誌バックナンバーが閲覧可能)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 (C)有限会社・宮崎正弘事務所 2001〜2005 転送自由 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。