国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/12/07

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)12月8日(水曜日)
        第986号
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中国の工場労働者の平均賃金は一時間あたり65円
 米国は2152円、先進国平均が1450円、あまりの格差に呆然
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 米国労働統計局は、中国の平均賃金を自給になおして計算し、驚くなかれ、一時間64円だとした。インフレと購買力平価を加味して米国の実状に適合させたシミュレーションで、これでも実際は300円に相当するだろうが、とした。

 日本でもほかの先進工業国でも、保険と福利厚生費を加えているため、中国の賃金にも、これらを加えて修正数値を用いているのだが、実際には中国の労働者には外国企業いがいに福利厚生費が設定されているケースは稀である。

 米国労働統計局は中国の公式統計を杜撰の極みとして、専門の調査員を雇用し、実際の現場の調査に当たらせた。

 その結果、都市部の工場ではおよそ3800万人の従業員の平均時給を107円と算定したが、地方の7100万人の労働者の自給は46円前後(メキシコでも252円)。ちなみに米国のそれは2152円。ほかの三十ヶ国の平均値は1450円と計測している。

 むろん、これらの数値はシミュレーションでしかなく、中国の食費の安さを勘案すれば、なんとか食べていける労賃を稼ぎ出していることにはなるが、中国の公式発表で、一人あたりのGDPは1000米ドル。これを一日八時間労働300日稼働(中国は週休二日ではない)と仮定した場合、時間給は48円前後となる。

 ともかく実態にちかい数値が浮き彫りになった。

(注 数字はBUSINESSWEEK、12月13日号のものを一ドル102円で換算)。
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(藤岡信勝先生から緊急アピールです)

 朝日新聞は12月6日付けの夕刊社会面で、<埼玉県教育委員への就任/「つくる会」前幹部に要請>という4段ヌキの見出しの記事を掲載しました。埼玉県の上田知事が明星大学の高橋史朗氏を県の教育委員に任命する方針であることをスッパ抜いたものです。3年前の下都賀事件のように、この人事を全国の圧力で妨害しようという狙いであることは明白です。
 7日付けの朝刊各紙は、これを追随報道しています。読売新聞は早速、川口市の市民団体「よりよい教科書を 川口ネット」の「教科書で偏った採択が行われる危険性もあり非常に問題」というコメントを報道しています。
この記事の中で、高橋氏は、「偏った発言をしていくことはない」とのべたことになっています。これらの報道の全体が、誤解に基づく混乱に満ちていますので、以下に私見を述べたいと思います。

 ?教科書の執筆者が教育委員になっている前例はいくらでもあります。
一例を挙げれば、東京都文京区の教育委員に上智大学教授の猪口邦子氏が就任していま
す。同氏は教育出版の中学校社会科教科書の執筆者で、今年6月に再任されています。しかも、文京区は中学校の歴史教科書として教育出版を採択しています。これが問題にされたことは一度もありませんし、また問題にすべきでもありません。
 
?だから、「つくる会」の幹部であっただけで、教科書の執筆者でもない高橋氏が教育の見識をかわれて埼玉県の教育委員に任命されるのは、当然あり得ることで、何ら記事にする必要のないことです。これを問題視するのは、一地方の教育行政の人事に対する介入です。
 
?知事も述べているとおり、埼玉県教委の人事と教科書問題は直接の関係はありません。しかし、高橋氏に限らず見識のある教育委員が選ばれれば、当然ながら適切な教科書が選ばれるように努力していただかなければなりません。

?再度申し上げますが、朝日が火を付けた今回の報道は、下都賀の再現を狙っているものです。そこで、上田知事と、県議会で人事を承認することを決めている自民党県議団に激励の声を至急届けて下さい。また、マスコミの不当な介入的報道には、抗議して下さい。 
   (平成16年12月7日午後1時発信)
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(休刊のお知らせ)明日9日から14日まで小誌は休刊です。
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(話題の論文)久しぶりにネオコンの雄・ロバートケーガンが吠えた。
http://www.washingtonpost.com/ac2/wp-dyn/A34023-2004Dec3?language=printer
「ワシントンポスト」(12月6日付け)に寄稿し「EUと米国はウクライナに民主政権誕生で協調できるのか?」。↑
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(読者の声1)早速、後新著『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)を拝読しました。日米、中国については日本でも情報が溢れている感じですが、やはり独特の切り口が参考になります。中国経済がそれほど旨く言っていない事実を浮かび上がらせる書き方も面白かった。
また中央アジアと石油戦略に関しては初めて知ることが多く、極めて有益と存じました。昨日付けの貴誌に言及のあった「ドル陥落」の予兆、まことに預言的で、しからば私たちはいかにして身構えておくべきか、いつかじっくりと聞かせてください。
         (TY生、茨城)


(編集部より)地方の方で、拙著『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』が入手できないと苦情がかなり寄せられております。
そこで版元の並木書房さんと相談した結果、直接申し込みを受け付けます。下記に「宮崎新刊」と書かれ、「?〒番号、?ご住所と?お名前、?電話番号」の四つだけお知らせ下さい。佐川急便にて発送します。送料は無料です。支払いは本に挿入されている振込用紙でお振り込み願います(振込手数料も無料)。
 nasuda@namiki-shobo.co.jp


   ♪
(読者の声2)先週、先生が産経新聞に連載された「孫文に裏切られた日本人たち」は、じつにじつに参考になりました。嘗て聞いたこともないリアルな史観で、目から鱗という感じでした。これは単行本になるのでしょうか? 本格的な先生の史論を読んでみたいと思いましたので。       (YH生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)単行本化はふたつの方向性があります。第一に産経グループ扶桑社から、全体の本(『新地球日本史』)ができる予定と聞いております。これは来年春ごろ。
 もう一つは、小生の分だけを大幅に加筆して単行本化できるか、どうか。もし可能性がでてくれば、いずれこの欄でも報告しますが、現時点では白紙です。
 さて前掲連載に関しては様々な読後感を頂きました。小堀桂一郎先生からも「日本人の対中意識の虚を衝いたごとき鋭さあり、洵に得る所大きかったと思います。よくぞ書いてくださった、と敬意を表するものです」と丁重なるお葉書を頂きました。
 孫文の「神話」への信仰は、今回の台湾総選挙でも争点のひとつ、台湾ですら「本土派」と「統一派」の孫文評価はまっぷたつに別れ始めています。
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(サイト情報)
米財務省「国際経済と為替政策に関する報告」。
(1)Report to Congress on International Economic and Exchange Rate Policies U.S. Department of the Treasury. December 3, 2004
http://www.ustreas.gov/press/releases/js2127.htm
(2)スノー財務長官のステートメント Statement of Secretary John W. Snow on November Employment Report December 3, 2004
http://www.ustreas.gov/press/releases/js2125.htm
(3)米労働省「11月の雇用状況」 Employment Situation: November 2004 U.S. Department of Labor. December 3, 2004. 24p.
http://www.bls.gov/news.release/pdf/empsit.pdf
(4)国連『世界経済社会調査』2004年版 World Economic and Social Survey 2004 Department of Economic and Social Affairs, United Nations 
http://www.un.org/esa/policy/wess/
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◎宮崎正弘の新刊本◎
忽ち再版! 下記で直接申し込みも受け付けております。
nasuda@namiki-shobo.co.jp
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
http://www.namiki-shobo.co.jp/
〔↑ 並木書房のHP〕
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◎宮崎正弘のロングセラー◎
http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
↑このサイトからも上記の本の注文が可能です(1500円以上は送料無料)。
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 
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