国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/11/04

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)11月4日(木曜日)
      第946号
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だから言ったでしょ。ケリーは勝てないって
ブッシュ再選で、これからの世界地図はなにが変わるのか?
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 ブッシュ再選とはいっても、かなりの苦戦になった。
 ケリーが追い風を受けたのはリベラルなマスコミの偏向による。

四大テレビやら、東部のボストングローブ、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、西海岸のロスアンジェルスタイムズなどが、こぞって民主党贔屓。これをみて米国を解説している日本のテレビ、新聞が読みを間違えるのも無理はないだろう(日本テレビだけは例外的に冷静で客観的だったが)。

 開票速報に関して言えば、FOXテレビとUSAトディは冷静沈着だったが。
ともかく米国に最高の候補者が不在な以上、米国民は次善の候補者を選んだ。

民主党は北東部のリベラルと労組の強い伝統的左派と西海岸の過激派の地盤はすべて抑えたが、遂に南部から中西部にかけての保守穏健派の票を掘り起こせなかった。
驚くなかれ、クリントンのアーカンソー州も、ゴアのテネシー州も、エドワードのノースカロライナ州も、ブッシュが勝った。南部から中西部は全敗となった。

保守層はブッシュ戦略の変更にNOと言ったのだ。
  
ブッシュ大統領が再選されたことで、対イラク政策の継続は確定したが、いずれ米国は撤退を視野にいれた中東戦略全体の変更を余儀なくされるだろう。
 それはケリーの猛追を許したほどに米国の世論の変化があげられるが、冷戦後の米国主導の「新秩序」のヴィジョンが明確には見えてこず、世界は依然としてテロリストの脅威におびえ国家安全保障は、混沌としているからである。
 
オサマビンラディンは逃亡を続け、世界の状況は地殻変動的に覆り、米国の主導権は限りなく雲散霧消した。

 ブッシュ再選以後、米国の戦略はさらに劇的に再構築されるだろう。
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(サイト情報)河南省暴動は148名が死亡説
http://www.epochtimes.com/gb/4/11/3/n707253.htm
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(お知らせ)?明日、5日(金曜日)午後1時からラジオ日本「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎正弘が二時間生出演の予定です。関西方面の方は午後二時まで。関東方面の方は午後3時まで。ブッシュ再選の分析、中国における暴動の頻発などがテーマ。
?小誌は11月6日から8日まで休刊です。

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(読者の声1)重慶や北京でのあの反日コールの記憶が生々しいまま、その後直ぐに四川省漢源県での数万規模の農民暴動、そして昨日は河南省鄭州市では数万人規模の回族と漢族との民族衝突に発展した。鄭州は、黄河中・下流域の「中原」に位置し、夏、商、東周、後漢、西晋、北魏、唐、北宋など多くの王朝の首都で、正に中華文明発祥の地である。このいわば漢民族の本家本元であるこの河南省においてすら多数の回族が存在するには驚きであった。中国の人口統計では漢民族が90%以上を占め、少数民族が10%以下となっているが、実際には少数民族の数ははるかに多いに違いない。何分中国の統計はいい加減である。基礎データの収集自体がままならぬ上に、政府の政策的配慮が加味されており、極言すればどれが本当か分からぬ状態になっている。
それに文革中では少数民族は非常に迫害されたので、これを避けるために漢族の名を名乗ってきた。今回の2つの暴動は単なる煽動者の扇動で動いたというよりも、その原因が非常に根深いものがある。多分中国各地では小規模ながらこの種の衝突が数多く起っているのではなかろうか。
ふりかえれば農民暴動は、同時に必ず少数民族の蜂起に連動し、黄巾の乱、赤眉の乱、太平天国の乱など歴史的に著名な国家大乱・革命に発展してきた。それだけに共産党幹部が受けた衝撃と危機意識は相当のものがあるであろう。特に民族・風習習慣・宗教を異にするウイグル族、チベット族は、漢民族の侵食に極度の反感をもっている。それに伝統的に漢民族を苦しめてきた蒙古族・満州族の離反も気にかかるものがある。
皮肉なことだが中国の驚異的な経済発展は共産党支配体制の崩壊につながっていく。沿海部と内陸部の経済格差の一層の顕在化、次第に崩れ行く体制維持のための管理強化や引き締めへが、中央に旨い汁を吸い上げられる地方の反感を買い、農民・少数民族の反抗にあって行く。天安門事件以降の中国共産党はもはや革命勢力とは言えず、革命を恐れる勢力に堕しつつある。中国は対外緊張との愛国心の強化のための目標として反日感情を扇動政策を継続する必要があり、日中関係は一層難しいものとなろう。
           (MI生)


   ♪
(読者の声2)重慶で五万人暴動、四川省で「史上空前」の十万人暴動とつづいて、貴誌のスクープ的独走報道は、昨日の「河南省で民族衝突、戒厳令」という衝撃的ニュースでした。産経新聞が小さく扱いましたが、ほかの新聞は殆ど黙殺。だから私も貴誌の分析に触れるまで知りませんでした。ワシントンポストが報じたというので、クリックしたら、大きく報道されている。{!}{“}。本当におかしいですね。日本のマスコミ。中国の都合の悪いことを書かないという悪しき伝統はまだ尾を引いているのですかね。
 ともかく宮崎さんのメルマガはじつに貴重です。どなたかが「日本の三大メルマガ」のひとつにあげていましたが、中国の暴動をいち早くつたえる姿勢を見ても、さもありなんと思いました。     (YU生、鎌倉)


(宮崎正弘のコメント)過分な評価をいただいて、まことに有り難う御座います。河南省についで、内蒙古自治区のオルドスでも争乱の兆しがあり、フフホトで予定された漢族、蒙古族交流の学生音楽祭が中止もしくは延期されたという情報があります(11月3日付け『大紀元』)。民族対立、貧富の格差の怨念が一気に吹き出したようです。なにしろ新華社が伝えなくても中国では携帯電話網が全土を瞬く間に駆けめぐり、共産党を震え上がらせている側面があります。
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◎三島由紀夫氏追悼「憂国忌」◎
http://www.nippon-nn.net/mishima/
(↑このサイトに詳細があります)。
とき   11月25日 午後6時(五時半開場)
ところ  九段会館三階「真珠の間」(地下鉄九段下下車徒歩2分)
記念講演 井川一久氏(元『朝日ジャーナル』副編集長)
演題   「三島と保田興重郎――日本浪漫派をめぐって」
どなたでも参加できます。 
会場分担金 おひとり2000円。
     ◎
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
↑このサイトからも上記の本は注文が可能です(1500円以上は送料無料)。
         
◎宮崎正弘の近刊予告◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房から11月下旬発売)
近く予約読者への特典をこの欄で発表します!
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◎ 宮崎正弘のホームページ
 http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
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創刊日:2001-08-18  
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