国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/10/03

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
   平成16年(2004)10月4日(月曜日)
           通巻 第924号  
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 中国がハイチへPKO部隊を派遣へ
  西半球への軍派遣も初だが、ハイチは台湾と外交関係がある
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ワシントンタイムズ(10月1日付け)によれば、中国はハイチへのPKO派遣を決めた。僅か125名の治安維持警察を主体に今月末から展開されるとはいえ、国連の平和維持活動に非協力だった中国がはじめての本格部隊派遣である。
まして西半球に中国軍がデビューするはじめてのケースでもある。

 しかもハイチは北京とは外交関係がないのである。

 これは「米国の強い要請に基づく派遣」(ワシントンタイムズ紙)とされるが、台湾との外交関係をもつハイチ政局に匕首を突き刺す格好になり、今後の中台関係にも微妙な関係を及ぼすだろう。

中国外交部(外務省)は「これからの世界平和の貢献のために避けられない措置」とコメントしているが、ホンネは別の所にあるのではないか。
 国際情報筋は「江沢民から胡錦濤へかわった象徴的出来事」と前向きに評価し、これから中国は国際協調路線を歩むと楽天的。しかし、謀略が三度のめしより好きな国民であることをお忘れなく。
 
 ただし国連のハイチ派遣は全体で6700名。中国は人民解放軍ではなく、人民武装警察が派遣される模様。
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(おしらせ)地方講演のため10月5日付けを休刊します。
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<<<今週の寄贈本>>>

?浜田和幸著『ハゲタカが嗤った日』(集英社インターナショナル刊)
 リップルウッドという禿鷹ファンドが、なぜあれほど有利な条件で旧長期信用銀行を手中に収めることが可能だったのか。竹中大臣がよほど無能であったからなのか。
これは一種天才的な詐取ゲームだったのか。
新生銀行としての再上場にあたり「リップルウッド」が得たのは2200億円の利益、しかも同ファンドはオランダ籍であるため、売却益には課税されない。およそ八兆円も「公的資金」を投入して再編した銀行の再登場の裏側に、なにかとてつもない闇があるのではないか。
本書はその「闇」に浜田氏が独自の情報源を駆使して体当たりする。
ともかく新生銀行が長期信用銀行から普通銀行に転換することを決めたのは二年前の師走だった。
 新生銀行はリテール(個人金融)業務を投資銀行部門と並ぶ経営の柱として、定期預金や外貨預金、投資信託まで一括管理できる総合口座を導入してきた。上場直前になって、「格付投資情報センター(R&I)」は、新生銀行と「あおぞら銀行」を格上げした。
 二月九日、新生銀行は「上場する際の株式売出し価格」を一株当たり525円と発表した。時価総額は7700億円となる。つまり普通株全株を所有するリップルウッド(外資系投資組合)は、計算上、六千億円の上場益を得ることが明らかになった。
 旧長銀の破綻処理に際して七兆八千億円が投入された。このうちの四兆円から五兆円が損失となる。一時的に国有化され、再上場された初めての銀行ケースとなったが、巨額の国民負担を伴った。
 新生銀行の株式が東京証券取引所第一部に上場された。
 日本長期信用銀行の経営破綻から五年四カ月ぶり。投資家の人気が沸騰し、上場後の初値は売り出し価格を66%も上回る872円となった。この日、リップルウッドは、手数料を除いて二千二百億円前後の売却利益を得たというわけだ。 
 ハゲタカがかんらかんらと日本の無能を嗤った。


?平沢勝栄著『拉致問題』(PHP刊)
 拉致問題に取り組んだ平沢議員の当事者としての記録がおもだが、大連に山崎拓と密かに訪問して北朝鮮幹部と接触、全体の調和を乱したとして拉致議連、拉致家族会、救う会から総すかんの平沢氏、いかなる弁明を展開しているか興味があった。
 なにしろ「事態を急転させた政治家」と自画自賛し、北朝鮮外交の「在り方」まで世に問うと著書の惹句で、おっしゃっていますからね。また「政治家は結果オーライだ」とも。
 しかしざっと通読した限り、小泉首相は何度でも北朝鮮に行くべきだ、などと平然と主張するあたり、嗚呼、この人も単なる政治屋かと失望の限りでした。
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(読者の声1)2日付けの貴誌に「支那製の炭」「梅干」の話がありました。今は有りませんが、以前には浜松町の貿易センタービルの中に、東京税関の出張所があって、その輸入品のサンプルの展示物の中に、神社仏閣で御授けされる、お札、御守り、おみくじ(!)などが有りました。
これまで台湾製、支那製です。 
  近頃は割り箸、竹箸も台湾製か、支那製です。杉箸の袋には、吉野杉製と書いて有りますが信用出来ません。日本製の割り箸は、間伐材で作られているそうですが、支那人は森林破壊して、割り箸を安価で輸出しています。
 さて貴台の日誌の中に太宰治寄稿があり、「ストーブ列車 → 鈴虫列車」との表現があるところで、思い出したのですが、鈴虫は、死ぬ前の十日間だけ鳴き叫んで死ぬそうです…。
 処が、京都市右京区の嵯峨野に俗称、鈴虫寺と云われてる御寺があり、縁結びの、御利益が有るとかで若い女性や、カップルの御参りが多いそうです
  ここの坊さん達は一年中、鈴虫を孵化させて年中、鈴虫の音色を聴かせて客寄せ(?)、拝観客を集めて、金儲けしてます。孵化の方法は、絶対に人に教えないそうです。
 もうひとつ、炭の話で思い出します。昭和38年に私が京都のさる名刹に入山した時は未だ、客殿にガスストーブが配置されておりませんでした。そこで手炙りの火鉢に、紀州備長炭を毎朝、熾してから灰を掛けて運んでおりました。
  灰を掛け過ぎると、炭の火が消えてしまいます。掛ける灰が少ないと、直ぐに燃えてしまいます。備長炭は、高価ですが雑木の炭に比べて硬く!火持ちが良い炭です…。
で、その名刹では炭を、バケツ入れ水を吸わせてから天日干しをしてから使ってました。理由は炭の、火の粉が飛び散って畳を焦さ無いためです。
       (MK生、東京)


(宮崎正弘のコメント)梅は中国の国花(もう一つは牡丹)、中華民国は梅のみ。おみくじ、割り箸、教科書も中国製。そのうち日本人の頭の中も中国製?
それから鈴虫はそんなに寿命が短いのですか。セミと同じですね。京都の「鈴虫寺」には残念ながら行ったことがありません。
備中炭に関しては、名刹の智恵が滲み出るようなお話で、参考になりました。


  ♪
(読者の声2)『正論』11月号で宮崎さんの「通洲・通化の事件現場はいま」を読みました。
いやはや僕が非常に驚いたのは、通州と通化の現在の様子です。地図や現在の写真の対比があってわかりやすい事件現場の風景が把握できて、大変な労作と思います。
 というのも僕も牡丹江から吉林経由で、あの終戦の年の八月9日に軍用機で通化へ入り、物資輸送のため、15日に通化を列車で離れ、プサンへ。そのまま軍の連絡船にのって内地へ帰りましたが、いまからおもえば九死に一生をえたようなプロセスでした。
通化には僅か三日ほどしかおらず、僕は旧市内の詳細を知りませんが、むかし日本軍の飛行場のあたりが、いま新開地となっていることを知り、感無量でした。僕は87歳、こういう体験を誰かに伝えておきたいと思いました。
       (TT生、中野)

(編集部より)このTTさんの投書は電話で寄せられた内容を編集部で簡潔にまとめました。

  ♪
(読者の声3)イチローが初めて見せるさわやかな笑顔(笑いすぎでもない)やはりこの男は神を畏れるがゆえに自己修練自己規律しながら大記録を達成できたものに違いない。たいしたもんです。 今の日本人は神を畏れないからこの紊乱 どういうわけかスポーツマンにのみこの畏れる心をみるこの頃ですな。
        (AO生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)小生、野球にはなにほどの興味もありませんが、すくなくともイチロウが、意気消沈した日本人を精神的に鼓舞し続けてくれる作用を代替してくれるという文脈において高く評価しています。これがスポーツとかニューミュージックとかだけでなく、黒沢のような画面芸術の世界市場席巻、フジタや棟方志功のような絵画の天才、三島のような作家の天才が輩出する時代に繋がるのか、どうか。
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『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか。
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