国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/12/15

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)12月15日(水曜日) 
      第989号  
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まだまだ序の口、北京の「言論封殺」
 今度は二人の民主派作家を拘束
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 作家でもあり民主活動家としても著名な劉暁波氏と余傑氏が、中国国内で拘束されるという事件があった。

 米国国務省は情報を入手するや、ただちに記者会見し、「宗教や政治表現を理由に拘束されたすべてのひとびとの釈放を中国政府に促してきた。2人の作家の拘束情報に今後も注視する」とする基本的姿勢を示した。

 劉氏は、1989年の天安門事件につながる民主化運動でウアルカイシらとともに活躍し、投獄された経験がある。

 余傑氏も作家、日本の中国政策の迷走ぶりを批判した硬骨漢として知られる。

 『中共宣伝部を征伐せよ』でしられた北京大学の焦国標助教授は、新学期直前に突如、休講を言い渡され米国へ出国した。

 日本はもう謝罪の必要はない、と新思考外交を標榜した馬立誠は、香港へ左遷された。

 中国民主党の王丙章博士は一昨年、身柄を拘束されて無期懲役を言い渡され、米国の度重なる釈放要求を袖にして、依然として行方不明である。

 15日未明、冒頭に紹介した二人の作家は当局から釈放された。
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(読者の声1)いつも貴重な情報を配信戴き有難うございます。先日、11/3の第943號で河南省の暴動が傳へられたと云ふ情報を、小生の友人で中國通の男に聯絡しておきましたところ、次のやうなメールを呉れました。ご參考までに。
  (Quote)「河南省書記は将来の幹部候補筆頭の李克強であり、この暴動が深刻なものであれば李克強の経歴に大きな疵をつけないように人事異動があるのではないかと予測していたが昨日下記の異動が中央から発表された。遼寧省書記 李克強河南省書記 徐光春福建省書記 ろ展工(.ろ展工は代理書記が昇格したもので付けたし).徐光春(新聞記者上りで現職は国家ラジオ・テレビ総局長、中央委員で60歳)。発表では東北地方の今後の発展を若い李克強(48歳)に任せて幹部への登用の試金石にするようなニュアンスだが、人事異動の季節からは外れたこの時期に「何故」という疑問が起こるのは当然だ。しかも後任が中央の国務院マスコミの親分では国内の情報操作の為とも取れる。本音は「李克強をトラブルから遠ざける」という気がする。と言う事はとりもなおさず、報じられた暴動の根の深さを示唆していると思う。中国の指導部がよく使う手ではある。」(Unquote)
      (牛頭主人 柏市在住) 


(宮崎正弘のコメント)ご指摘の通りで、このニュース、じつは本日の拙メルマガのトップに掲げようとしていたところです。李克強は、ポスト胡錦濤の最右翼の一人、もう一人は前広東省書記の李長春(現在 政治局常務委員)です。
 河南省暴動の責任を回避するため、胡が人事をいじって李克強を救った、と考えるのが順当な線でしょうね。しかし東北三省の玄関=遼寧省は、これまた汚職・腐敗のメッカ、これを治める実力が試されるわけですから、ぎゃくに遼寧省で李克強が躓けば、かれも主流からはずされるでしょう。胡は現段階で後継者を時期尚早に指名する筈がありませんから次期後継と見なされる人間たちを熾烈に競合させて、ナンバンー・ツーを潰していく戦術の行使であることも考慮に入れておくべきでしょう。
 いずれにしても権謀術策の渦巻く、かの「謀略大国」ゆえ人事予測で早急に結論を出すのはたいそう危険です。


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(読者の声2)台湾では議会で過半数を押さえても改憲は出来ません。改憲派が立法院で2/3,いえ3/4を占めなければ実効性はありません。
 過半数をとったから改憲・制憲、正名、独立が国民に支持された、と突っ走ったらまた米の反感を招いたことでしょう。陳政権の危うさに独立派や隠れ独立派の国民は、次の総統選や委員選挙に国民党に投票するか棄権に走ったことでしょう。その意味で貴殿の鋭い分析の通り、”6%の有権者の棄権の意味(=無言の意思表示)”を陳政権や与党サイドはよく考えるべきでしょう。
李登輝氏は今回の選挙結果にかなり落胆していると聞き及びます。李登輝氏は米要人と太いパイプを持たれており、彼らの受けもいいのですから、あまり頼りにならない日本へのロビー活動よりは米を足繁く訪問して台湾派、親台派議員との関係改善に一層努めて頂きたいものです。
      (NH生、丸の内)


(宮崎正弘のコメント)昨日も、或るところで保守言論人の集まりがあり、李登輝さんの次の来日について突っ込んだ討論がありました。李前総統ほど日本理解につくしてくれた外国人はおりませんし、台湾がアジア最大の親日国家になったのも李さんの貢献に拠るところが大きい。ついては李さんに勲一等を差し上げる運動をおこし、その授賞式に日本にご招待もうしあげたらどうか、とする意見が真剣に盛り上がりました。堂々たる来日理由になり得ます。
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(サイト情報)(1)「外交問題評議会(CFR))の「Foreign Affairs」誌にでた、"Did North Korea Cheat?," by Selig S. Harrison. Foreign Affairs, January / February 2005 
http://www.cfr.org/publication.php?id=7556
(2)ノーチラス研究所・朝鮮政策タスクフォースの報告書:"Ending the North Korean Nuclear Crisis,"   A report by the Task Force on U.S. Korea Policy of Nautilus Institute, co sponsored by the Center for International Policy and the Center for East Asian Studies of the University of Chicago. November 2004.
http://www.nautilus.org/napsnet/sr/2004/0453_Task_Force.pdf
(3)戦略国際問題研究所(CSIS)の「Washington Quarterly」誌: "Who's Behind That Curtain? Unveiling Potential Leverage over Pyongyang," by Michael Horowitz, Washington Quarterly, Winter 2004-05.
http://www.twq.com/05winter/docs/05winter_horowitz.pdf
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◎宮崎正弘の新刊本◎
忽ち再版!『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.namiki-shobo.co.jp/(←並木書房のHP〕
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
↑このサイトからも上記の本の注文が可能です(1500円以上は送料無料)。
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