国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/11/27

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)11月27日(土曜日)?
       第973号 臨時増刊
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ついに金は16年ぶりに450ドルを突破!
産金国のカナダドル、豪ドル、NZドル、南アフリカ通貨ランドも急騰
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 世界中の投資家、ディーラーがパニックに陥っている。

 異常なドル安をどう捉えて良いのかわからないが、わからないままにドル保有率をユーロに切り替えた。中国では先月からドル売り、人民元買いが沸騰している。
 過去二ヶ月にドルは13%値下がりし、ユーロは史上初の1.328をつけた。まだあがる余地がある。

 ユーロ高はEU、とくに輸出志向型経済のドイツを撃ち、景況指数は統一後初めての低さ。この文脈でのみ、ドル安を喜んでいるのはボーイング、レイセオン、マクドネルダグラスなど航空軍事産業だろう。(これでエアバスに勝てる、って)。

 金は16年ぶりに一オンス=450ドルを突破した。
 ドル暴落を恐れて、投資家は金買いに走り、つられて産金国カナダ、豪州、ニュージーランド、南アフリカの通貨も暴騰を始めた。

 不思議なことにドイツも日本も、26日午後10時時点で為替市場へ「介入」したの形跡がうかがえない。

 古典的通貨理論に従えば、ドルは金本位制度に復帰し、しかし、金の交換性を持つのは新札だけという荒々しい遣り方が、どうも可能性が高いのではないのか。
 米国もまた自己中心主義、中国の唯我独尊と極めて似た国民性だから日本の迷惑なぞ二の次であることは間違いない。

ドル建て米国債権を5000億ドル前後も保有している日本政府・日銀は、ユーロにも金にも財産を移し替えず、結局はドルの陥落と心中するつもりのようだ。
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(お知らせ)拙著新刊『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』)(並木書房)の全国一斉発売日が12月1日に遅延されました。年末の荷物急増のためです。
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(読者の声1)先生が11/18に書かれた中国の地下ファンドの海外流出にも関連した話ですが、私の友人から以下のようなメールが入りました。彼は弁護士で、中国へ進出した日本企業の顧問弁護士として中国へ何度も行っております。
  アメリカ国債の放出について日本では橋本竜太郎の発言以来禁句扱いになっていますが、中国は仏独と通じてユーロへの乗換えをする可能性は高いと思います。先生はいかがお考えでしょう。先生の「世界経済のいま、3年後、5年後、10年後」を読んで暗澹たる思いと、ドルロングの為替取引の手持ちに意気消沈しております。
以下は友人からのメール。
 「中国がドル資産を減らしているとの報道があります。為替水準の切り替えではなく、資産放出という手段に出たということは、アメリカの日本で言う国債の放出、つまり、ドルを売って他の通貨を取得し、またはほかの国債などに乗り換えることで、自国の利益を守るための方策と思われますが、アメリカの国債は暴落を免れません。
そうなるとアメリカ発の世界恐慌の恐れも考えられます。
中国人の陰険且つ貪欲な国民性からすれば、中国だけが儲けを確保できれば、アメリカ発世界恐慌を利用して世界制覇も視野に入れられるとかんがえてもおかしくないと思います」
            (HS生、豊橋)


(宮崎正弘のコメント)拙著でも「ドルの陥落」という強いイメージを付帯する語彙を敢えて使いましたが、この二、三日のウォール街、まさにドル波乱、ユーロ急騰、米国の狼狽ぶり。
 いずれドルの運命に決着をつけなければなりませんが、ドルがこのまま生き延びる可能性は誰かが言ったように20%以下です。
 短期的投資家はユーロに組み替えですが、ユーロはいずれEU分裂でおかしくなるでしょう。人民元は切り上げ要求に屈しないにしても、あの中国ですから土壇場で山賊行為をやるでしょう。ともかく市場の様子をもうすこし観察しないと、いかなる予測も意味がありません。


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(読者の声2)日本軍の遺棄と思われる細菌兵器処理に付いて、先日「読者の声」に投稿がありました。随分前ですが、朝日新聞でこれに関する記事を読み“感動”しました。
内容は、処理の自衛隊が「これは危険だから人民軍の皆さんは離れて下さい。その配慮に人民解放軍は感激した」という人道的なお話でした。
 しかし良く考えてみると、なぜ自衛隊がそこにいるのだろうと不思議でした。当時ニュースでも新聞でも自衛隊が派遣されたとは報道されませんでした。どうも総務省職員に転籍されているらしいです。
以後、中国での毒ガス事故報道を気をつけていますと、「関係者が急行した」と言う事のみです。どこを探しても情報がでてきません。「関係者」とは外務省職員とは考え難い。科学処理工場にしても、その施設および処理技術が中国に無償で譲与されたら、我が国の国防にも大変な影響があると思います。
 野中元自民党議員が対談で、誇らしげに、この援助を成立させたと語っておりました。もし自衛隊が派兵されていたらイラク派遣どころではありません。真相は如何に?
     (桃太郎)


(宮崎正弘のコメント)自衛隊化学兵器処理班および、自衛隊OBの専門家らは「総務省」へ一旦出向というかたちで、現地に12人が出向きました。まだ本格的処理作業ではなく、先般の処理作業はトライアルです。詳細は「朝雲新聞」にでております。
 で、中国人民解放軍が相手側窓口ですから、現地での労働は、彼らです(当然、日当を払うのは日本です)。相当な金額が中国の軍に流れます。要するに、これは形を変えた中国援助なのです。第一期で3000億円。すべてを処理するのは、ひょっとして一兆円が飛びます。我々の税金が、このように使われます。
繰り返しますが、日本は降伏してソ連軍に武装解除をしています。国際法上、あとの管理責任はソ連、およびそれを引き継いだ中国にあって、日本にはありません。この国際条約を無視して、中国に補償を約束してきた日本の政治家は、いかに穏和な用語を使うにしても「中国の代理人」、もしくは「売国奴のごとき輩」でしょうね。
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http://www.nippon-nn.net/miyazaki/saisinkan/index.html
   
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『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『ネオコンの標的』(二見書房、1600円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
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創刊日:2001-08-18  
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