国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/11/10

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)11月10日(水曜日)
        第950号 
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四川省漢源県大渡河ダム現場の農民暴動・続報
一万以上の軍がダム現場で待機、共産党は成都で緊急幹部会
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 十七名以上の農民の死者と四十名の逮捕者がでた四川省漢源暴動は、11月8日に中央から二人の幹部(公安部副部長の田期玉、国務院副秘書長の王洋)が省都の成都へ飛び、四川省の党、公安、軍、人民武装警察、警察、行政の責任者および周辺の地方政府幹部およそ数百名があつまって、緊急対策会議を開催した。

 一方、農民暴動の現場は道路が封鎖され、軍関係の車両三百両が待機、一人一人の農民からID提示の検問をしている。
 農民を封じ込め、補償金嵩上げ交渉をおこなう情勢という。

 大渡河ダム現場までに一万以上の軍隊が待機しているうえ、四川省および中国全土の全マスコミに対して、漢源でおきた暴動を報じないように箝口令が敷かれた。

 四川省の緊急会議では「農民への賠償金の積み上げ」および「暴乱」という解釈を突如変更して「緊急事件」と命名したとする情報などが9日深夜現在も錯綜している。
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(読者の声1)はじめまして。岡山市に住むHS生と申します。「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」を、いつも拝見させてもらっています。
米国大統領選挙は先生の予想とおりブッシュ大統領が再選されましたが、次回の選挙の共和党の候補者は誰になると思われますか?
民主党はヒラリー・クリントンではと予想がつくのですが、共和党はなかなか予想がつきません。私的には同じ女性のコンドリーサ・ライスかアーノルド・シュワルツネッガー(法律的に無理らしいですが)かコリン・パウエルの3人のいずれか、あるいは正副コンビになると思うのですが、宮崎先生は、どう考えておられますか?
         (HS生、岡山)


(宮崎正弘のコメント)米国マスコミ辞令では、いまのところそうですから、右記のようにお考えになっても当然かも知れませんね。
 共和党にはネオコン、保守、宗教右翼、ビジネス・エリートなどの派閥があり、ブッシュ三選はあり得ないわけですから、各派乱立となります。いまおっしゃったパウエル、ライス、シュワちゃんは各々個性的で魅力的かも知れませんが、共和党の派閥力学から言っても「お呼びではない」人ばかりです。シュワちゃんは、オーストリア移民ですから、大統領にはなれません。ライスは上院議員でもなく、知事でもなく、誰かが推すにしても予備選初盤で消えるでしょうね。たとえもし、彼女が国務長官になったとしても(88年にアル・ヘイグ(元国務長官)が予備選で早々と消えたように)。
またパウエルは推薦勢力がたとえ居ても、88年のブキャナン(思想は反対ですが)のように途中で息切れでしょう。軍資金の問題が共和党では一番重要な要素です。だいいち本人が出ないでしょう。
 もうひとつ、候補者は上院議員もしくは知事(現職、経験者を問わず、すくなくとも下院議員経験者)から出ることが多い。予備選はともかく、最終的に党の公認候補となれば、ほかの履歴の人は予備選の早い段階ではじかれます。たとえばフォーブスは党内に基盤がないので、あっさりと排斥されたように。ドナルド・トランプは自己PRで「おれも候補者だ」と吠えているだけで、共和党の誰からも相手にされていないように。
だから、早くても来年後半、おそらくは再来年にならないと、どの人が有力かを判定するのは、現時点では大変な困難を伴います。共和党コーカスが合意している人は、いまのところ居ません。
 ですから小生の現時点での予測は具体的名前がありません。現在の上院議員、州知事のなかの誰かが、これから抜きんでて党内で実力を付けていくでしょう。弟のジェフ・ブッシュ(フロリダ州知事)も、そのなかには含まれます。
 民主党もヒラリーで決まったわけではなく、彼女はこれから熾烈な党内闘争を勝ち抜き、民主党長老どもを説得して、財界の支援をたしかなものにしない限り、ちょっと無理でしょうね。民主党も人材はやまのように居るのですから、クリントン反対派が立ち上がらないというシナリオはあり得ません(つまり党内にもヒラリーに反感をもつ派があります)。
 ゴア(クリントン政権の副大統領)が、おそらく、もう一回出てくるでしょう。
ヒラリーの最大の敵は、目下のところ南部に強いアル・ゴアとみて、差し支えないと思います。ジョセフ・リーバーマンの芽はもうありえない。ゲッパートは、4年後に民主党政権となれば、駐日大使の最右翼に居ます。
 それよりもヒラリーが、いまからカメレオンのごとく保守化しますから、党内左派と、リベラル勢力が強く反発して、党を割ってでも、80年のアンダーソンのごとく、独自候補をたてる。或いは、88年共和党予備選で最後までパパブッシュを脅かしたケルト人末裔のブキャナン、92年の財界人ロス・ペローのように党を割っての第三候補が出てくる可能性が、依然として強く残ります。
 いずれにしても、2008年を予測するにはあまりにも時期尚早です。


  ♪
(読者の声2)重慶、四川省漢源県、河南省南仁村と、ひきつづく暴動は農民一揆の様相ですね。先生のメルマガが独走的報道で、全貌をいちはやく知ることができました。ようやく9日の「産経新聞」が大きく取り上げていましたが、マスコミより早く先生のメルマガに出たので、たしかに産経の解説は多彩で、しっかりしたものでしたが、数日の開きは大きいと思います。
 これからもご健闘を祈りたいと思います。
       (MG生、京都)


(宮崎正弘のコメント)本日発売の『週刊新潮』で、マスコミがなぜ早く伝えなかったかの分析が特集されると思います。先日もこの件で桜チャンネルに出演しましたが、あとで「驚いた」「初めて知った」「中国の裏側ってそんなにひどいのか」などと反響が大きかったと伺いました。6日には広州でも屋台の場所決めをめぐって警備員と露天商らが大乱闘、暴動に発展し機動隊60人が動員された事件がありました。大都会にまで小規模とはいえ、暴動が拡がってきたようです。
北京オリンピック、心配です。
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◎三島由紀夫氏追悼「憂国忌」◎
http://www.nippon-nn.net/mishima/
(↑このサイトに詳細があります)。
  
 今年も11月25日の三島由紀夫氏の命日に、追悼会「憂国忌」を下記要領にて開催する運びとなりました。三島由紀夫氏の訴えを通して祖国の未来を熟慮する機会にしたいと存じます。
           開催要項
日時        平成16年11月25日(木) 午後5時半開場 6時開会
場所        九段会館・真珠の間(地下鉄九段下駅下車1分)
記念講演      井川一久氏(元朝日ジャーナル副編集長) 
          「三島由紀夫と保田輿重郎」
会場分担金     2000円

 *事前のお申し込みや予約、チケット等は必要ありません。当日、直接会場までお越し下さい。どなたでも参加できます。
*追悼会終了後、午後7時40分ごろより同階館三階「翡翠の間」において発起人の先生方を囲んでの直会を予定しています。別途会費3000円となりますが、こちらの方にも是非ご参加ください。
 *なお憂国忌実行委員会では当日、お手伝いして下さるボランテァを募集しております。志望の方は下記までご連絡を下さい。
         TEL/FAX   03-3200-2295 
         E-MAIL    miura@nippon-nn.ne
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◎宮崎正弘の近刊予告◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(予価1500円、並木書房から11月下旬発売予定!)。 
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
↑このサイトからも上記の本は注文が可能です(1500円以上は送料無料)。
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◎ 宮崎正弘のホームページ
 http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
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