国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/03/03

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)3月4日(金曜日)
通巻 第1053号
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れれっ。外貨準備は6099億ドルと豪語していましたよね。
  中国が対外債務も2286億ドルある、と遅ればせに発表した
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  中国人民銀行(中央銀行)の「貨幣政策実施報告」(2月24日)に拠れば、昨年末の中国の対外債務残高は2286億ドルで、このうち短期対外債務は1043億ドルと判明した。外貨準備6099億ドルから、これらの債務を差し引くと中国の純債権がどれほどか計測ができる。

 国務院「国有資産監督管理委員会」によれば昨年末までの企業倒産件数は3484件。
 赤字から回復できそうもない企業や資源枯渇の鉱山の閉鎖・破産は、国有企業改革のために重要であることが強調されている。

 民間銀行でもシティグループが株主でもある上海浦東発展銀行の不良債権残高が増加している。不良債権は邦貨換算で990億円。同行は第五位株主がシティ。日本も相当株式に参加しているはずである。
 優良銀行として一時は庶民の任期を集めた民生銀行も不良債権が増加していた。
   
 ともに中国庶民のあいだでは優良銀行としての評価が高かった。
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(トピックス)↓中国の石油戦略についてアジアタイムズの長文の報道分析
http://www.atimes.com/atimes/China/GC02Ad07.html
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<<宮崎正弘の近況>>

(某月某日)正論大賞受賞パーティは、おりからの「ほりえもん」と「日本放送+フジサンケイ・グループ」の買収合戦の最中に重なった。同時刻に買収問題で記者会見にでていた日枝グループ会長は欠席、かわりに清原産経新聞会長が挨拶した。
会場にいた竹村健一氏が「フジテレビが新株発行の予約権をニッポン放送から譲り受け、70%の筆頭株主になる手法を記者会見している」と教えられた。さすがに早耳である。
 さて、ことしの「正論大賞」受賞は拓殖大学国際開発学部教授でもある森本敏さん。なにしろ森本さんとは82年頃からの長い付き合いである。
新風賞は和田秀樹さん。この人は直接面識がない。
森本さんの受賞の言葉は、「まだ五合目の手前で、こういう賞を頂けたことは今後の人生の励み」。そのあと「生前、親しくしていただいた高坂正堯さん、村松剛さん、江藤淳さんらが生きていたら現在の状況をどう分析されたか、知りたい」としんみり語られた。
和田教授は持論の「日本の教育レベルの落ち込みはひどい。アジアで日本と並ぶのは北朝鮮くらいだ」。
昨年受賞の中嶋峰雄氏も駆けつけられ、「そういう風潮に逆らう大学をつくって毎週トフルの試験をしているが、みるみる学生のレベルがあがっている」と嬉しい話もあった。中嶋氏は秋田に新設された国際教養大学学長である。
 会場では入江隆則、竹村健一、高山正之、奈須田敬、澤英武、高坂節三、阿羅健一、潮匡人、東中野修道、三輪和雄の各氏らと懇談。二次会は高山さんほか『正論』編集部や産経新聞の面々とホテルの最上階のバアで。


(某月某日)目覚めると雪。前夜来、すこし積もったらしい。何も知らないで本を読んでいたことになる(?)。その前日まで旅行をしていたが、列車のなかで少しも本が読めなかった。すこし過労気味だろうか?
 とはいっても昨年だした『中国のいま、三年後、五年後、十年後』が好評のうちに再版も売り切れ、数百部注文がたまったので、改訂版(2005年度―06年度版)を出していただけることとなった。その新稿、組み替え、校正作業を続行。
 夕方からは三島研究会の「公開講座」。
 講師にたのんだ西村幸祐さんはスカパー「チャンネル櫻」のキャスターも努めているので収録を終えてから駆けつけてくれた。
開会まで一時間ほどあるので、二人で馬場駅前の寿司へ。天候不順の上、金曜日。しかも給料日というこの日、何人来てくれるのか心配だったが、会場へ入ると熱気に溢れ、満員に近い盛況でほっとする。
 久しぶりに三島由紀夫の最後の檄文の意味などの講話に聴き入る。文藝評論家の山崎行太郎氏も参加してくれた。終了後、例によって二次会は会場のホテル近くの居酒屋へ。何人かから「飲み過ぎに注意しましょう」と水をさされました。


(某月某日)所用があり、新丸ビルへ。新装なった二年前に一度、物見遊山で最上階まであがった経験があるのだが、当時はどのレストランも満員で食事どころではなかった。さすがにあれから日が経って、いまや中部国際空港セントレアに人気集中、あちらは食堂も三時間待ちだそうな。
 で、新丸ビル最上階からの眺めは、これまた満点、皇居から東京湾が一望できた。レストランもフランス料理、イタリア、日本料理、中華料理と、いずれも待たなくて座れるのは良いが、料金の高いこと。もう一つの食堂街は6,7階にあるというので、そこまで降りて寿司を食した。名物の沼津寿司である。具がやたら大きくて小生のように胃袋の小さい人間には多すぎる。
 ここでも女店員の一人が背の高い中国人で「どこから」と聞くと「福建省アモイ」の由。留学生というので大学名も尋ねたが教えてくれなかった。
 丸ビルをでて周りをすこし歩いたが、瀟洒なレストランが意外に多い。それもビルの一階をしめていて、また驚いた。料金もそこそこで、きっと丸ビルで働く人達は、このあたりまで来て昼飯をとっているのではないか、と思った。
 まだ時間が余ったので、日本一の売り場面積をうたう「丸善」の新店舗へ。これまた東京駅の北口の真ん前。おりから外国人エッセイストのサイン会も催行されているが、無名なのか誰も並んでいない。
 大型書店のなかの大型。殆どの書籍、全集も飾ってあり、ついつい、買い損なっていた書籍を何冊か買ってしまった。
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(読者の声1)つい先日、韓国大統領は「日本の天皇陛下を最高の礼を尽くしてお迎えしたい」などと天皇のご訪韓を懇請しておきながら、韓国国内では「天皇」か「日王」かなど物議をかもしました。その大統領がこんどは三・一独立運動記念式典で演説。日本は「心から謝罪」すべきと。なんとあさましい国でしょうか。
 貴誌3月2日1051号で、「地球日本史」の中西輝政氏の対華21箇条に関する日本政府の最後通牒が、支那側から要望されていた云々、のことが紹介されていました。これは支那においての事でしたが、かつての朝鮮併合においても、同様に韓国宮廷から併合に関する要望がなされていたことを最近知りました。
広島女子大学の原田環教授が『青丘学術論集』第二十四集(韓国文化研究振興財団・東京 2004年4月)に掲載した、「第二次日韓協約調印と大韓帝國高宗」という論文です。この論文では、これまで日本による韓国強制併合ばかりがいわれているけれども実際には韓国皇帝自身が、併合反対の大臣たちを牽制するため、なんと談判の相手である伊藤博文に対して、「うちの大臣たちが交渉妥結するよう周旋してもらいたい」旨の依頼をした経緯が実証されています。
 この論文のことを昨年の『諸君』10月号などで紹介した筑波大学の古田博司教授は、儒教の継承者を自認する韓国にも中華思想があると書いています。
 こんどの三・一独立運動記念式典での韓国大統領の演説は、そんな韓国の小中華思想から出てくるものなのでしょうか。これではいつまでたっても、韓国も中国も開花しませんね。
     (YI生、東京)


(宮崎正弘のコメント)小誌1051号の書評で書き漏らしましたが、日韓併合は、正しくは「合邦」であり、多くの韓国人が歓迎した事実が、同書『新地球日本史』に書かれています。
 最近、小生は10年間韓国へ行っておりませんが、(というのも池さんが毎年10回は来日されるので、だいたいの情報はわかりますので)よくソウルへ取材で行っていた頃、夜、韓国の知識人と飲むと、突如態度急変。「いやぁ、日本時代は良かった」と懐旧の談が多くの人からありました。
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<<公開講座のお知らせ>>
 
  三島由紀夫研究会「公開講座」は、韓国人ジャーナリストとして日本で最も著名な池東旭(チ・トンウク)さんをお招きして「拉致問題と北朝鮮制裁」について語って貰います。北朝鮮は「核保有」を宣言し、「六ヶ国協議」の無期限中断を発表しました。また昨年末には「偽遺骨」を送りつけ、拉致問題の幕引きを図ろうとさえしました。日本の世論は硬化し経済制裁を求める声が高まっております。
小泉内閣は対話を繰り返すのみで拉致問題解決の具体的政策を示すに至っていません。日本は北朝鮮にどう向き合うべきなのか、池東旭氏にお話いただきます。

          記
 とき    3月10日(木曜日)午後7時―
 ところ   高田馬場「大正セントラルホテル」三階会議室
(JR高田馬場駅ロータリー対面、一階は三井住友銀行)。
 講師と演題 池東旭氏「拉致問題と北朝鮮制裁」
 会場分担金 おひとり 2000円
 問い合わせ 三島研究会 TEL 03-3200-2295
 e-mail    miura@nippon-nn.net
 HP     http://www.nippon-nn.net/mishima/
(なお池さんの最新作は『中央公論』(3月号)に「金正日“馬賊”政権との対決」が掲載されており制裁の実行を訴えています。近作の著作は『朝鮮半島「永世中立」化論』(中央公論新社刊)。
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(読者の声2)貴誌1051号の「読者の声2」へのコメントで、宮崎正弘氏曰わく「韓国人、朝鮮族の本質を理解しないで外交を展開するのは 無謀」.。
日朝拉致問題、韓国との謝罪問題、これらの交渉経過をみるに、宮崎さんの言うとおりです。僕も昔朝鮮人と議論したが、こっちが真面目に話すればするほど彼等は僕の理解できない理由で怒り出す。彼等にとって日本人が朝鮮人心理を理解できないこと自体が憤激なんですね! 過去重視の彼等にとっては遙か遠い昔の文化伝来でもあたかも今日の出来事のように話す。でもね大体が未来志向型の日本人に1000年前の事なんか思考の射程に入る訳がない。
日・米・中が手を焼く北朝鮮との6か国交渉こそが朝鮮外交の典型なんです! その上、何と言ったらよいか、女の腐ったような、くどくどと恨言・妄言をはき、短気な日本人は到底ついて行けない。で、思うにこんな気難しい連中と真剣に外交交渉する必要があるのですかね? 真剣になればなるほど彼等のペースに巻き込まれる。世界は広い。日本にとって朝鮮問題なんて目ではない。 
(MI生)


(宮崎正弘のコメント)韓国人、朝鮮族は「儒教」の本家を気取っています。朱子学宗家が、なにゆえに日本ごとき野蛮な奴らと対等か、という潜在意識から、しかも経済的劣等感がねじまがって複雑な反応を示します。あれは中華思想のミニチュア版ですね。
 ですから中国を理解するうえで、先鋭的表現にでてくる朝鮮族の思考回路は、わかりやすく、極めて参考になるのです(爆笑)。


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(読者の声3)明治39年に日本が台湾を併合したとき、台湾に住んでいたシナ人の6、7%が阿片中毒だったが、昭和20年には麻薬中毒はほぼ根絶していました。その時日本政府がとった方策をとればよいのです。
まず日本政府は阿片を台湾省政府の専売とした。そしてすでに阿片中毒になっている人にのみ、購入許可証を発行したのです。これらの購入許可証を持っている人たちへの販売量をうまく監督すれば、阿片中毒患者は徐々に減っていきます。それに、新しい中毒患者は発生しません。
政府が阿片を販売することには道義上問題があるなどという馬鹿げたことを言う人があるかもしれませんが、現実に絶大なる効果があったこと、これが重要です。満州国政府も日本政府の指導の下、禁煙(タバコではない)局を設けて同様の方策をとりました。これが、自国領のアフガン地域から麻薬を上海に持ち込んで大儲けをしていたイギリスの忌諱に触れ、イギリスが外交上公には抗議することができないことでもあり、じわじわと日英関係を悪くしていく一因となりました。


(宮崎正弘のコメント)旧満州も同様なのですが、いずれ本格的な考察を行いたいと思っています。七三一部隊にしても主任務は「防疫」でした。あの大地は伝染病、不衛生、汚染された水との闘いから始まったのです。
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<<PRのページ>>
◎「改訂2005−2006年度版」の下記拙著は3月26日ごろ店頭に並びます
 宮崎正弘著『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
 現在品切れ中です。最新版をご期待ください。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円) 
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