国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月19日(水曜日)?
通巻第1019号     
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 訳語に大混乱、ライス補佐官の公聴会証言報道で
 「圧制国家」「圧制の拠点」「専制国家」のどれが正しいの?
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 次期国務長官に指名されたライス大統領補佐官が、18日ワシントンの上院外交委員会の公聴会で証言した。
 彼女はブッシュ政権二期目の外交・安全保障政策全般に言及したが、なかでも北朝鮮、イラン、ベラルーシ、キューバ、ミャンマー、ジンバブエの六カ国を「圧政国家」(産経、読売)「圧制の拠点」(朝日)「圧制をおこなっている国」(毎日)「専制国家」(日経)と名指しで批判した。

 日本の各紙はこれを大きく取り上げたが、訳語がまちまちとなった。
「?」。
こういう場合は原文に当たるしかない。

 で、米国各紙の原文に当たって驚いた。
 どれも重視していないばかりか、テキストには出てこないではないか。

ようやく探し当てたのは、民主党のバーバラ・ボクサー、ダイアン・フェルドシュタイン(ともにカリフォルニア選出)など過激左翼にくわえて、かのジョン・ケリーが論戦に加わりライス補佐官いじめの議論のなかで敷衍される。

  次の文言である。

 More broadly, she said there remain "outposts of tyranny" in the world that require close attention, citing North Korea, Iran, Cuba, Belarus, Zimbabwe and Myanmar, also known as Burma


 となると「専制独裁の前進基地」と言うのが直訳である。
 また全体の文脈から言ってもブッシュの「悪の枢軸」に追加でベラルーシ、ミャンマー、ジンバブエ、キューバの四カ国に戦略的な外交を展開するという意図は感じられない。
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(読者の声1)NHKへの政治的圧力云々について、どうも話のタイミングが外れながら、政治的にはタイミングが合いすぎていて、明らかに政治的謀略が隠れている気がする。
1,何でこの時期にこの問題が?もしこれが安倍晋三氏の失脚狙いなら、これは報道の客観・公正をみずから破る結果となり、みずから墓穴を掘ることは自明だが、敢えてそうした背景は?
2,長井プロデューサーの反乱とNHK内部紛争との関係は?NHK内紛で失脚しそうになった長井氏の単なる個人的抵抗か、それとも安倍封じの政治ぐるみの組織的陰謀か?
3,最近露骨に日本の内部に干渉しがちな中国、北朝鮮・韓国の反安倍行動との関係は?
4,直近は日経、読売、NHKと報道業界の不祥事が連発している。巨大組織朝日の内部は一体どうなっているのか? 朝日全体が反日勢力に覆われているのか?
上記に関して是非にどなたかのご意見を賜りたい。
(MI生)


   ♪
(読者の声2)昨日発売の『新潮45』(二月号)で、宮崎正弘さんの論文を拝読しました。李登輝前台湾総統をどうして北京があれほど罵詈雑言をならべて攻撃するのか、かれらのねじれた劣等意識の裏返しが反日になって輻輳した心理が作用していることなど、じつによくまとまっていて感心しながら読みおえました。とくに国連脱退後の「中華民国」は事実上は幻影であり、実際には台湾共和国。その相克が台湾の政治状況だとするご指摘は目から鱗でした。
       (YS生、水戸)


   ♪
(読者の声3)昨日付け趙紫陽死去に関してのニュースで胡錦濤らの親民路線とあります。「親民」とは儒教の四書のひとつである『大学』にある言葉で、朱子の注釈によれば、「新民」(民を新たにする)の意で、平たく言えば、「君主が聖人の道を学び身につけ、それを民にも及ぼして一般大衆も聖人の道を行なうようにする」という意味です。
胡錦濤ないし胡錦濤のブレーンもこの意味を知って「親民路線」と言い始めたのでしょう。
問題は「聖人」ないし「聖人の道」が何かです。我々日本人がそして、孔子や孟子が思い描いた聖人とは全くかけ離れた中国共産党にとっての「聖人」、「聖人の道」なのでしょう。
なにせ中国共産党指導者たちは、実はカール.マルクスの言うところの資本家(一般人民の寄生虫、搾取者)たちですから。私は「親民路線」がこういうものと理解していましたが、やっぱりそうかという気がします。


(宮崎正弘のコメント)出典はともかく、胡温体制のやっていることは「愚民路線」です。台湾の中華思想組を率いる宋楚諭(元台湾省主席)の政党も「親民党」です。おそらく出典は同じでしょう。
 これを胡錦濤自身が考えたとするのは誤りで、中国マスコミから出始め、華字紙へと伝搬しましたから、共産主義青年団のブレーンあたりが考え出したのではないか、と思います。
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『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
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