国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/02/04

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)2月4日(金曜日)
通巻第1033号  
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  その時、やっぱりお金が動いた
  ロシア、石油パイプラインを中国に先に敷設する決定
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 「その時、歴史が動いた」じゃなかった。NHKの番組を駄洒落で言えば「その時、やっぱりお金が動い」ていたのだ。

 オガネシャン・エネルギー庁長官は「太平洋石油パイプラインに中国向け支線を作る計画である」を公式に記者会見で確認した。日本の関係者にとっては藪から棒の話である。
 そのうえで「ユーコスの子会社ユガンスクネフテガスを傘下に収める国営石油会社ロスネフチは購入資金(およそ93億ドル)のうちの60億ドルを中国からの緊急融資でまかなったとした。

 ユガンスクネフテガス取得用の資金は、中国輸出入銀行などからロシアの対外経済銀行に既に振り込まれ、最終的バイヤーはCNPC(中国石油天然ガス集団公司)と推測されている。

 ロスネフチはこの「返済」を名目に2005年から2010年まで合計4800万トンの石油を中国に供給する。言ってみれば中国は日本を出し抜くために前金をぽんと支払ったわけだ。
 これほどの金持ち・中国に日本はODAをまだ継続するんですかね?

 プーチンが来日を延期し、しかも四島返還を退けた強気の背景は中国からのカネだったのだ。
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(サイト情報)2月2日ブッシュ大統領の一般教書演説は下記のサイトに「演説」「テキスト」、ビデオなどがあります。
(1)一般教書演説 State of the Union Address by President George W. Bush
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2005/02/20050202-11.html
(2)State of the Union 2005 web cast, photo essays, history, etc. 
http://www.whitehouse.gov/stateoftheunion/2005/index.html
(3)DNAイニシアチブについてのファクトシート Bush Urges Congress to Fund New DNA Initiative http://usinfo.state.gov/dhr/Archive/2005/Feb/02-672651.html
(4)青少年に関するイニシアチブ Bush Initiative Aims To Reduce Influence of Gangs on Youth http://usinfo.state.gov/dhr/Archive/2005/Feb/02-986811.html
(5)国内問題に関するアジェンダ President Bush Lays Out Ambitious Domestic Agenda http://usinfo.state.gov/dhr/Archive/2005/Feb/02-37221.html
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(読者の声1)貴誌2月3日付け「中国経済の失速予兆」が現実化するのは時間の問題、と常々説かれていた先生の卓見がTIME誌によって後追い裏打ちされました。
  また「読者の声」へのコメントが胸に突き刺さります。同感、まさに同感です。「処方箋はこれだ」と思います。
その1.(引用開始)。
「とくに「構造的に消費が低迷する大きな原因は、将来不安であり、その最大の要因は政府の社会保障制度、財政バランス回復に向けての政策が信頼されていないからである。失業を解消することこそ政府の最優先課題である」とするあたりはまったく賛成です。
ならばどうするか。
これは教育の抜本的是正、とくに歴史教科書、国語問題など、しっかりした子供が育つ環境を構築しなければ構造的には実現しないでしょう。将来への不安があるのは、政府への信頼がないからであり、将来への安心が産まれるのは自国の歴史に誇りと自信を回復した世代が、希望と自信に満ちあふれた行動をとるところから始まるのではないでしょうか?」
その2.
「左翼の強さですが、不満分子を糾合するノウハウ、人間のもつ憎しみ、嫉妬をエネルギーに転換させ派閥を太らせる能力を「保守」ではなく、左翼がいまも持続しているところに日本の病弊があります」(引用止め)。

 国民一般に影響が大きいマスメディアに、こうした論調や気概が見られないのが残念です。第二の敗戦といわれて久しいですが、見えない形でじわじわとやってきた危機だけに、自覚できない人々が多いのでしょうね。
          (HS生、豊橋)


(宮崎正弘のコメント)日本のエコノミストで中国の株価が6年も停滞している事実を重視する人が少なかった。TIMEの告発によって、同時に日本のエコノミストの多くの目がいかに視野狭窄型で偏向プリズムの光しか当たらない、通俗に言えば節穴だったか、よく分かった事件でもありました。


   ♪
(読者の声2)貴誌1032号を拝読。中国中央政府発表の経済成長率9.5%というガラス細工の「張子のトラ」に、貴台から超弩級の強力レーザービームが放射され、それがあえなくこなごなに砕け散った!という痛快感を持って読みました。
ところで貴誌1031号の拙稿への貴台コメントに<<東中野修道さんの草思社からだされた『南京事件 証拠写真を検証する』をお読みになりましたか? これは証拠写真に限定して検証したものですが、なんと「証拠として通用する写真は一枚もなかった」のです。>>
とありました。
何処かの書評欄で取り上げられていたので手にとって見たいと思っていましたが、本日発売の週刊新潮と週刊文春両誌に大きく取り上げられています。1937年日本軍の南京制圧時に何があって、何がなかったかの歴史的事実を多くの日本人がこの際、正しく掴んでくれることを望みます。
しかし昨日深夜、渋谷放送は教育チャネルで、相変わらず臆面もなく「南京入城した日本軍は”多くの”無辜の民を虐殺し略奪行為を働いた」と広瀬アナウンサーあたりが重々しく悲痛な声色のナレーションをつけていました。’太平洋戦争への道’云々とかいうシリーズ物のフィルム・ドキュメンタリー番組で、昨夜は1937年の支那事変から42年のミッドウェー会戦までを扱っていました。東中野修道氏に、渋谷放送の旧態依然ぶりを論い批判を加えていただきたいものです。


(宮崎正弘のコメント)この『南京事件』は三年をかけて、丹念に写真を検証し、いかに合成されたか、でっち上げられたか、あるいは関係のない写真を集めて、キャプションを「日本軍の所為」にしたかを克明に追求した労作です。
 東中野教授が率いる南京学会、これからの活躍を祈りたいものです。
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(休刊のお知らせ)地方講演のため2月7,8日号を休刊します。次号は2月9日号です。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか 
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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