国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/28

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月29日(土曜日)
通巻第1027号  臨時増刊
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 中国が日本にとって最大の貿易相手国になった?
  中味は鉄鋼、エレクトロニクス、自動車関連だが
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 財務省が1月26日に発表した貿易統計速報は、或る意味では衝撃的である。
 香港を含む対中国貿易総額が22兆2千億円(約3132億8千万ドル)に達し、初めて対米国貿易総額(20兆4800億円、約1968億ドル)を抜いたというわけだから。 
  対中貿易急増の理由は、日本企業による生産拠点の中国シフトである。

 これにともない「日本企業の」中国への部品輸出、中国から「日本への」輸入が激増したためで、要するに中国が日本の下請け工場化した事実による。
 事由は日本企業の事由にもとづくのだ。

 さらに疑問がいくつか湧いてくる。
 第一に「香港を含む」とするならば、含まない場合の数字はどうなのか?
 第二に「日本からの部品」輸入がなければ、中国の輸出は成り立たない現実をいかに解釈するのか。
 第三に日本への製品輸出も中味が消費物資であっても耐久消費財などのハイテクではない。日本は中国から自動車を輸入してはいないように。

 この中味の不均衡を無視して多くの中国学者が「中国は日本なしでも生きていけるが、日本は中国なしでは生きていけない」などと解説している。
 中華思想の傲慢さは、ときとして現実を無視した概念把握が得意である。もっと中味を吟味すれば逆の法的式が成立するのではないのか。すなわち「日本こそ中国なしでも生きていけるが、中国は日本なしでは貿易は成立しない」と。
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(資料)西岡力先生の緊急論文

『朝日新聞にまず問いたいこと』
 西岡力(日韓関係研究家)

 「安部晋三、中川昭一両代議士がNHKに圧力をかけ番組内容を変えさせた」という、朝日新聞の報道が物議を醸している。中川議員がNHK関係者に会ったのは番組放映後であり、安倍議員も朝日報道のようにNHK関係者を呼びつけた事実はないという決定的な誤報が明らかになっているが、朝日新聞は謝罪と訂正を行っていない。産経新聞などは報道や社説などでこの問題を大きく取り上げ、「女性国際戦犯法廷」なるものを取り上げた番組の内容自体をも明らかにして議論すべき、と主張している。筆者はその主張に賛成だが、もう一歩踏み込んで、慰安婦問題を巡る国際的誤解の実態と、そこで朝日新聞が果たした重大な役割をも含めて全体構造を明らかにすべき、と考えている。
 というのは、朝日新聞が行った大誤報などが原因で、戦前の日本政府が公権力を持って朝鮮人慰安婦を強制連行したという著しい誤解が日本、韓国はもとよりアメリカなど全世界に広がってしまったことが、公正公平を義務づけられているNHKが問題となった番組を企画した背景の一つだからだ。
 話は1991年8月11日までさかのぼる。その日の朝日新聞は「元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く」と大きな見出しを付けたソウル発記事で「日中戦争や第二次大戦の際、『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり、『韓国挺身隊問題対策協議会』(尹貞玉・共同代表、十六団体約三十万人)が聞き取り作業を始めた。同協議会は十日、女性の話を録音したテープを朝日新聞記者に公開した。テープの中で女性は『思い出すと今でも身の毛がよだつ』と語っている。
体験をひた隠しにしてきた彼女らの重い口が、戦後半世紀近く経って、やっと開き始めた」と書いたのだ。韓国紙がそれを伝える三日前で、国際的「特ダネ」ということになる。
 ところが彼女は「女子挺身隊」の名で連行などされていない。本人が同年八月十四日にソウルで開いた記者会見で「生活が苦しくなった母親によって十四歳の時に平壌のあるキーセン置屋に売られていった。三年間の置屋生活を終えて初めての就職だと思って連れていかれたところが、華北の日本軍三百名余りがいる部隊の前だった」と語っている。同年十二月に彼女が東京地裁に提出した訴状でも同じことを書いている。貧困による人身売買の被害者なのだ。
 十一日付けの記事を書いたのは植村隆記者だ。彼は朝日新聞から派遣されて語学留学までした韓国語の使い手だ。その植村記者が、彼女が何を語っているのかわからなかったわけがない。知っていながら意図的に「キーセンとして売られた」という重大事実を伝えず、そのかわりに「『女子挺身隊』の名で連行」などというまったくの捏造報道を行ったのだ。
 植村記者は日本政府を相手に賠償を求める裁判を起こした「太平洋戦争犠牲者遺族会」の女性幹部(当時の常任理事、現在は会長)の娘と結婚している。元慰安婦の証言について第一報を書けたのも、義理の母からの情報提供によるのだろうが、朝日新聞は事実を歪曲した重大な誤報を載せて、記者の親族の裁判を応援したことになる。日本が戦前朝鮮人従軍慰安婦を強制連行したという重大な誤解が内外に広まるのは、この植村記者の誤報などで日本での自虐派の運動が勢いづき、同年十二月に日本政府を相手に裁判が起こされ、それを朝日新聞などが大々的に報じたことを大きな契機にしていることは関係者にはよく知られている。
 筆者は翌92年4月号『月刊文藝春秋』と同年出版拙著『日韓誤解の深淵』でこの点について詳しく書き、朝日新聞に訂正を求めたが、現在に至るまでもそれはなされず、それどころか植村記者はその後、ソウル特派員を経て現在、北京特派員として継続して韓国・朝鮮問題について記事を書き続けている。
 朝日新聞はNHKの番組などについて取材する前に、まず自社が慰安婦問題についていかに誤報したのかを検証すべきだ。
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(読者の声)貴誌26日付け「であるとすれば「東京」を「大江戸」と改名する運動が日本でおきてもしかるべき」云々。。。
この必要はまったく無いと思いますね!というのも我々は韓国人とは異なり、漢字を使うのは国辱だとは思ってもいない。それどころか、漢字文明の伝統的な価値保存のためにも、あるいは生活上の便利性にためにも、むしろ積極的に保存すべきだからと思っているからです。日本が古代中国の漢字を使うのは英国がフランス語などラテン系の言語を使うのとまったく同じです。つまり古代の地中海世界を支配していたローマ帝国の文化が英国に伝わったのは文明の潮流です。更にこのローマ字だって、元を正せばギリシャ語、更にその元は古代メソポタミア文明にたどり着く訳です。
だからそ英国が恥だとかイタリアやギリシャ、あるいはイラクに屈服したなどとは思っていない訳です。この点で朝鮮人(韓国人)が何故そこまでこだわるのか?何故そこまで彼等の古代史を膨らまそうとするのか? 彼等の激烈で偏狭なナショナリズムには異様な感じすら受ける訳です。
しかし我々は彼等を嘲笑する訳に行かない。古代において日本は中国の優れた文明を学んだのは事実だが、朝鮮のように中国に政治的軍事的に支配されてきた訳でなく、また精神的に圧迫を受けてきた訳でもない。したがって日本人は中国人に対するそんなに劣等感を抱いていないし、むしろ我々の世代は優越感すらもってきた。 この点で日本と朝鮮はまったく情況を異にしているからです。
それと日本も太平洋戦争末期の破綻的情況においては、英語教育を敵性語として徹底して排除した歴史もある訳です。そして戦後、特に最近は、また訳がわからない英語の氾濫状態です。歴史を見れば過剰なナショナリズムは、国家を歪にし、時によっては破綻に導く。古代において日本も朝鮮もが中国と同等の高度の文明を創造しなかったからといって何も国家の恥だと思う必要はない。逆にそういう創作や捏造を行う行為こそ国の恥というべきです。 
      (MI生)


(宮崎正弘のコメント)中華から離れようとしてベトナムも漢字をやめました。韓国もそうです。心理の基底にあるのは反中華ナショナリズム、日本にはこれがありません。まして平かな、カタカナを発明し、中華から隔絶した文化を確立しましたから。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか 
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