国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2005/01/12

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)1月12日(水曜日)
通巻 第1010号     
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軍事スパイ企業「華為技術」が北欧、米国にも進出
 コックス報告をクリントン前政権は握りつぶしたが。。
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 クリントン政権時代、中国は軍のダミー公司を巧妙に駆使して、買収やらスパイやらを米国内に夥しく派遣し、ミサイル、核弾頭のマーブ化などの技術を片っ端から盗み出した。

 下院のコックス議員を中心に編まれた「コックス報告」は、その実態を余すところなくえぐったが、クリントン政権は全文の公表を差し止め、被害の四割を隠した。
そのかわり、しずかに当該中国企業数社を制裁した。

 民間企業の鎧をまとって新しく登場は「華為技術」という会社。
実態は軍が経営なのに、日本のマスコミは、その点を一切指摘しない(米国マスコミは華為を軍関連企業と明確に書いている)。
 
 中国ブランドといえば海爾(ハイエール)、TCL、レノボ(IBMのパソコン部門を買収した)、寧波などが有名となったが、華為も携帯電話ではトップの座を中国国内では占める。

 「海外売り上げが全体の二割以上あれば国際的企業だ」(フォーブス)という定義に従えば、華為技術は「北欧から北米に進出し、すでに27%の収益は海外」(フィナンシャル・タイムズ)、そのうえ、売り上げも2008年には100億ドルを目指す。

 華為技術は本格的に米国へ3Gの携帯電話で進出するが、「本業」のほうが何を狙うか、米国の情報筋は監視の目を強める様相である。
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(読者の声1)貴誌、の投稿(読者の声4)を見ました。
また、先生ご自身も、「『男は默つてXXビール』ではダメだ」、日本も海外に情報發信(自己主張)しなければ… と常々仰せです。
それに關聯するのですが… わが國には、隨分前から「日本語を國聯=公用語にしよう」といふ意見(ex.鈴木孝夫教授?)があります。
しかし、何故だか我等の政府/外務省は無關心のやうです。
日本語が國聯=公用語となれば、日本からの情報が國聯において「日本語で」出版される事にもなり、國聯職員採用の要件(=公用語二か國語必須)は、わが國人にとつて「國語と他一つ外國語」となり、併せて大いに有益となります。先生の御考へは如何でせうか?
        (showa78)        


(宮崎正弘のコメント)元がウィーンの手前まで攻めて突如撤兵しましたが、あのときウィーンも治めていれば、いまごろEU議会はモンゴル語も公用語でした。日本経済が絶頂のおり、中国語圏でも日本語が通じました。香港も台湾も、公用語は北京語になりました。
 いまやチベット、新彊ウィグル、内蒙古いずれも北京語が公用語。
 力関係がすべてという国際政治において、日本語を公用語とすることは難しい。
 それよりも大学入試に英語は必須でも国語が選択科目になっている現実は、もっと恐るべき被植民地化ではないでしょうか?


   ♪
(読者の声2)新年に大野防衛庁長官がFCCJでの会見で、防衛予算の折衝では、自分が谷垣大臣と都合三回サシでやり合った。最後の会談は一時間以上に亘り常備自衛官を148,000人とすることで決着した、と自讃していました。しかし文藝春秋二月号は、藤井財務省主計局長が守屋防衛庁事務次官室を訪ねる異例の展開を経て決着したと伝えています。
初の女性主計官(片山さつき)を偵察要員に使った作戦が功を奏した。前面に立てた女性主計官に、見せ掛けの数字(12万)を出させる作戦を杉本主計局次長が主導し、見事に目標を達成した。頼りになる政治家がいない財務省はかつての根回し路線を捨て、見せ掛けの数字を先に出して足して二で割る戦法をとった。 防衛庁サイドは、財務省は邪道に走った。
来年度はその手は食わないと雪辱を期している。とあります。或る元空将にお尋ねしたところ、<大臣がでしゃばって「サシで」話し合う、という段取りは,単なる「見せ場」であって,本質的なものはすでに官僚間で決まっているものです。
世界情勢が読めない官僚や代議士達が多くて困ります。予算削減は5〜10年後に効いてくるもので,その頃世界がどうなるか,今度のインド洋津波のような事にでもなれば,自衛隊は減らしておいて,各地に「救援に」行けと言うことになるわけです。
代議士や財務省の官僚たちは,絶対に救援活動には参加しません.香港にOO買いにツアーで行っても,彼らは3Kなんぞ関心がないのです。哀れなのは自衛官達です。>
とのコメントを戴きました。
財務省の官僚たちは、国家防衛・安全保障問題をも、さながら英数国理社の中の一教科と看做して、試験対策をしている学生の要領で、処理しているに過ぎないのです。こういう手合いの官僚達や一部政治家はブル・シット!  日本国から駆逐しないと蔓延るばかりです。特に官僚たちには大戦後も生き延びた自信があるのでしょう。しかしそれはたまたまマッカーサーに生かされただけの存在です。自力本願ならぬ他力本願は二度はありません。官僚に対して政治家がもっと強くならねばいけません。それには政治家による官僚任用制、ポリティカル・アポインティ−の導入が必須です。日本は官僚の官僚による官僚の為の国に成り果てました。美容師と理容師の協働や、保育園と幼稚園の統合さえ、既得権益・現状維持を図る官僚の詭弁で進みません。
大切なのは官僚より国民、国家財政のバランスより国家防衛と国民生活の安寧です。革命に近い闘争を巻き起こし一挙にことを起こさねば日本丸は大陸勢力に呑み込まれ、国富は収奪され、文化・文藝・伝統は朽ち果て再生・再起不能とならんとの危機感を持ちます。
民意を負託された代議士らよ起て!
        (YN生、丸の内)


   ♪
(読者の声3)宋任窮逝去のニュースは1月11日朝10時半現在(日本時間)中国国内ではまだ報道されておらず、あくまで外電として報道されているものと思います。
その外電が「八大元老」という表現を採っていることから、貴メルマガもこれを踏襲して「八大元老」という言葉を使っておられますが、中国国内では「八大元老」という言葉を公式に使っていないはずです。私の友人で日本国籍を取った中国人学者によれば、「八大元老」という言い方は日本人学者(中嶋嶺雄氏?)が作り出したと言っていますが、真偽の程は分かりません。
それはさておき、宋任窮が「八大長老」であると一体誰が決めたのでしょうか。貴方は「八大元老」のうち、これで生存は宋平くらいだろうと言っておられますが、ということは貴方は宋平も「八大元老」の一人と認定していることになりますが、それならば残りの6人は誰を想定しているのでしょうか。お分かりならお教え願います。
 一般に八大元老とは天安門事件の時点で影響力を発揮した小平、陳雲、李先念、彭真、穎超、楊尚昆、薄一波、王震の八人を指すのが通例であり、現在まだ生存しているのは江沢民に擦り寄ることで息子の薄煕来を商業部長に栄転させた薄一波ただ一人のはずです。
(貴方は薄一波がまだ老残をさらして生きていることを失念されたのだと思います。私は20年位前に薄一波と間近で会ったことがありますが、そのころ既に両脇を看護婦が支えないと歩けずすぐにも死にそうな感じで、見るからに嫌なタイプのジジイでした。)
 宋任窮や宋平は元老には違いないが「八大元老」という呼び名で呼ぶほどのカリスマ性はないと思うのですが、この点如何お考えでしょうか。
       (商社員)


(宮崎正弘のコメント)「八大元老」と報じたのは、華字紙です。おそらく現代中国人の概念では、いつのまにか、中味がかわっていたのかも知れませんね。一般的にはご指摘のように小平、陳雲、李先念、彭真、穎超、楊尚昆、薄一波、王震の八人です。
最近の華字紙がなぜ新概念を打ち出したのか、おそらく胡錦濤政権では、一番影響力を持つのは宋平、薄一波は完全に過去の人だからでしょうか。いずれにしても「元老格」と表現した方がいいかもしれません。
 とりあえず、昨日付けから下記の一行を削除して定稿とします。
――「八大元老」のうち、これで生存は宋平くらいだろうーー。
ご指摘有り難う御座います。
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(今月の拙論)?「いまさらひとに訊けない“台湾vs中国”――李登輝訪日をめぐって」(『新潮45』2月号、1月18日発売)
?「中国反日記念館を総覧する」(『WILL』2月号、1月26日発売予定)
?「チャイナからのガイアツ」(『月刊日本』2月号、1月22日発売)
?「ウクライナの混迷と今後」(『自由』2月号、発売中)
?「怪しげなり、東アジア共同体」(『エルネオス』2月号、1月30日発売)
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://esearch.rakuten.co.jp/rms/sd/esearch/vc?sitem=%B5%DC%BA%EA%C0%B5%B9%B0&sv=30
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