国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/16

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月17日(月曜日)
通巻 第1014号     
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世界のチャイナ・タウンに奇妙な異変
 古き華人が新移民に追い出されている
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  海外華僑は福建人が嚆矢となった。
 第二波は広東人。奴隷の如くアメリカに売られた苦力(クーリー)とその子孫ら。海外華僑3000万のうち二千万が広東系といわれるまでに膨張し、たとえば米国に住み着いた末裔らも二世、三世、四世ともなると「華人」と呼ばれる。

 ニューヨークのチャイナタウンも「悪の巣窟」といわれるサンフランシスコのチャイナタウンも広東系である。
福建省出身やほかの地域のひとは別のチャイナタウンを形成し、広東系とは距離を置く。

 さて、世界的規模での異変は、この既存のチャイナタウンに新しく闖入してきた新移民が惹起することになった。

 黄文雄氏から直接聞いた話だが、アルゼンチンのチャイナタウンにも激変が起きたそうな。
 古くに海を渡った福建人が台湾系、中国系を問わずブエノスアイレス社会にとけ込み、チャイナタウンを形成、地域経済のも協力して何人もの成功者がでた。
 数年来、この華人社会を脅かすのが「新移民」である。
 要するに改革開放とともに中国を巧妙に脱出した中国人が凶暴な犯罪を繰り返し、チャイナタウン全体の印象を極端に損ねたうえ、ついには古くから居る華人を脅すからだ。
 
 二十年前、台湾のビジネスマンは早朝ゴルフの治安に悩まされた。強盗が襲い、日本円で二百万円とか五百万円を振り込めと恐喝する。凶暴なマフィアを懼れ、それくらいのカネならと経営者は振り込んでしまう。
凶暴なマフィアは振り込まないと本当に殺す。

 世界各地で同じ手口が見られる。
 或る商品が突然送られてくる。法外な請求書が後送され、ついで脅迫電話。「商品の代金を支払ってください」。瀬戸物ひとつが500万円とかの遣り口である。これでブエノスアイレスの台湾系華人は四万人が国外へでた。いまや古くからのチャイナタウン構成メンバーは五千人に減少したという。
 四万五千のチャイナタウンが五千人に減ったのだ。

 ミャンマーでも同様な変化を観察出来るという。

 以下は『留学生新聞』(05年1月15日号)からの要約。
 ヤンゴンのマハバンドーラ街は通称「広東大街」、ここがチャイナタウンの心臓部だった。中国語の看板も目立つ場所という。
 対岸のマーチャント街(海浜街)は福建系が多いとされ観音古廟を中心に繁栄してきた。いまも物資に溢れかえっている。

 このヤンゴンのチャイナタウンから最近、広東人が消えだしたのだ。
軍政を嫌い、また軍事の賄賂要求にほとほど嫌気して多くが親戚や伝手(つて)をたよって欧米に移住したため、残っているのは殆どが福建系華人という。
 ところが、そのヤンゴンへ近年入り込んできたのは国境を接する雲南人。雲南系はラオス、カンボジアにも多いが、ミャンマーで中華料理店を経営し、こつこつとカネを貯め一旗揚げようというわけだ。

 しかし筆者はミャンマー、ラオスの麻薬ルートとチャイニーズ・マフィアの深い関係を考えると、なにか目に見えない、別の理由が華人の脱出原因になっていると思う。
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    ?転落するアメリカの国債を買い続ける日本は「経済植民地」か?
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           記
日時  1月26日(水)午後7時(6時半開場)
場所  高田馬場「大正セントラルホテル」三階会議室
演題  「国家破産以後の世界と日本」
講師  藤井厳喜氏(政治学者、拓殖大学客員教授)
会場分担金  2000円
問い合わせ 三島由紀夫研究会  TEL 03-3200-2295
e-mail:miura@nippon-nn.net  HP http://www.nippon-nn.net/mishima/
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◎二月の「公開講座」は2月25日、評論家西村幸祐氏をまねいて。詳細は追って。◎
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(読者の声1)貴誌1月15日付けに「杉野はいずこ」とあって思い出しました。どうも私は、広瀬中佐の遠お〜い、遠お〜い親戚のようです。といっても私の先祖うちの一人が九州の守護大名であった菊池一族の出身というだけのことです。広瀬中佐も西郷隆盛も菊池一族からでています。
しかし私と同じ程度以上の血縁ということで言えば、日本中に数千万人いることでしょう。
ところで、「振り込め詐欺」の手法は、米国式テレマーケティングの手法と、あえて誤解されやすい表現を使えば「三国人的」手法の混合のように思えます。宮崎さんはこの点に関して何か情報をお持ちですか。
     (ST生、神奈川)


(宮崎正弘のコメント)菊池寛も名族菊池氏の流れです。福岡から熊本にかけて菊池姓は多いですね。親戚はやまのようにいると思います。振込詐欺は、何となく日本人の弱点を衝く外国人犯罪の臭いがしますね。


   ♪
(読者の声2)貴誌15日付けの「国際ニュース・早読み」の寄贈本についての紹介書評は大変役に立ちます。ありがとうございます。
1.「男女共同参画社会基本法」の功罪について宮崎先生の考え方ぜひ聞かせてください。
2.悪辣な洗脳をくりかえされている今の若者に日露戦争からどのような歴史的教訓を汲み取らせようと思いますか。
   (FK生、アメリカ)


(宮崎正弘のコメント)「男女共同参画社会基本法」は、きわめてよこしまな考えを持つひとによって国民が油断しているあいだに作られてしまった。使われている税金は防衛費の二倍です。「功罪」ですが、「功」は予算にたかって潤った業者?
 日露戦争は淡々と事実を教えるだけでも良いのです。
 教訓を読みとらせるのは、その次の段階です。
いまの若者は日露戦争があったことは「1905年」という年号だけ大学入試にでるので、記憶していますが、東郷平八郎、乃木希典、児玉源太郎、明石元二郎といった人達がいかなる活躍をしたか、まるで知りません。むかしは「明治天皇と日露戦争」とか、映画にもなったのですがねぇ。
信じられないことですが、司馬遼太郎が書いた欠陥だらけの『坂の上の雲』でさえNHKはロシアに遠慮して大河ドラマを、100周年の今年を避け、来年以降に、しかも大河ドラマの枠外で放送します。
 この国は国家を成立させる国民の精神を失ってしまいました。北朝鮮に拉致された国民の救出もできないで、身代金を持っていって偽の遺骨をもらってくるんですから。アメリカはカーターのようなハト派大統領ですら、1980年、イランの大使館でイスラム過激派のテロリストに人質になった人々の救出に特殊部隊を載せた武装ヘリを二機飛ばしました。作戦は失敗しても、あの時点でのカーター支持率は急上昇でした。ロス・ペローは単独で傭兵をもちい社員を救出しましたね。そうした気概が明治人にはあった。いまの日本人はアメリカを傭兵と勘違いして、カルタゴの末期に繁栄によっている平和バカにそっくりじゃありませんか? カルタゴは油断して、防衛を怠りローマに滅ばされ、そのローマも繁栄の絶頂とともに傭兵に裏切られ、蛮族の侵入によって滅亡した。「蛮族」と女性上位のアマゾネスと、カルタゴの平和を謳う「平和憲法教徒」に溢れている日本の現実、アメリカはよくこういう国を独立国家として扱ってくれるものですね。
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://esearch.rakuten.co.jp/rms/sd/esearch/vc?sitem=%B5%DC%BA%EA%C0%B5%B9%B0&sv=30
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