国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/11/03

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)11月3日(水曜日)
      第945号
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 河南省の暴動は数千、数万の規模でイスラムvs漢族
  中国、河南省の南仁村に“戒厳令”を発動
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 日本のマスコミはひたすら新華社発表を待っているようだ。

 しかしワシントンポスト、BBC、CNNがすでに大きく報じている。

 河南省中牟県南仁村で先月27日から発生している漢族vsイスラム教徒の暴動は、死者数十名(ワシントンポスト)、数千名がすでに避難を開始し、数千から一万規模の軍隊が投入された。
昨晩、北京の当局は一帯に「戒厳令」を敷いた。

 もともと民族のモザイク地域で南仁村は回教徒の村々だったが、革命後、大量の漢族が入植。水や収穫、土地をめぐっての争いは耐えなかった。
目に見えぬ民族対立がある日、突然暴発するパターンを、ユーゴスラビアの分裂、チェチェンの暴動でも、伺い知ることが出きる。

 事件はささいな悶着から起きた。
イスラム教徒がトラックにトウモロコシ、大豆などの農作物を積んで農道を運転中、路を空ける、空けないで、漢族のトラックを揉め、それが日頃からの対立感情を爆発させたのだ。漢族がトラックを動員して路を封鎖、殴り合いが始まった。
 
 最初の衝突で死者が7名、負傷42名。つづいて近くの村々からイスラム教徒、漢族がそれぞれ駆けつけ大乱闘、民族暴動に発展した。

 南仁村は河南省南部で開封から400キロの農業地帯。ちなみに河南省の人口は1億1千万人、省長はポスト胡錦濤最大のホープのひとり李克強。
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(お知らせ)?5日(金曜日)午後1時からラジオ日本「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎が二時間生出演の予定です。関西方面の方は午後二時まで。
?小誌は週末を挟んで、11月6日から8日まで休刊の予定です。◎
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(今週の拙論)
?「胡錦濤体制が確立した中国で日本企業のとるべきビジネス戦略」(『エルネオス』、11月号巻頭レポート)
?「反日教育基地を歩く」(『正論』12月号、巻頭グラビア)
?「胡錦濤時代は本当にきたのか」(『月刊日本』、11月号)
?「衰退する現代中国文学曼陀羅」(『自由』、12月号、12月10日発売)
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(読者の声1)「黄土高原だより」(2004.11.01)で高見邦雄氏(緑の地球ネットワーク事務局長)が三回、四階と地震に襲われた山西の山奥の村での体験を綴っているのですが、とくに以下の文章が示唆的です。
 「(日本の震災と)大きくちがうのは、被災者が、ジッとしていないことです。大同の農村でも、強く感じたことです。被災の直後から、ありあわせの材料で、一家が暮らすための、避難小屋を建てはじめます。
倒壊した住居からはずしたレンガ、窓ガラス、毛布、いろんなものが、使われています。屋根が低く、立って入るのがやっとですが、それでも、オンドルが据えられ、寒さを防げます。余震が激しいときは、政府支給の、テントにもどるけど、テントでは寒くて、冬を越せない、というのです。西団堡村では、学校も、すぐさま再開されていました。
 私がいったのは、週末だったんですけど被災で遅れた分を、取り戻しているというのです。大きめのテントを、2つ、連結して、教室です。風のたびに、裾が、バタバタあおられ、雪が、吹き込みます。日中でも、外は、零下20度ですけどストーブは、ありません。こどもたちは、着込めるだけ、着込んでますけど、それでも、凍える。机の下で、足をガタガタ、踏みしめます。そんななかでも、笑い声が、あがるんですよ。
 災害にたいして、頑健なんです。
 とくに、精神的に強い。誤解をおそれずにいえば、ふだん、低いところで、生きていると、多少、転げ落ちても、痛みを感じないのかもしれない。おなじことを、いまの日本で求めても、それはムリでしょう。でも、被災者も、それぞれに可能な自助、互助の努力にできるだけ早く、とりくむべきだし、そういう保障が、必要でしょう。そのほうが、立ち直りも、ずっと早いのです。」(引用終わり)。
じんとなるほど感動しました。
           (UY生、岡山)


  ♪
(読者の声2)貴紙11月1日号外の「四川省のおける十万規模の暴動」について。
「天下は四川から乱れ、四川に治まる」といわれるとおりの大きな動きが始まったのでしょうか。まったく土地勘がなく漢源県が成都に近いのか重慶に近いのかもわかりませんが、先日のサッカー騒ぎの情報が現地では多少流れているのでしょうか。
 四川省政府は反北京なのか反上海閥なのか、それとも政治的な動きではなく、偶発一過性で終わるものなのか、大変関心があります。
 或るメールの解説に「中国には暴民と順民しかいなかったが、法輪功は歴史に無い新型の民衆」という指摘がありましたが、新鮮でした。
  慎太郎知事が日本の「法輪功」をNPOと認可したとき、それまでこのメール氏が言うようにカルトとか革命志向集団のように報道洗脳されていたひとりでしたので、驚き調べました。しかし天安門事件がでっち上げというほかは法輪功をわからないままです。
  四川省の今回の暴動はどう見たらいいのでしょう。反発するか、死かと二者択一のように書いてありますが、両方とも死の可能性もあるわけです。その挙句の暴動ですから簡単には収まらないと思うのですが。
  そのmukasi 
 苛斂誅求という言葉を覚えましたが、おそらく日本の程度とは大きく異なる苛酷さ
を想像します。
      (HS生、豊橋)


(宮崎正弘のコメント)四川の暴動は、あまりの奥地のため続報は現在ありません。それより宋の都だった開封から400キロの農村で、冒頭に報じたように、ついに民族対決の暴動がおこり戒厳令がしかれました。これは中国の深刻な実相の一断面でしょう。
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◎三島由紀夫氏追悼「憂国忌」◎
http://www.nippon-nn.net/mishima/
(↑このサイトに詳細があります)。
とき   11月25日 午後6時(五時半開場)
ところ  九段会館三階「真珠の間」(地下鉄九段下下車徒歩2分)
記念講演 井川一久氏(元『朝日ジャーナル』副編集長)
演題   「三島と保田興重郎――日本浪漫派をめぐって」
どなたでも参加できます。 
会場分担金 おひとり2000円。
     ◎
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか
http://www.bk1.jp/author/110000964320000.html
↑このサイトからも上記の本は注文が可能です(1500円以上は送料無料)。
         
◎宮崎正弘の近刊予告◎
『世界経済のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房から11月下旬発売)
近く予約読者への特典をこの欄で発表します!
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◎ 宮崎正弘のホームページ
 http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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創刊日:2001-08-18  
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