国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/10/06

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
  平成16年(2004)10月6日(水曜日)
        通巻 第926号  
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ブッシュ優位にかわりなし。
 左翼ニューズウィークの逆転世論調査などあてにしないほうが良い
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 さきのテレビ討論でケリーが激しく追い上げ、ニューズウィークの逆転世論調査報告があった。
同誌は左翼リベラルの色彩が濃く、最近たいがいの予測をはずしている。

 米国の世論調査は、ギャラップや各メディア、とくにCNNなどのテレビの調査もあるが、インタビューに応じる人が投票にいかない、インタビューの内容が誘導型、など、日本の某新聞同様な世論操作の動機があり、信用に値しない調査機関も多い。

 依然、ブッシュのリードに変わりはない、というのが直近の分析である。
◎ ○ ◎ ○
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(おしらせ)○地方講演のため10月7日付けを休刊します。
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(読者の声1)貴誌925号「高句麗論争」についてですが、経済的観点から見れば、御指摘通りかと思いますが、北朝鮮が崩壊し始めた時、韓国との統一国家の誕生を、中国はただ傍観しているとは考えにくいのでは?
 朝鮮戦争で中国は血の代価を支払っています。国境を接する民主主義国家朝鮮が誕生するのも座視出来えない。北朝鮮の核開発能力と韓国の技術が結びつけば、脅威になる現実等を勘案すると、崩壊の兆しが現れれば、即軍を投入し、北朝鮮の国体を維持すると考えるのは無理な予測ではなく、高句麗論争もその一貫の心理戦と警告と推測可能ではないでしょうか?
いずれにせよ、北と韓国はドイツ同一と同様にはならない、と思いますが。
(KK生、京都)


(宮崎正弘のコメント)中国は朝鮮半島を一貫して勢力圏と考えておりますから、北朝鮮の体制崩壊は望んでいないし、韓国主導の統一も許容しないでしょうね。軍を投入するシナリオも確率はかなり低いけれど、全否定もできない。しかし、江沢民にかわって胡錦濤が今後、朝鮮問題もリードするわけで、嘗てのブレーンだった銭基深元外相らが消え、かわって唐家旋前外相が全体を主導できるかというとそうでもないでしょう。
つまり北京のつぎの外交の具体的ビジョンはまだ見えてきていません。軍も突出した指導者は不在、嘗ての張万年、遅浩田ら、少年兵として朝鮮戦争に出兵した世代も総退場、血の代価の記憶は遠くなっています。
基本的にいまの中国は金正日を信用していません。新義州特区構想を、揚武(初代長官)逮捕、懲役18年で潰したのも、そうした深謀遠慮。「血の団結」は虚構に近くなりつつあります。
 ともかく先行きは不透明です。
         

  ♪
(読者の声2)中国が何故あそこまで意固地に高句麗論争を持ち出すのか。本来は高句麗は女真族(満州族)の国家であり、中国人や朝鮮人とはまったく民族を異にするのだが、そんなことはお構いなしの領土的版図だの論争している。
これに関し宮崎さんのご指摘の「それは北朝鮮国境から黒龍江省はハルビンを越えてチチハルまで、吉林省は吉林、長春を越えて郡部のほとんどへ、遼寧省は丹東から大連を越えて錦州まで、さらに内蒙古はフフホトあたりまで、山東省の北東部(青島、煙台、威海あたり)は「韓国の経済植民地」の観があり、現地で韓国企業が雇用している人達は二百万人を軽く越えるであろう。」
この通りでしょうね! 嘗て旧満州と蒙古は、最初はロシア人に、次に日本人に軍事的に占領された。この2つの強大な民族が退場したと思ったら、いつのまにか中国にとって取るに足らないと思っていた朝鮮人が静かに浸透してきた。それどころか実は朝鮮族は、ロシアの沿海州はおろか、シベリアから中央アジア、更にはモスクワまで広がっている。
 中国国内で「朝鮮族」は250万人(登録済みだけで)あり、彼等が旧満州族や蒙古族と組んで、第2の満蒙(鮮)国家を築く、中国のとり、嘗ての悪夢が蘇ってきたのではなかろうか。
まさに日本人が鳴り物入りで宣伝し夢見たことを、事実上誰も気づかぬ間に実現する可能性が生じたのである。
中国の最大のアキレス腱は、広大な辺境に住む少数民族の存在と動向である。その一部でも離反したらたちまち国家的規模の動乱につながる。
従来は西のチベットやウイグル、北の蒙古に焦点が合わされてきたが、今度は東の満州まで発火点が及ぶとするなら、到底北京も黙視できないであろう。 
     (MI生)


   ♪
(読者の声3)今月の『明日への選択』のなかで宮崎さんは伊藤哲夫さんとの対談のなかで「反日は反共産党の記号」と言われ、かなり楽天的な中国論を展開されていますね。しかしたとえ一部でも反日分子は強いし、政治的な機会がくれば反日暴動をおこしうる、という意味で危険このうえないことにはかわりないのでは?
     (YH生、藤沢)


(宮崎正弘のコメント)同様なご質問を、ほかにも二つほど、頂きました。
その雑誌で一言、小生が言い漏らしていることがあるとすれば「反日は小数の活動家、問題に値しない」と言っている反面、「しかし反日感情には、“瞬間的爆発力”があるため警戒を怠ってはいけない」と発言した記憶があります。
あの雑誌の対談は「桜チャンネル」の番組を抄訳して記事化しておりますので、舌足らずの箇所があるやも知れません。将来、日本企業焼き討ちなどは可能性として大いにあり得ます。そうなったら日本企業は一斉に中国から撤退するでしょう。それが困るので北京は反日活動家をフルマークし、ときとして抑制する。
これまで散々「反日」を煽ってきて、その結果、こんどは弾圧にまわるという二律背反を、新執行部がどう解決するか、当面の関心はそのことです。
 

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(読者の声4)第三次小泉内閣は郵政民営化をテーマにすると見得を切っていますが、国民はそれを望んでいるのでしょうか?そもそもなんのための郵政民営化なのか判りません。
<構造改革の目玉>と竹中郵政民営化担当大臣が言うなら”構造改革”の意味を明らかにしてほしいものです。手鏡疑獄事件に嵌ったエコノミスト氏は、「短期間で出来ない、時間が掛かるから構造改革なのです」と判り易く説いていました。 
現在30万人近い郵政公務員は公社化し民営化されても身分や給与は保障されますから確かに数十年掛かる改革です(失笑)。 先日、私の知人が物を送ろうと郵便局に出掛けました。切欠はクロネコヤマトが新聞に打った全面意見広告です。税金を払わずに民業の分野に安いサービスで入り込むような郵政民営化はフェアでないという内容。知人は「安ければいい派」です。
都内から都内なら荷物を局に持ち込めば「ゆうパック」で510円で済むと、勇躍品川インターシティ局に出掛けました。 以下その遣り取り。
窓口の女性:荷物を秤に載せて『580円です』
知人:『510円ではないのかしら?』
窓口:『ああ、ゆうパックにするならそうです。』
知人:『便利なサービスを奥に仕舞うような対応はないんじゃないの。 これこれのサービスがありますが、しかじかの内容です。如何致しましょうか、というのが普通ですよ。処でこれはいつ届くのかしら?』
窓口:『調べてみます』
知人:『ちょっと、ちょっと。これ都内から都内なのよ。調べないと判らないの!?』
ここで窓口の女性は顔面を紅潮させ嬌声を発して、やおらその荷物を掴むとカウンター越しに知人に投げ当てて返してきたのです。これには知人は驚き呆れ、衆人環視の中での恥辱行為に恥じ入る思いをし、ぞんざいというに余りある寄託物の取り扱いに強い怒りを
覚えました。局長は平謝りですが勤めて半年のこのアルバイトの女性を辞めさせないそうです。その女性が郵政職員の係累で穏便に済ませたいという事情があるというのです。郵政公社なるもののサービスが民間企業の目線のレベルに達する日は「構造」的だと深く感じました(嘲笑)。
郵貯230兆、簡保120兆、これらを併せて350兆の負債をバランスシートに抱えた企業体の民営化です。資産はどうなっているのかが明らかになることを期待しますがどうなのでしょう。ここにメスが入ることが民営化に衝って最も期待され興味深いのです。資産は大半が財政投融資と国債買いに回されています。資金運用部を通じて如何程、何に使われ、残高がどれ程で、それら資産の状態が現在どうなのかが最大関心事です。
しかし財投残高の把握さえ困難なものらしく不良資産の査定となったらどうしたらいいのという状態らしい。郵貯を資金運用部経由恣に財投に回してきた財務省をここ数年司った竹中氏が郵政民営化にあたる意味はまさにそこになければならないでしょう。
民間銀行の不良資産にあれほど厳しい査定検査を課してきた竹中氏が自らの郵貯簡保の不良資産の査定にどう臨むのか大いに見ものです。古巣の財務省に厳しく情報開示を求めることができるのでしょうか。
財務省は財投の結果については責任はないと言い逃れ、国交省は嘘八百の出鱈目報告をして事足れリとしようとするのでしょうか。近い将来とんでもないことになりそうなのでその前に民営化して政府としての責任逃れを図り全て国民に負担を押し付けようという国家的大詐欺大欺瞞政略だとの見方があります。ならば今のうちに郵貯は引き出し、簡保は解約して手元にキャッシュで置いておいた方がよさそうです。外貨預金の勧誘がかしましいのもこの辺の事情があるのでしょうか?
「いま、そこにある危機」はどれほど深く広いのでしょう?
(しなの六文銭)


(宮崎正弘のコメント)郵政民営化? 道路公団改革と同じで竜頭蛇尾に終わりそうではありませんか? 郵政改革より、NHK民営化がさきですよ。NHKは国民の税金(聴取料)を集めながら反国民的報道に明け暮れています。あれを民営化し、競争に晒したら、国民の利益に反する偏向報道はきっと収まるでしょう。
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『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか。
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