国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/12/17

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)12月18日(土曜日)
     第993号  土曜スペシャル版 大増ページ
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<<今週の寄贈本>>

?池東旭『朝鮮半島“永世中立化”論』(中央公論新社刊)

 世の中に朝鮮半島の危機、北朝鮮崩壊待望など諸説が氾濫しているが、率直に言ってどれもこれもあまり積極的に食指が動かない。
感情論もあれば軍事オタク的所論もあり、北朝鮮の無謀な日本人拉致事件についても爆発的な感情が先に走って、論理が脆弱な、ワイドショウ的な本が多すぎる。
 池さんは、ソウルを足場に半島の真ん中から世界情勢を冷静に、あるいは酷薄に観察している。その視野にロシア極東情勢と中国の伝統的思考方法と在米コリアンの動向も輻輳させて論を組み立てているため、多角的かつ論理的で、類書を圧倒する内容である。
 朝鮮半島の「統一」なんぞ「幻想」である、と池さんは大胆に決めつけている。
 最初から瞠目すべき文章が並んでいる。
こういう率直で論壇主流を鼻から相手にしない言説を展開する韓国の知識人は稀である。ほかに誰を思い浮かべれば良いのか。比較文化論として呉善花女史くらい?
 本書は金日成政権が、ゲリラの指導者を僭称するが、じつは馬賊出身でソ連の支援を受け、謀略と暴力と大殺戮で「延安派」「民族派」「ソ連派」を粛正し権力を握った。金日成は、つぎに軍閥政治的な馬賊山賊政治を北朝鮮で、いかに展開していったかを簡単に纏める。この史観は池さん独特のものである。読みながら高嶋俊男の『中国の大盗賊』を思い出した。
 浮き彫りになるのは朝鮮半島を席巻する“奇妙な”ナショナリズムである。
爆発的な拝外主義と反日運動は、激情爆発の一瞬を通過すると、韓国人に残るのは「諦念」である、と池さんは言う。
 六カ国協議において傍若無人の北朝鮮の交渉テクニック、中国の鵺的行動を私たちは目撃してきたが、背後に蠢く、もう一つの大国「ロシア」の狙いに関しても、それとなく意外な情報が挿入されている。
それは「ロシアは最近、沿海州に北朝鮮難民収容所建設の可能性を検討している。激増する北からの脱出難民を受け入れ、シベリア開発に活用する思惑である」と。(本書237p)。
 ロシアの本心は核拡散防止にあり、土壇場で「北が核武装に拘泥する場合、アメリカに同調せざるを得ない」。だから「ロシアと北朝鮮は反目し」、或いは場合によっては「北朝鮮の核発射施設を(ロシアが)先制攻撃する」としたイズベスチアの記事を紹介している。 
(そういうシナリオ、あるのかなぁ)
 池さんは韓国の将来をかなり悲観的に見ている。
 「敗戦で日本のナショナリズムは骨抜きにされた。韓国はいま、かつて日本で藩閥政権のあと出現した大正デモクラシーと同じコース」にあり、薩長藩閥に酷似した「地域覇権政権が(朴政権から金大中まで)つづいた」が、民主化幻像が南北和解幻想へと急傾斜したと分析する。
 「経済は構造的な脆弱性をかかえ、バブル現象を呈している。きっかけがあればバブルは弾ける」が、韓国の場合は「逆コースに復帰する可能性」が高く、この混乱、このカオスを、「2007年の次期大統領選挙まで国論分裂が収拾でき」なければ、「韓国はアルゼンチンの前轍を踏む」と非常に暗い予測を展開されている。
 かくして「予知され刻一刻迫ってくる破局を目前にして、韓国は泰平ムード」だが、これは「危機不感症ではない。諦念なのだ」と韓国人の深層心理をみごとに活写している。
  ◆


?藤井厳喜『国家破産以後の世界』(光文社)

本書はややもすると絶望的な経済シミュレーションが特色だが、最後に「日本が助かる路」を提示しており、異色の経済政策論になっている。
藤井理論に従うと「景気回復」が「国家破産」をもたらす。理屈は景気回復が「長期金利上昇」を産み、「国債の金利払い」が急増するために破産するからだ。金利ゼロは安易に国債を発行し、その結果は「隠れ借金」が膨大な金額に膨れあがっていた。債務超過は1000兆円を超え、景気回復→金利上昇→国家財政破綻というコースを回避できない、とする。
「結局、日本は第二次大戦で官僚主義によって負け、いままた同じ理由で破局を迎える」と結論する。
だが救済策はふたつ。
その一。「日銀が、政府の発行する国債を無制限に必要なだけ引き取る」。
その二。「政府発行通貨を発行して、国債を償還するのみならず、内需を拡大する」。
後者は丹羽春喜教授の長年の主張だったが、最近ノーベル賞経済学者のスティグリッツ(米コロンビア大学教授)も唱えだした。ただし救済策の詳細は「実現性が希薄である」という理由で本書では割愛されている。
ほかに特徴的なのは田中角栄外交、李登輝さんの武士道、最近の「勝ち組」事情など多彩なトピックがあちこち縦横無尽にでてくることだ。
  ◆


?黄文雄『歴史から消された日本人の美徳』(青春出版社)

 日本人が世界から高く評価されたのは「武士道」だけではない。こころが評価されたのだ、と黄文雄先生、独特の節回し、ますます絶頂である。
 衝撃的な内容が山のように本書には詰まっているが、次の逸話には正直驚かされてしまった。
 唐山地震は鎖国中の出来事ゆえに詳細は中国国内で封印されてきた。毛沢東時代の災禍である。死者は数十万、唐山は壊滅した。
 さて「地震による被害以上のある事態が起きていた」と黄さんは続ける。
「近辺の農民が被害者の家々を襲ったのだ。まだ息の絶えていない人々から、農民が家財道具から腕時計まで奪うという有様で、被害地には人民解放軍が出動していたのだが、解放軍がいくら銃撃をつづけても、農民たちは屍を踏み越えて襲ってきた」。
 対照的だったのは日本。
「日本の阪神淡路大震災の際、中国文壇の最長老、柏楊氏はテレビで神戸市民の状況を見て、秩序ある救援活動と、略奪行為が起きなかったことに感動を覚えたと私に語った」と黄文雄氏は感動しながら次のように描いた。
「こうした人への優しさに満ちた、成熟した日本社会こそ、世界に誇れる貴重な財産であろう」。
 一方で儒教が誕生した中国本国では「儒教教育は、ただ『五常』や『五倫』など、忠孝や仁義の徳目を羅列するだけで、いったい『仁』とは何か、『義』とはなにかと、それを唱える教祖の孔子でさえそれぞれの概念を規定し」なかった。だから「孝」と「忠」は両立しがたい矛盾であるにもかかわらず語らなかった。
「どういう道徳にもとづいて『仁』や『義』が成り立って、なぜそれが徳になるのか、なんの議論もせずに、ただありがたい言葉としてしか、人々に与えてこなかった」。これは外的強制であっても宗教的な内発的なものではない、と黄さんは断じている。
 評者(宮崎)はこの本を抱えながら先の台湾総選挙取材で台北に滞在していた。町の名前は「忠孝路」「仁愛路」「義州路」。
(嗚呼、なんという皮肉だろう)。
孫文の雅号を冠した「中山路」は南北にのびる中心道路だが、これを台北市内で東西に横切る「民族路」「民権路」「民生路」は孫文の三民主義から来る。日本時代、これらは宮前町、栄町と呼ばれていた。
江戸時代、儒学は国学となった各藩には儒学者がいた。だが、日本の儒学思想は日本独特のものであって、儒教と日本的儒教的精神とは関係がないと黄文雄節が高まる。
津田左右吉博士も以下のように言った。
「儒教が日本化した事実はなく、儒教とはどこまでも儒教であり、支那思想であり、文学上の知識であり、日本人の生活には入り込まなかった」(中略)「日本人と支那人とが儒教によって共通の教養を受けているとか、共通の思想」と評価するのは「全くの迷妄である」(『支那思想と日本』)。
梁啓超がいみじくも指摘したように中国の社会に普遍の倫理はない。儒教は家族宗族の倫理でしかないのである。
しかし黄文雄さんは言う。「二千年間、中国は儒教のドグマを、倫理道徳的価値観としてきた」ために「人間不信の社会にあり、盗賊が跋扈し、政治は汚職、収賄にまみれ、独裁専制がまかり通り、人権は蹂躙される」。これ黄さんは「儒禍」と銘々するのである(本書41p)。
うなるほどの鋭利な歴史分析が随所に光っていて、おおいに参考になった。
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(訂正)昨日付け日記文中「松平容守」は「松平容保」です。三人ほどの読者から早速、訂正メールを頂きました。有り難う御座いました。(編集部)。
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(読者の声1)中国の胡総書記が、チリでの小泉首相との会談の席上で、靖国問題の棚上げを首相に提案したのではないかと書いている人がいます。大きな政策転換なのではないか、と。
 中共政権側にとって、靖国問題は実は死活問題に近いのかもしれません。思えば、共産党が国民党政権をひっくり返したのは反日運動によるものでした。現共産党政権の転覆を図る者にとっても、反日・反米ナショナリズムは政府批判、支持者獲得、軍への浸透などの基礎工作として有効と考えられませんでしょうか。
この点からみると、江氏の反日政策は致命的な失敗ですね。江氏が完全引退したのは、そのことをやんわりと胡氏から指摘されたからかもしれぬと、私は想像するのですが、先生、考えすぎでしょうか。
           (S生)


(宮崎正弘のコメント)江沢民は来年3月の全人代まで「国家中央軍事委員会主席」の座を死守します。九月にやめたのは「党」の主席です。ですから江沢民は上海に豪邸を建てたとはいえ、完全引退とは言えない。
胡錦濤は、軍を掌握していませんから、軍に色目を使うために反日、靖国を言っているに過ぎず、これを本気でとる必要は有りません。チリで密約はなかったでしょう。
 胡錦濤の目下の目標は自派を扶植することで、江沢民にお説教をたれる図式はまだあり得ません。もう少しのあいだ、江沢民と江派軍人どもにゴマを擂りつづける筈です。

   
   ♪
(読者の声2)台湾の選挙結果は、まったくの予想外れでした。今回の取材で有った人達の中でブルー陣営の勝利を予測した人は誰もいませんでした。連戦も、「ブルーとグリーンの議席数は接近する。ブルーの過半数維持を期待したい。」と非常に慎重な発言でした。
 国民党にとっても、意外な結果だったのではないでしょうか。
          (JH生、ジャーナリスト)


(宮崎正弘のコメント)ブルーが勝つと予測した人はそう言えばいなかった。前の晩までの宴席では「台湾共和国 万歳!」と言って乾杯をしていたくらいですから。また宋楚諭の親民党が一桁に落ちると予測した人が多かったですね。
 ですからグリーン側の油断ですが、基本は外省人の危機意識です。これで負けたら彼らにはいよいよ後がない。台湾からも逃げるしかない。だから全土15%の外省人票を、必死で票割りをした。幸い、投票日は天気が良くて浮動票が民進党へ流れなかった。台中あたりではグリーンが陣営内の“共食い“をしたので、漁夫の利を得られた。そういう総括で良いのでは? この続き、もっと詳しく下記のテレビで一時間喋ります。23日午後10時の櫻チャンネルです。
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(お知らせ1)宮崎正弘の講演会
 来る1月22日(土曜日)、午後2時―4時。大手町「産経プラザ」において「正論を語る会」。どなたでも入場出来ます。会費は1500円。
演題は「対中外交、いよいよ正念場」。詳細は追って、この欄に発表します。
  
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(お知らせ2)櫻チャンネルの「解体新書21」に宮崎正弘が出演します。放映日は12月23日(木)午後10時。24日(金)午前4時及び、24日(金)午後1時に再放送。ホストは政治評論家の遠藤浩一氏で台湾総選挙とこれからの中台関係などたっぷり一時間。
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(資料1)
「李登輝前台湾総統来日についての歓迎声明と政府への要望」

  本日(16日)の報道によれば、政府は李登輝前台湾総統の来日を認めて中国政府にも通告し、査証(ビザ)発給の方針を決定したようである。
  細田博之官房長官は本日の記者会見で「李登輝氏から年末年始に純粋な観光目的の家族旅行をしたいと申請があった」と述べ、また、小泉純一郎首相も町村信孝外相も「一市民が観光目的で来日するのを断る理由がない」と表明している。 政府はこれまで台湾の現役政治家である連戦・中国国民党党主席や宋楚瑜・親民党主席などにビザを発給し、来日時の政治的言動も制限してきていない。それなのに、なぜこれまで李登輝前総統にだけビザを発給しないのか理解しがたい対応を取ってきた。
  李登輝前総統の来日実現を目的の一つに掲げて設立した本会が、本年八月末に起こった同氏のビザ発給問題の折、「李登輝先生来日歓迎実行委員会」設立を提唱したところ、全国から百五十を超える団体より賛同いただいている。 このような経緯に鑑み、本会は今般の政府の李登輝前総統に対するビザ発給決断を全面的に支持し、その来日を心から歓迎するものである。

 ついては、以下のことを政府に要望したい。

 一、すでに政府のビザ発給方針を取り消すよう抗議している中国政府の外圧や、国内の反対勢力に屈することなく、毅然とした姿勢でビザ発給方針を貫徹されるよう要望する。
  
一、ビザ発給に当たっては、観光目的で家族とともに来日されるのであるから、平成十三年四月来日時のような「政治的な言動をしない」などの条件を付することのないよう措置することを要望する。
 
 一、日本国内において、李登輝前総統やその家族に危害を加えるようなテロ行為に対してはそれを未然に防ぐ万全の措置を講ずるよう要望する。
 
 一、政府は近い将来、台湾からの観光客に対するビザ免除の方針を表明し、今般の来日を「断る理由がない」と承認したからには、李登輝前総統がいつでも自由に来日できるよう現時点で数次査証(マルチ・ビザ)を発給するよう強く要望するものである。

                                        平成十六年十二月十六日
                                                日本李登輝友の会
                                                 会長 小田村 四郎 
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(読者の声4)町村外相が外人プレスクラブで講演と記者会見(12月16日)。以下に、ご参考迄に掻い摘んで要約します。

李登輝氏へのビザ発給に触れて、「李登輝氏からビザの申請があれば発給する用意がある。その理由はシンプル。台湾の一民間人が家族と年末年始、日本を訪れ観光したいという。この申し出を拒否する理由はない」。小泉首相の靖国参拝、中国原潜への警備行動、李登輝氏へのビザ発給という一連の日本政府の対応を、中国は自国への挑発と捉えるのではとの質問に対して、「ひとつひとつの問題を理に沿って筋道を外さないように処理しているだけ。他と関連付けて云々は見当違いである。」
 外務省が北から持ち帰った拉致被害者の証拠品を日本政府が偽物と断定したことに対して北朝鮮が北京の日本大使にした回答は、「詳しい内容は覚えていないが、じつにドロドロしたもの」とその印象を述べていました。また「きょう午前日本記者クラブで講演し、『来年は日韓友好年、ちょうど百年前は伊藤博文が韓国統監になった年でもあり韓国へのセンシティブな配慮が必要である』と述べたら或る新聞社は早速日本軍国主義の復活と報じていたが、どういう受け取り方をするとそうなるのか理解ができない」と怒りを露にしていました。
NHKが夜のニュースで報じていたのは一時間二十分の会見の中の「北朝鮮は六か国協議に参加すべき」との町村発言だけでした。駐日中国大使館の者だと小姐が質問に立ちましたが、進行役のプレジデントがworking pressが優先と遮ったのは適切でした。会見の最後、町村外相はその質問の主旨を推し計って答えていました。逆恨みされてはかなわんと思ったのでしょう。沖の鳥島問題で日本は日本の領土で島であると主張しているが中国は岩と主張している。中国は日本領であることは認めているが、海洋法では岩の周囲はEEZとならない。 この部分での主張の違いですよと。


  ♪
(読者の声5)京都新聞で加藤秀治郎氏が「アメリカの反省」という本について触れています。こんな書籍があったのかと思いました。 宮崎さんはご承知なのでしょうけれどももし「内容が優れたものであれば」、宮崎さんのメーリング・リストでもご紹介くださるかと思い、このような形で送らせていただきました。 米国人の指摘がずばり的中したことに驚くと同時に恥じるばかりです。(TS生、京都)

<<『アメリカの鏡・日本』の衝撃>> 
 戦後日本では軍部の検閲に代わり、GHQによる秘密検閲が始まった。空白や「××」など、検閲の痕跡を残させない方式だったから、当時は知らない人もいたが、今では広く知られている。不都合なものは日本人の眼にふれないようにしたのだ。
 それを象徴するのは、アメリカの日本研究者ヘレン・ミアーズの著書『アメリカの鏡・日本』の邦訳禁止である。
 あの戦争に日本が至った過程を冷静に記述し、公平な判断を求めたもので、日本の「残虐な侵略」もアメリカなど欧米列強の侵略と同類だったとしている。日本は「アメリカの鏡」だったのであり、日本だけを裁くのではダブルスタンダード(二重の基準)だと非難している。
 近代日本は、「条約の尊重」など国際ルールが「力の強い国が特権を拡大するための」テクニックであることを「欧米列強の行動から学んだ」。そして「教わったばかりの国際関係のテクニックを韓国で実践しはじめた」。
 「満州事変における日本の武力行使も」欧米列強の中国での武力以上のものではなかった、という。誤解してはならないが、日本擁護の書ではない。「罪状は罪状として指摘しながらも、それを世界史の中で冷静に見つめ」たものだ(井尻千男氏評)。徹底して公正な姿勢を貫いているだけなのである。
 原書は1948年に出たが、マッカーサーは日本版の刊行を許さなかった。実情をよく知るアメリカ人が、アメリカとその占領政策を手厳しく批判しているからだ。こんな占領政策をしていたら「日本の伝統文明は破壊され、日本国民はアメリカの下僕になる」とも書いている。
 占領末期の1950年にやっと翻訳の許可がおり、『アメリカの反省』(文藝春秋新社)という題で1953年に出版された。どういう訳か、この時は人々の関心を惹かず、注目を集めたのは原題どおりタイトルで1995年にメディアファクトリーから再刊された時である。
 幸いなことに、本書は多くの読者を得て読み継がれ、増刷を重ねているようだ。日
本もまだ捨てたものではないのである」(以上)。


(宮崎正弘のコメント)この本は一部識者の間でずぅーっと評判になっていたものです。もう一つがタウンゼントの『暗黒大陸中国』です。タウンゼントは日本を支持し、アメリカの戦争政策を批判したため、一年間刑務所に拘束されましたが、それでも筋を曲げなかった。今年、ようやく『暗黒大陸中国』(田中秀雄訳、芙蓉書房出版)の翻訳が出ました。
              ◎
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(資料2)

台湾総選挙(2004.12.11)の結果分析
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得票率と獲得議席
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民進党     35・72%        89議席 (87)
国民党     32・83%        79   (68)
親民党     13・90%        34   (46)
台湾団結連盟   7・79%        12   (13)
新党       0・12%         1    (1)
無党連盟     3・63          6    (0)
無所属      6・00          4    (9)
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 (カッコ内は前回の議席)

◎要するに与党は合計で議席を+1,野党は合計でマイナス1,事実上は与野党伯仲替わらずという結果に終わっている。


2008年総統選挙有力候補
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国民党(親民党、新党)(所謂「汎藍連合」)
馬英九 (台北市長)
王金平 (国会議長)

民進党(台湾団結連盟)(所謂「汎緑連合」)
 蘇貞昌 (台北県知事)
 謝長挺 (高雄市長)
 呂秀蓮 (副総統)
 遊錫土 (首相)   
(注 首相の「遊」はさんずい、土は「焚」の字の構成のように上に「方」をふたつ、下が「土」)
     ◎ ◎ ◎ ◎
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   ♪
◎宮崎正弘の新刊本◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.namiki-shobo.co.jp/(←並木書房のHP〕
    ◇ ◇ ◇
◎宮崎正弘のロングセラー◎
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
 (↑このサイトからも上記の本の注文が可能。1500円以上は送料無料)。
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