国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/30

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月31日(月曜日)
通巻第1028号  
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巨大化する農民、少数民族の暴動
 昨秋10月は705件、200万人が参加していた
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 暴動が規模の拡大をともない中国各地で頻発しているが、昨秋、重慶暴動が五万人、漢源県大渡河ダム現場の暴動が15万人。

 この10月だけでも全土で705件の暴動が公式に記録され、合計200万人以上の農民、少数民族が参加している事実が共産党の「内部通達」(中国社会治安総合管理委員会)で明らかになった。

 なかでも抗議側、警察側に死傷者のでたケースが82件、政府ビルなどが破壊されたケースが26件、暴動全体で320人が死傷した。(『月刊中国』、2月1日号)
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(読者の声1)日本の対中貿易規模が、対米貿易規模を超えたという統計的事実に、中国の国際貿易における地位の著しい向上に、親中派が喜んでいるが、次の事実を見逃しがちである。 
どこの国でも、輸入には国内消費用輸入と対外輸出用製品のための資材輸入に大別される。ultimate destination の問題である。日本から中国への輸出は急増しているが、それも二分される。
中国の輸入資財・機材(輸出製品用部品)の主な ultimate destination は定性的には米国と日本である。特に米国である。
 世界の製品のultimate destination は所詮アメリカである。
 これを正しく評価するには、
日本⇒中国
日本⇒中国⇒日本
日本⇒中国⇒米国
の数字の分析が必要である。これを正しく分析するのは非難の業であるが、産業関連分析で可能ではないか。
  中国の経済規模は無視できないというが、アメリカが買わなくなったら世界経済は破綻する。もちろんその重みは徐々に減ってきてはいるが。
        (TK生、世田谷)


(宮崎正弘)まさにご指摘の通りで、所詮「中国は日本とアメリカの下請け工場」であり、日本は中国からクルマを輸入していないひとつの事実をあげれば不均衡で奇妙な実態が把握できるというものです。
  

(読者の声2)1026号『ソウルを「首爾」(シュエル)と改名した韓国の”正名”運動ならば、東京都も「大江戸」がふさわしいのではないのか』のタイトルには優れて批判力を蔵した諧謔性があると、頓首頓首し笑い転げました。
斯様なイロニーを繰り出す余裕が貴誌(=貴殿)の魅力だと観じます。亦、頭のテッペンまで血を昇らせた余裕の無い拙論を掲載頂けるのは貴誌編集方針の包容力であると感謝しております。
さて貴誌第1026号の”(韓国の)中華に反発する奇妙なナショナリズムこそ、問題です”との貴台コメントに触発されて、以下述べさせていただきます。

西尾幹二氏は、次のように言い切っておられます。
韓国は同姓国家であり、国民国家になっていない。個人は国家を尊重せず自分の属する同姓のみを尊重する。儒教朱子学が数百年も前の先祖の起源にこだわる行き方を強いていて近代国家になりきっていない、と。
つまり韓国人にはナショナル(国家的)な意識がない、というのです。ですから奇妙なナショナリズムになってしまうのでしょう。”寧支那リズム”はあっても(笑)。
 湯澤甲雄氏が、”韓国人の日本人へ抱く感情”を解いている次の一節、(『明日への選択』平成15年3月号)はまことを突いていると深く感じ入りました。
<<(韓国人は)過去に為した日本人の行為のために、反日感情を持つと考える日本人が多い。しかし韓国人の心情はそうではなくて、絶対的に優越する韓国人が、絶対的に劣位の日本人に支配されたという儒教的朱子学上あってはならない現実が起きてしまい、自らを許し難いと慙愧反省しつつ日本人はもっと許し難いというジレンマが反日となって噴出するのである。儒教的世界観を転覆させてしまった自らが刻んだ歴史の汚点が、如何にやむを得ない事情で起きてしまったものであるかの免罪(イクスキュース)を得るために、日本人による非道性、残虐性を殊更に唱えて安らぎを得る心情が俗に韓国人の「反日感情」といわれるものである。誰しも日本人名を名乗ったこと、韓国の歴史記念館の展示物、我が国の歴史教科書への注文、学校教育への介入等に見る如く韓国・朝鮮人優位説の強調と日本人暴虐・強制等による免罪強調とを、何事に寄らず臆面も無く訴えてくるのである。しかしこれでは、真の反省になっていないことを自覚しないところが宗教信心といえるところであって、宗教信心なるが故に免罪追及び範囲が領域的時間的にエンドレスに広がり、そこまでやるのかと日本人の悩みや不安も広がるのである。>>

西尾氏はこう説きます。
韓国で両班、中人、常民、賤民の四つ有る階級の更に下に日本人が総体として位置付けられているおり、(その理由は古代史に関連しますが割愛)日本人とは韓国の学者によれば(一般韓国人の多くも)在日韓国、朝鮮人のなれの果てなのである。しかも半島では立場を得られなかった敗残者でそれゆえに当然ながら日本人は四つの階級のさらに下の階級カストに属するとみなされてしかるべきだ、と考えられるのである。儒教朱子学の世界観が歴史の捻じ曲げと矮小化に役立っている。戦後何年かの反日教育ではない、と。日本が、半島から多くの文物を伝えられたことは否定しません。が、それは総て支那の文物で半島人はそれをわれわれにリレーしたに過ぎません。したがって見下しはしないまでも、彼らに対して尊敬の念を抱く理由は日本人にはありません。というのが正直なわれわれの気持ちでしょう。
半島人は支那の文物をそのまま享受し、それにがんじがらめになってさまざまな不幸を背負いました。それは半島人自らが負うべき不幸です。
われわれ日本人に転嫁しないでほしいものです。日本人も支那の文物・制度を次ぎから次に呑みこみました。苦心惨憺して咀嚼したもの(律令制、漢字の日本文字化等)あり、亦吐き出し排除(科挙試験による登用制、郡県制的な直轄支配、朱子学の社会機能面的役割など)したものもありました。儒教について、特にその朱子学については、半島人は取り込まれてしまいました。
日本人(山鹿素行、伊藤仁斎、荻生徂徠、本居宣長らの江戸期の学者)はこれを突き放して反朱子学の立場をとり、その悪害に染まることを免れました。確かに朱子学は日本に伝わり江戸時代幕府唯一官許の学でありました。しかし社会学的機能は半島・大陸と異なり政治的な役割も日本では決定的に違ったのです。
官許に関わらずこれに抗した学者・知識人とそれを理解する日本人が大勢いたからです。
日本人は人種的に種種雑多で、半島人のような純血種ではありません。しかし民族としては見事なまでに纏まっています。内のもの、外のものを区別せず、おおらかに、無警戒に受容しようとする民族性は世界的に特異でしょう。
万世一系の天皇の制度がこの民族性を涵養・育成・維持してきたと観じます。一方、おおらかな民族性が男子一系の天皇家を戴き・支え続けたと云えます。相互補完的なものでしょう。それが半島人にはまったく在りません。人種的には繋がっていても、民族性はまったく異なりますから当然です。”海の向こうの大陸は朝鮮半島を含め日本とは異なる文明に属して荒廃した闇を予感させている。(『諸君』、平成15年7月号所収の西尾氏論文より)。
だから貴誌(宮崎メルマガ)でその闇を目を凝らして見つめている必要があるのでしょう。            
(しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント)湯沢さんの「(韓国人は)過去に為した日本人の行為のために、反日感情を持つと考える日本人が多い。しかし韓国人の心情はそうではなくて、絶対的に優越する韓国人が、絶対的に劣位の日本人に支配されたという儒教的朱子学上あってはならない現実が起きてしまい、自らを許し難いと慙愧反省しつつ日本人はもっと許し難いというジレンマが反日となって噴出する」という箇所、やはり小生も『明日への選択』誌上で読みました。鮮明な印象でした。この分析は白眉ですよ。


   ♪
(読者の声3)「朝日新聞」の事実捏造記事は、植村隆記者に始まったことではなく、長い伝統に裏打ちされています。大正時代の米買占め騒動のとき、大阪朝日新聞主筆の鳥居素山なる御仁が、鈴木商店が米を買い占めているという事実無根のデマ記事を連日書き連ね、それを信じた民衆が鈴木商店を焼き打ちするという事件がありました。
後で全くのデマと分かったとき、大阪朝日新聞は小さな訂正記事だけで済ませました。これは、万古不易の朝日新聞の伝統で、ちょっとやそっとのことでは直らないと思います。
        (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)伊藤律会見記はまったくのデッチあげでした。林彪健在説はまったくの虚報でした。事実誤認を縮刷版でこっそり直していた例は、佐瀬昌盛氏の研究で明らかになりました。嘘つき新聞だから「チョウニチ」新聞と呼ぼう、とする声は日ごとに高まっています。
しかし或る日、突然、この新聞は産経より右に走る予感も一方でしておりますが。
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(今月の拙論)
(1)「議論が活発化してきた地域構想“東アジア共同体”は危険がいっぱい」(『エルネオス』、2月号)
(2)「香港と台北の“マー様”ブーム」(『共同ウィークリー』、1月24日号)
(3)「東アジア共同体をめぐる日中米の角逐」(『財界』、2月8日号)
(4)「ウクライナの憂鬱」(『自由』、2月号)
(5)「いまさら他人には聞けない“台湾vs中国”まるわかり」(『新潮45』、2月号)
(6)「北京からのガイアツ」(『月刊日本』、2月号)
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか 
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  • 産経山系2007/12/15

    日本医師会の自見氏の記事。小泉、竹中改革はアメリカ=ゼネコンの片棒を担いだ、富の偏在と国家の衰退を招く売国的改革?であったと言う意見・・どう思われますか?

  • snap shots2007/12/15

    最近はチベット関係のニュースを聞かないのですが、中国人の入植政策など、民族抹殺を思わせる状態はどうなっているのでしょうか