国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/28

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月28日(金曜日)
通巻第1026号  
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ロシア再びの裏切り?
  所謂「ナホトカ・ルート」の中国への分岐線を先に工事開始か
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 プーチン大統領はとうとうシベリアから内蒙古省満州里 →ハイラル →チチハル →大慶というパイプラインの支線建設を先に進めて、中国への御機嫌取りに傾いたようだ。

 東シベリアから太平洋岸のナホトカまでの1200キロ以上の石油パイプライン建設問題で、ロシア国営「トランスネフチ」社のバインシュトク社長は「中国向け支線建設を含むパイプラインの設計」に着手したと発表した。

 昨年師走、ロシアは正式に日本向けナホトカ・ルート建設プランを採択した。
 大声で楯突いた中国は、これを正面から妨害し、支線建設の内諾を強引にとった。

 現段階での断定は避けるべきだが、もし日本側のカネで工事が始まり、中国は分岐ルートまでのパイプラインを便乗して済ませることになるとすれば、日本政府はプーチンに再び煮え湯を飲まされたことになる。

 ロシアは裏切りが得意とは言っても、ここまで日本をこけにするんでしょうか?
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(お知らせ)本日28日(金曜日)。午後一時よりラジオ日本(1422khz)の「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎正弘が生出演します。関西方面の方は午後二時まで。関東方面は午後三時まで。テーマは「国会、教育、朝日vsNHK問題」などの予定です。
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<<今週の寄贈本>>

?黄文雄『反日教育を煽る中国の大罪』(日本文藝社)
 中国にはもともと負けても負けを絶対に認めない「伝統」がある。サッカーで日本に負けると、それがあまりにくやしかったのか「反日ブーイング」が全土に拡大したあげくに「過去の歴史を鏡とせよ」から「靖国神社」へと至る。
三光作戦を日本がやった、と大嘘がまかり通っているが、漢字の「光」に、たとえば「光頭」などと「空」の意味があるのは、中国だけ。日本語の「光」は明るい意味しか付帯しないが。。。
湘南軍が嘗てアヘン戦争でイギリスと戦うために広東へはいって、驚き桃の木、あまりの広州人の豊かさに、アヘン戦争そっちのけで広州で略奪、陵辱、強盗のかぎりをつくした。
満州の馬賊は農家を襲い、豪農の娘を拉致し、女は片っ端から犯して殺した。その「三光」を日本軍もおこなったと嘘の宣伝をするのは中国のお家芸である。
「負けても負けを認めないという勝者への復仇心理」こそは、台湾に残存する中華思想に凝り固まった外省人にも共通する、中国人特有のものと黄文雄節が冴える。
中国の政治文化は「騙の文化」、「詐の文化」であり、中国の言論文化も、嘘、詐術、詭弁で支えられている。
その詐欺的言論を象徴するのが韓国、北朝鮮である。
だが「日帝36年というのは朝鮮人が救われて国家が再建された、珍しくも建設的な次代であり、裏切りと虐殺の歴史の終始符をうち、新たに創造的な方向へ歴史を変えたのは朝鮮総督府以外のなにものでもない」(本書226ページ)と断言している。
この本も最後の文節で力説されているのは「借刀殺人」という中国の戦略である。
北朝鮮を駆使して日本を隠滅させようという北京の深謀遠慮をはかりかね、北朝鮮が中国の犬であり、その犬の犬になりさがってしまった土井たか子らの馬鹿さ加減を辛辣に批判している。


?吉野準『情報国家のすすめ』(中央公論新社)
 吉野氏といえば元警視総監。ユニークな総監で小説やら評論もモノにされる。経歴をみるとユーゴスラビア一等書記官、内閣総理大臣秘書官を歴任されて警察庁警備局長。
 その吉野さんが戦後日本に決定的に欠けているものは情報機関である、と指摘される。たとえば北朝鮮に対してああだこうだと拉致や軍事的脅威が議論されていながらも、依然として分かっていない多くの謎がある。
なぜ分からない? 情報部員がいないからですよ。
金賢姫が田口八重子から日本語を教わったとき、なぜ日本から拉致してまでの日本人教師がついたか。それは日本語ばかりか、立ち居振る舞い、化粧の仕方まで日本人と同化する方法を同時に学べといわれたからである。
インテリジェンスというのはそれほど命懸けだ。
 イスラエルが謎のテロリストたちから襲撃を受け始めたとき、素人の劇団員から女性を選んで「テロリストの大将に近ずいて極秘情報をとれ」と、特別な訓練を受けたあと、命令された。コーエンというユダヤ人のスパイは貿易商をよそおって敵シリアに潜入し、なんと将校団に可愛がられたばかりか、シリアの参謀総長の自宅へも出入りして情報をとった。
日本には何故、こういう情報機関がないのか?
いや戦前はあった。ロシア戦争前は大謀略をしかけに北欧に飛んだ明石大佐もいたが、馬賊に潜り込んで蒙古ウィグルを荒らして情報をあつめてきた猛者も多かったのだ。ところで、いまや脱北者がもちだした写真くらいしか情報が枯渇している! 北朝鮮だけではない、たとえば、エジプトには勤務を厭がる大使館員、商社員。これじゃ情報なんぞ集まるわけがないじゃないか、と吉野氏の憂国の弁が随所に展開されている。


?田村清三郎『島根県竹島の新研究』
 著者は地元歴史家で県の県史編纂主任をつとめた。名著の復刻だが、竹島問題には欠かせない資料である。竹島の詳細な地図に加えて、明治38年内務大臣訓令、享保九年の地図。竹島の鉱業など、貴重な資料と沿革が述べられている。復刻も四刷りを重ねている。
 島根県総務課発行。
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(読者の声1)貴誌1月26日付け1025号「ソウルの改名」について。
渤海の都は何度も移動しましたが、一時期は「東京」と呼ばれた都市にありました。おそらくこちらの方が遼陽が東京と呼ばれ始めたときより前でしょう。漢族は、人民服(日本の学生服の模倣)、チャイナ・ドレス(満州族の民族衣装の模倣)、最近は米国式ベンチャー企業と物まねの好きな民族なのでこれも渤海のものまねでしょう。
東京は京都に対しての命名です。
明治時代に京都が西京とよばれていましたが、これは京都のお公家さんたちが天皇陛下のお住まいのある都市つまり都が江戸に移るのに反対したのを宥めるためでした。現在でも大嘗祭の一部が京都で行なわれるのはこのためでしょう。
ソウルには多くの呼び名がありましたが、日韓併合にあたって、それらの中から京城が選ばれました。倭城としなかったところに日本人の奥ゆかしさがありますね。ソウルに漢城などという名前を臆面もなく賜るのはシナの皇帝らしいことですね。
    (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)あれだけ米国の実質支配化にあったときにソウルの改名運動がなくて、いま中国に飲み込まれようとしているときに逆に中華に反発する奇妙なナショナリズムこそ、問題ですよね。


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(読者の声2)東京を「大江戸」に改名する?(貴誌26日付け)。そこまで中華の思想を忖度し、中国を軸に発想する必要はないでしょう。
      (EG生、水戸)


(宮崎正弘のコメント)ほかにも同様な意見を頂いておりますが、おっしゃる通りで、拙文は「中華思想かれみれば」と注釈を打って保留条件をつけ、くわえて「江戸への改名運動はおきてもしかるべき」と確かに言っておりますが、べつに小生がそれに賛同するとは書いておりません。
日本で激しいナショナリズムが沸騰すれば、瞬間的に「坊主憎くけりゃ袈裟まで憎い」という、アンチ中華議論がおきるでしょう。
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  ♪
(読者の声3)最近、中曽根元総理が「憲法草案」を起草し、「国民主権」「平和」などを謳っています。これは総体として賛成できますが、個別中曽根試案となると賛成しかねる案文が多い。宮崎先生はどうお考えでしょうか?
         (YO生、秋田)


(宮崎正弘のコメント)或る会合でも同様のご質問を頂いたのですが、中曽根試案を読んでおりません。詳細を吟味しない段階でのコメントは差し控えますが、ただ、あの人のこれまでの主張から言って、国体軽視、表面的平和の表面的なモノではないでしょうか?
 また鳩山由紀夫氏の改憲論も「天皇は元首」あたりまでは中曽根試案に似て、大いに結構ですが、のこりの文言が大いに気になるところです。
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(トピックス)中国、チベット僧侶に「(北京が勝手に指名した偽坊主のほうの)パンチェン・ラマを奉れ」と指令
http://english.epochtimes.com/news/5-1-25/26003.html
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(サイト情報)所謂ダボス会議(世界経済フォーラム)が開催中です。メインテーマの報告書が発表されています。
(1)レポート全文 Global Governance Initiative Annual Report 2005.
World Economic Forum, Global Governance Initiative. 125p.
http://www.weforum.org/pdf/ggi2005_low.pdf
(2)Executive Summary 4p.
http://www.weforum.org/pdf/ggi2005_summary.pdf 
(3)Press Release プレスリリース
http://www.weforum.org/site/homepublic.nsf/Content/2005+Is+The+Year+to+Act%2C+Says+Global+Governance+Report
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三島由紀夫研究会『公開講座』の御案内
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  先日の「公開講座」(藤井厳喜氏)は超満員の盛況でした。有り難う御座いました。
 さて、
2月の「公開講座」は評論家の西村幸祐氏をまねいて、『反日の構造と三島、最後の檄文』について語って頂きます。氏は最近、PHPから『反日の構造』という本も上梓され、また「Sky Perfect TV! ch767日本文化チャンネル桜」のキャスターとしても活躍されています。
 中国、韓国、北朝鮮の反日の背後関係と、その基礎に横たわる文化破壊。つまり「かれら」の“反日”キャンペーンが日本のアイデンティティ危機を醸成している様を分析され、三島由紀夫の訴えて最後の檄文に繋げます。ふるってご参加ください。
       
      記

 とき        2月25日(金曜日)午後7時
 ところ       高田馬場「大正セントラルホテル」三階会議室
 講師        西村幸祐(評論家)
 演題        『反日の構造と三島由紀夫の檄文』
 参加費       おひとり 2000円
 問い合わせ     三島研究会(ホームページをご覧ください)
  なお会終了後、講師を囲んでの懇談会が近くの居酒屋で行われます(別途会費2000円前後)。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか 
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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