国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/12/24

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)12月24日(金曜日)
  第999号  
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地下銀行のつぎは私設(インチキ)宝籤が大流行
  中国温州商人が関与か。射幸心あおる物質主義の極限
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 宝くじは中国語で「彩票」という。虹のような未来が開けるという意味が込められている。

 台湾では先週に八億元の当選者がでて、マスコミが大きく取り上げていた。
 北京オリンピックやサッカーくじが中国では大規模に売り出され、驚くなかれ抽選日には工場がからになるメーカーが続出している(これは台湾も同じ)。

 北京でも上海でも道ばたで人がたかっている箇所は多くが「彩票」売り場である。

 偽物王国=中国。ホンダのバイクていどはいまや朝飯前、おそらく数年以内にトヨタの偽物が出てくるだろう。

 たから宝籤にも偽物がでてくる。
 朝日新聞23日付けは「浙江省の地方都市を、「六合彩」と呼ばれる違法な宝くじが席巻し、多くの市民の生活を一変させている。当局は取り締まりを強めるが、一度甘い汁を吸った市民の欲望を抑えるのは難しそう」と伝えている。 

 懸賞金倍率の極めて高い非合法の宝くじは、1枚5元ていど、当選金は40倍。なかには全財産をすって、他人から借金をしたあげく、失踪した人も出現、高利貸しからの逃亡といわれた。
 当局は先日までに「賭博罪」を摘要し、800人余りを逮捕したという。

 同省は温州市を中心に地下銀行が猖獗を極めている有名な地域である。広東語の挨拶は「儲かりまっか」で関西と同じ。

 しかし温州商人は「中国のユダヤ人」と言われるほどにビジネスが旨い。なかには阿漕な稼ぎをする人、偽物メーカー、極めつけは偽バイアグラ(爆笑)。

 福井県の眼鏡メーカーが壊滅状態に陥ったのは、この温州である。善意で進出し、福井のメーカーが工場を建てた。
 そこで技術を学んだ温州人が独立し、同じモノを安くつくって日本の市場を荒らした結果である(もっとも中国製眼鏡はフレームの破損が多く、ネジもゆるく、日本での評判は最悪に近いが)。。。。

 さて昨年から温州を中心に正規の銀行から預金の取り崩しが開始されていた。
 
 多くが利息のいい地下銀行へ乗り換えて、これらの地下組織が伝統的な講を大規模にしたかたちで地元企業に融資してきた。国有銀行は不良債権の処理に忙しくて民間企業に融資出来ないからである。

 その一部の資金が偽宝くじに殺到したというのが真相に近いだろう。
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(お知らせ)12月27日号(月曜日)の小誌は“1000号記念増大号”です。
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(読者の声1)駐日中国大使の王毅が例の縦皺をよせた顔で「(李登輝総統の訪日を)許さない」と延々と吼えた様子を、NHKニュースはフルセットで流しました。なんでこんなアホくさい言い草を全部流すのかと呆れましたが、まさか海老沢会長の国会喚問を全中継せず、視聴者から怒りを買ったことへのリアクションじゃあるまいし、せめてもの中国配慮なんでしょうか。彼らの国内向け「娯楽」に日本の公共放送が付き合うことはありません。
 新防衛大綱が財務省主導の予算削減攻勢を受けているのが気になりますが、米軍のトランスフォーメーションと連動して武器輸出3原則の見直し、MDの共同研究開発、中古艦船の東南アジア輸出など事実上の「普通の国」化の動きが加速してきたように見えます。中国原潜の領海侵犯は追い風になったようです。
しかし胡錦濤、温家宝、盧武鉉と続いた会談から受けるイメージは、何だか靖国参拝の旗を降ろしそうにも見える部分があって気がかりでもあります。
          (HS生、豊橋)


   ♪
(読者の声2)貴誌メルマガ(12月23日付け)を拝見しました。中国の医療現場の、もっと悲惨な現状を是非知りたいです。
 中国は医療に関して国内だけではなく海外にもトラブルを輸出しているのです。昨年、中国製の痩せ薬で重篤な副作用が出て死亡者が出た事をご記憶と思います。中国では薬事法が未整備なため、成分を表示する義務がないのです。
そのため副作用がある化学成分を入れていながら、漢方薬とか安全な薬といううたい文句で危険な薬を売っているのです。日本やタイ、シンガポールなどでは漢方薬信仰がありますから、どうしても騙されてしまいます。
中国土産だけでなく、ネットを使って販売しているので、実態は把握しようがありませんが、かなり危険な状態なのです。
 ステロイドの入っていないアトピー治療薬の場合は、実は大量のステロイドが入っていたり、毒物の砒素が入っている薬もあります。金沢大学医学部の皮膚科教授が問題にして厚生労働省も警告を出したのですが、海外の薬のため個人輸入されたらどうしようもありません。
 また、人工妊娠中絶薬をネットで販売し、知識のない少女が使用して病院に担ぎ込まれたり、死者が出てさえいます。物の販売ならまだしも、薬は命に関わります。中国の薬は絶対買わないよう、是非、警告してください。
           (KY生、杉並)


(宮崎正弘のコメント)以前に『現代』と『新潮45』に拙文を書いたのですが、メチル入りの白酒、粉ミルクで一三人の赤ちゃんが死亡した事件など、薬の不良品による人災も蔓延しています。成分表示が義務つけられていない??? 驚きを越えて言葉が出てきませんね。是非御専門家の貴台がお書きになってください。


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(読者の声3)昨日(23日)早朝のフジテレビで偶然、宮崎さんが画面に登場され、李登輝さんの来日の意義について喋っておられましたね。時間が短くて物足りなかったのですが、全体のトーンも、あのフジテレビですら相当、北京に遠慮がちの物言いでした。NHKほどひどい北京寄りではないにしいも、中国側への配慮がマスコミにいまも支配的なのでしょうか?


(宮崎正弘のコメント)スタジオへ駆けつけて、30分ビデオ収録して、放送は僅か3分、そのなかでも小生のコメントは40秒あるか、ないか。だからテレビには5分以上喋らせてくれないと出ないことにしているのですが、李登輝さんの来日の意義とあらば、例外的です。無理に時間をやりくりして出演しました。
 しかし、いつも驚くのですがマスコミ現場の若いひとの世間知らず、国際情勢認識の甘さ、あれは一体全体なんでしょうね? 質問されながら途中腹が立って、何回も席を立とうかと思いました。それに耐えたのは李登輝さんの人徳、その業績を一言でも視聴者に伝えたかったからでした。
その点で「櫻チャンネル」はたっぷり一時間。ほぼ言いたいことを言えますね。この局が、米国のFOXテレビのように大化けする日を期待したいところです。ついでに宣伝しておきますが、本日も再放送が二回あります。正確には24日(金)午前4時及び、24日(金)午後1時に再放送。ホストは政治評論家の遠藤浩一氏で台湾総選挙とこれからの中台関係など。また本日深夜(すなわち25日午前零時から)ラジオ日本(1142kz)の「ミッキー安川の朝まで勝負」にはナマででます。これもたっぷり一時間15分ほど。
 深夜番組ですので遠く東北、北陸あたりでも聴けるかも知れません。全国ネットでないのが、残念ですが。。。 


   ♪
(読者の声4)メルマが拝読させて頂いています。初めてメール致します。山邑人と申します。先日のメルマガに、読者からジェームズ・バクー著「消えた百万人」が紹介されていましたが、この本は海外では所謂「トンデモ」本扱いされているそうです。私自身読んだこともなく、果たして信憑性はあるのか判断が出来ませんが、扱いには慎重を期し、内容の精査が必要と思われます。本の性質上、言われなき誹謗である可能性も否定出来ませんが、もし悪質の書であった場合、うっかりすると、「レイプ・オブ・ナンキン」を非難出来なくなってしまう恐れもあります。誠に僭越ながら、ご忠告申し上げる次第です。
     (山邑人)


(宮崎正弘のコメント)じつは小生も上記の本を読んでおりません。したがって小生自身のコメントは差し控えます。現在、知人の大學教授がアメリカから本を取り寄せて詳細に吟味したいと言っておりましたので、その結果を二月ごろご報告できるかも。
 しかしいずれにしてもヨーロッパにおける謀略やプロパガンダ本は自然淘汰されている筈で、いまも流通している点には注目していいでしょう。
 アルメニアはトルコに百万人虐殺されたと主張しており、トルコは誇大妄想と決めつけています。カチンの森の惨劇はロシアの犯行がバレルまでポーランドでは、時間が必要でした。敗戦のどさくさでは旧満州において、日本人がおよそ十数万人(シベリアの過酷労働をふくめて)、ロシアおよび中国兵に虐殺されましたが、なお多くの真実がわかっていません。歴史の真実はついにわからず埋もれてしまうことも往々にして起こりうると思います。ご意見有り難う御座いました。
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(サイト情報)?「米国防大学・国家戦略研究所(INSS))のRust Deming氏の日本国憲法と国防政策に関する論文: "Japan's Constitution and Defense Policy: Entering a New Era?," by Rust Deming, Strategic Forum #203,Institute for National Strategic Studies, November 2004: (pdf, 8p) 
http://www.ndu.edu/inss/strforum/SF213/SF213_Final.pdf

?「戦略国際問題研究所(CSIS))のWilliam Breer氏による読売新聞とGallup Poll社共同の意識調査に基づいた見解: "Difference of Strategic Views?: Japanese Loss of Confidence in the U.S. but Continuing Support for the Alliance," by William Breer, Japan Watch, CSIS, December 20, 2004: (pdf, 2p)
http://www.csis.org/japan/japanwatch/jw041220a.pdf
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://esearch.rakuten.co.jp/rms/sd/esearch/vc?sitem=%B5%DC%BA%EA%C0%B5%B9%B0&sv=30
(↑このサイトからも上記すべての本の注文可能。1500円以上は送料無料)。
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◎ 宮崎正弘のホームページ ↓
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