国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/02/02

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)2月3日(木曜日)
通巻第1031号  
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 中国「連想集団」=レノボのIBMパソコン部門買収を再吟味へ
  米国の最先端防衛技術を包摂する買収をみとめてよいのか
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 IBMの打算だけではすまされなかった。
 ブッシュ政権はさきのレノボによるIBM買収を再吟味する体制に入った。

 17億5000万ドルもの買い物だが、米連邦政府外国投資委検討委員会は、ノールカロライナ州にあるIBMのネットワーク施設が国家安全保障に類する重要施設であり、国防の基本に抵触する技術を含んでいるため、この買収は問題があると委員の一人が騒ぎ出している(ワシントンポスト、1月26日付け)

 おそらくは部門売却などで正式契約前に決着を見るかも知れないが、レノボは背後に中国国家そのものがひかえたコンピュータ企業であるだけに油断は禁物である。
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(資料1)下記は保守思想家三浦重周氏の「行徳雲水」のコラムから引用です。
http://www.nippon-nn.net/zizi/
(1月31日付け)。

 韓国の首都ソウルの中国語表記が「首爾」に変わったことは既にご存知のことと思う。今までの中国語表記の 「漢城」はソウルの実際の発音と違うため混乱を招き、現地の発音に近い形で表記するという国際的慣例にも合わないというので昨年1月、「ソウル中国語表記改善推進委員会」が発足し新しい表記法を公募し、インターネット調査を実施しながら改善案を議論してきた。「首爾」に決まった理由についてはソウルに最も近い発音で、柔らかい感じを与えこと、また『随一の都市』という意味を持ち最も適しているからだという。

 これについて先輩の宮崎正弘氏からこんなメルマガが送られて来た。・・・同時に中国に対しても漢字名を「首爾」と変更を要請し、しかしその場で拒否された。もし北京がこれを認めたら台湾に澎湃として起きている正名運動(中華民国を台湾共和国に換える前段階として企業名、団体名などを「台湾」に変更中)も拒絶出来なくなるのが最大の理由であろう。もともと李氏朝鮮(1392−1910)の初期のソウルは「漢陽」と呼ばれていた。それが中華帝国に朝貢するうちに皇帝から「漢城」を賜った。屈辱の命名である。近年の韓国ナショナリズムは高句麗の歴史論争で中国との対決姿勢を示し、それが燻り続ける。韓国の歴史意識は千五百年もつづいた中国の支配に対して、恨みを抱くものの、露骨な反発を示威出来ないため(その分、二倍も三倍も反日を示すのだが)、潜在的なナショナリズムによる中国離れが動機である。戦後、韓国の奇妙なナショナリズムは漢字の廃止に動き、いまや若者の多くはハングルしか読めない。漢字で書けるのは自分の名前だけである。つまり心理の底において彼らは反中華なのだ・・・

 これに続けて宮崎氏は、・・・遷都に際して京を「東」に移した意味の「東京」は、しかし中華思想からみると南京、北京、西京(西安)と同列だから、夷としてふさわしい都市名となる。つまり中国人の潜在意識において「東京」は中華皇帝に臣下の礼をとるべきであり、朝貢国であることにならないか?(脱線だが清王朝初期までシナ大陸で「東京」と呼ばれたのは現在の遼陽である)。であるとすれば「東京」を「大江戸」と改名する運動が日本でおきてもしかるべきであろう・・・と言うのだが、大いに一考すべき議論である。

 戊辰戦争酣の慶応4年9月8日、改元が発せられ明治元年となる。同時に天皇は9月20日、京都御所を出御されて江戸に向かう。会津総攻撃の直前でもあり、関東以北の士民に時代が変わったという意識を植え付けるためであり、岩倉具視の発案であった。こうして10月13日江戸城に入城、同時にここを「東京城」と改名する詔を出す。しかし千年の都であった京都市民の思いに応える為、一旦この年の12月22日に京都に戻られ、28日にはご成婚遊ばされる。そして翌年3月7日、再び東京に向かわれて、28日着。そのまま京都に帰られることはなかった。結局、正式な遷都の布告はなく、天皇が東京にいる間は都という慣行が今も続いている。だとするなら、今更「東京」である必要もあるまい。一方「江戸」はこのあたり一帯を江戸氏が支配していた事によると考えられるが、その江戸氏の名前も「入り江の戸口」つまり東京湾に流れ込む川の河口部分を支配していたことに由来したものと考えられる。こっちの方が歴史的に相応しく一貫性もあるし、何よりも「北京」に対抗する日本のアイデンティティーの発揮にもなる
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(読者の声1)アメリカにつくか、シナに乗り換えるかという選択しか示せない田中宇に対する評価はそうかもしれませんが、私の関心事はいまや対中貿易総額が20.1%となりアメリカの18.6%を超えてしまった現実に際し、いつまで政経分離(政冷経熱)でシラバクレルかです。つまり政治的には完璧に敵国ながら、経済で余りにも相互に依存しあう関係になった場合、シナ体制の崩壊を契機に日本経済が壊滅的被害を蒙らないかと思うからです。
経済的にシナから依存されればされるほど政治的には強く出ていいはずなのに、わが国は腰を低くして争うことを避けている。経済関係諸団体の幹部までが政治の足を引っ張る。
そうした外交駆け引き下手を措いても、宮崎先生にはそうした日支関係を論評していただければと思った次第です。
      (MK生、練馬)


(宮崎正弘のコメント)中国経済に「飲み込まれる」と言えば、たしかにそうですが、中国は日本から中枢部品、製造装置を輸入しなければ成り立ちません。普通、商人は儲けたカネを「拡大再生産」に回します。このため経常利益の3,4%を「研究開発費」に回します。中国企業で、こうした「研究開発費(R&D)」は極めて少額です。まともな考え方をした中国企業は少ないのです。
 つまり市場経済ではなく、中国は「異常経済」なのであり、まともに立ち向かうと大きな傷を負います。


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(読者の声2)何時でしたか、先生のメルマガの書評欄にでた黄文雄さんの『反日教育を煽る中国の大罪』(日本文藝社)を早速購入して、二日がかりで読みました。目からうろこが、10枚は落ちましたね。これは教科書の副読本として、日本全国の高校教科書テキストに推薦しなければ。そうすれば、日本の中国に対する思いこみ、誤解、劣等意識、強迫観念、贖罪意識はすべて消えてしまい、ただしい日本の歴史が把握できると思いました。ともかく隣近所に配布することから始めます。
          (NN生、長野)


(宮崎正弘のコメント)黄文雄さんは、基本的に文明史家ですから、悠久の歴史の流れの中で近代史を的確にとらえておられると思います。


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(読者の声3)個々の中国人ではなく、総体としての中国人の思いは共産主義の国家意思に枉められ圧せられ、真っ暗な海底を苦しみうねっている深層海流の様です。
 何を求めているのか?
 何をどうしたいのか? 何処に向かっていこうとしているのか?その核心を伝える情報を今のマスコミからは捉えることは叶いません。
貴誌に導かれた、現時点で四千数百名のネットワークが、大陸の荒れ果てた深い闇を探り当て深層海流のうねりを照らし出し、日本国という舟が正しく舵をきっていく光明を赫赫と発する灯台となることでしょう。
中国人の心にあるだろうエートスは何なのだろうとつらつら考えます。エートスは倫理(エヒィック)の語源ですからそんなものは中国人に無いのかもしれません。しかし何らかの宗教的根源はあるとの仮説に立ちます。
獰猛苛烈な残虐性(日本人に対しての通州虐殺事件、通化虐殺事件の残虐性は本邦に伝わっていますが古今枚挙に遑なし)、大量殺傷癖・大規模破壊嗜好癖(自国民どうしの太平天国の乱、文化大革命)を生む根源にはやはり宗教的な熾火が中国人の心の奥深くにあるのでしょう。タオイズム? 道教? 儒教でしょうか? それらと外来宗教のアマルガムでしょうか?何をも信じぬ無神論に依拠した心根が逆説的に強固な「宗教心」となっているのでしょうか?
孔子が「怪・力・乱・神を語らず」と中国人の奥の闇を言い中てているのでしょうか?
ナチの行なったホロコーストの根を、福田和也氏はピューリタニズムに求めています。同氏は次のように断論しています。
<<ピューリタニズムは、マックス・ウェーバーの高名な規定によるならば、「神の栄光の名のもとに異質なものたちを排除」した「純粋な教会 ecclesia pura」の意である。・・・「純粋な教会」は、・・王制と議会の対立が契機として起こった革命に乗じて、イギリスの政権を奪取し、国王をはじめとする神の敵たちを処刑した。・・アイルランドで、クロムウエル指揮下に行なわれたカトリック教徒排除、虐殺とピューリタンの入植を想起すれば十分だろう。ピューリタン革命に現われた「純粋」はその後、アメリカ大陸で繰り返されることになる。新大陸に赴いたピューリタンたちは、最初はインディアンたちの土地を奪うことからはじめ、・・収容キャンプを作って、そこでインディアンを絶滅した。ナチス・ドイツは、はじめから絶滅収容所によるユダヤ人処理を考えていたわけではない。
直接参考とされ、基本的な思想と設計の骨格が取り入れられたのは、アメリカにおけるインディアン収容所と、これもまたピューリタンの入植思想にかかわるボーア戦争に際しての、イギリス軍が南アフリカに作ったボーア人収容所だった。
イングランドの、日々の農作業に励む篤信のヨーマンの心に芽生えた「純粋」への欲求は、アウシュビッツの煙につながっている。>>(”保田與重郎と昭和の御代”より抜粋)

この最期の一句には福田氏の万巻の書を渉猟し思想的彷徨を経た末の洞察が窺われます。 
のどかな田園で穏やかに生活する農民の心根に芽生えた「純粋」な思いが宗教心となって精製培養されるとその聖性は突如、邪悪・陰惨な相貌に変じたのです。
南米ではカソリック教徒であるスペイン人達がおとなしい無抵抗の原住民を陵辱・虐殺しその文化を破壊・壊滅・蕩尽し尽しました。ピュ−リタニズム同様一神教的宗教心の猛威、恐ろしさには身震いを覚えます。
大東亜戦争時、米軍は一夜にして日本人民間人10万人を焼殺する大虐殺を東京都下で行ないました。ルメイ将軍き下マクナマラ元国防長官らの参謀将校(当時)が、巻き起こる風が逃れられない「ガス室の壁」になるよう気象条件を緻密に計算して、「毒ガス」を噴
霧する代わりに焼夷弾の弾雨を降らせました。広島・長崎には原子爆弾を投下して併せて30万人も焼殺・放射能殺しました。ピューリタニズムの「純粋」が暴走した末に自己目的的にめざし求めたものは「異質なもの」のまったき除去でした。「異物」の日本人を根絶・絶滅することでした。日本の都市も、アウシュビッツ収容所となり、ナチズムが行なったと等価の所為を米軍になさしめた根源には、ピューリタニズムがあったのです。
キリスト教徒たちの心からガン細胞のように増殖した「純粋」への欲求、そのカウンターパートが中国人の心にはどのようなカタチで潜んでいるのでしょうか? 芽胞菌のように仮死状態で眠っているのでしょうか? その怖れを抱かずに付き合うべきクニ・民族ではないことだけは確かです。
(しなの六文銭)
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(宮崎正弘のコメント)なにか、相当難しいお話を頂きましたが、昨日以来、小生風邪気味で全文を租借して読む能力に欠けます(苦笑)。東中野修道さんの草思社からだされた『南京事件 証拠写真を検証する』をお読みになりましたか? これは証拠写真に限定して検証したものですが、なんと「証拠として通用する写真は一枚もなかった」のです。こういう悪辣な宣伝をやらかしてシラッと出来るのが、かの国です。


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(読者の声4)2日のニュース早読みで指摘の「中国株がNY上場を回避」の記事は、純粋にSECが基準どおりに運用すると贋物中国株は退場せざるを得なくなるという”教訓”を表すものです。何も正面から敵対しなくとも、かの国のいい加減さ危うさ汚濁ぶり卑劣ぶりに対抗するには、まさに拝中媚中の経世会大将が口癖だった「粛々と、司つかさで」その当然の役割を果たせば不正も脅迫も効をなさないのではないかと考える次第です。
  犯罪者が圧倒的に多いのだから当然入国は制限する(ビザ問題)、麻薬や地下銀行など不法行為はびしびし検挙厳罰にしていく、領海侵犯をするのだから当然警備と国防は強化する、言論の自由が無いのだから当然世論など無く共産党の政治的言い分に過ぎない(靖国問題)、反日教科書で教育する国の歴史認識にあわせて自ら反日国民を作る必要は無い、テロ支援国家に仲間入りする必要は無い等々、司がその役割を純粋に粛々と果たすなら、そして政治がまさに国を立てんとするならば、いま西方からひしひしと寄せ来る危機は雲散するでしょうに。
 今の日本、政と官が腐り、経産も拝金の度が過ぎて、反日日本人が跋扈して住みにくく危ない国になりました。
          (HS生、豊橋)


(宮崎正弘のコメント)危ない国になりました。日本で一家四人殺して逃げ帰った中国人は「日本人を殺してきた」ので凱旋将軍のごときですよ。現場の空気は。


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(読者の声5)1/31付1028号で「朝日新聞が,産経より右に走る予感」との示唆にドキッといたしました,
  機会があればどのようなことを想定されているのかお聞かせいただければ幸いです。昨今の下劣な問題はもとより,戦前は尾崎秀美の謀略のお先棒を担ぎ,世論を煽り,南進により革命防衛を謀ったごとく,歴史的にわが国の国益は二の次というメンタリティーは十分 承知していますが・・・。
たとえば,左翼イデオロギーの行き詰まりから,極端な民族主義に転換し,アンチ米国を謀り,無意味な対決姿勢をあおるなどが考えられますが。
それともアジア主義の尖兵として将来のロシア膨張への防波堤として利用するといったようなことでしょうか。やや,穿ちすぎてますでしょうか?いずれ,注意して観察したいと思いますが,あんな教条主義の新聞もともと読んでいませんし,買えば助けることになる?という矛盾,いっそのこと何とか消滅なり崩壊しないかと無駄と知りつつ念じているのですが。
      (KS生、青森)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘のようなイデオロギー的国策的路線変更を事由にすることもあるでしょう。しかし、もうひとつ考えるべきは「営業」理由です。
 実際に800万部を豪語していますが、600万あるか、ないか。都心から山の手にかけてNHKへの不払いほどではありませんが読者激減。くわえて「朝日といえば学生」だったのは昔のはなし、いまの学生はインターネットで情報を仕入れておしまい。就職直前に「日経」を読むのがパターンです。
 営業が成り立たなければビジネスは成立しないものであり、インテリがつくってヤクザが売るといわれた大新聞も、インテリのヤクザ化とともに営業への関心が高まるのではないか、と考えています。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか 
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