国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/09/29

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004)9月30日(木曜日)臨時増刊号
          通巻 第921号  
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 備長炭の80%が中国からの輸入品だったとは!
   環境保護に立ち上がったのか、別の理由の禁輸措置か
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 “契約不履行”は毎度のこと。とくに驚くべきことでもないが近代資本主義の契約概念を欠如させている中国相手のビジネスは心労が多くて大変である。

 大慶油田の石油輸出にしても日本向けは長期契約を交わしているにも拘わらず、中国は一方的に対日輸出を破棄した。
日本は契約不履行で訴える必要があるのに、なぜ遠慮がちなのか?
 
 今回は木炭の唐突な輸出全面禁止措置である。狙いは日本の鰻屋、焼鳥屋、日本料亭潰し?
 当面は流通在庫などで凌げるというが、これを契機に日本が考え直すべきはいくつかある。

 第一が輸入地域の分散化が、カントリー・リスクから勘案しても当然の措置だったのに目先のコスト・パフォーマンスだけで、中国を唯一の供給源としてきた錯誤。
 あたかも原油輸入をペルシア湾岸に80%以上、依存する危険性と同じで、この場合、危機が来たときの衝撃を和らげるのは備蓄しかない(ついでながらハイテクに欠かせないコバルト、プラチナなどの戦略備蓄は決定的に不足している)。

 第二に重要なことは、日本国内の森林資源の有効活用である。
 すでに林野庁は人手不足、予算不足から国内森林資源の伐採が追いつかない。反面で鹿、熊などが森林資源を食い荒らす被害も続出している。

 第三に国内の備長炭はコストが引き合わないかもしれないが、食糧自給の戦略性同様に、国内森林資源を有効活用するモデルケースとしても炭焼きビジネスに産業活性化政策を適用するべきだろう。

 ともかく中国への一品目、過剰な依存は戦略的見地から言っても、たいそう危険だったのである。
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(おしらせ)10月1日(金曜日)午後一時よりラジオ日本「ミッキー安川のずばり勝負」に宮崎正弘が生出演します。関東地域では番組は午後3時まで。関西方面のリスナーに皆さんは午後二時まで。
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(読者の声1)先日、ある若手の落語家の独演会に行き。打ち上げに参加しました。その帰り道、観客の女性に、「結婚しないの?」と聞いてみました。
「結婚してさあ、男の期限をとるぐらいなら、独りで好きな落語を聞いて他方がいいや」と、落語の世界とは正反対のご意見。落語には、はっつあん・くまさん・横町のご隠居さん、それに、井戸端でがやがや騒ぐ女将さんたちが登場する人情喜劇。それを好む女性たちからこんな言葉を聞こうとは!
つまり、落語の人情が、精神世界にまで反映されていないのです。「落語は落語、私は私」なのです。
しかし、日本人はどこまでも日本人です。どんなに割り切って欧米化したところで、数千年も米を食べていた遺伝子が、そう簡単に変わるとは思えません。以前、某タレントが、「今のポップスを好む若い人が、突然演歌に敵を取られることがあるんだよね」と、しみじみ発言していましたが、私が巡り会った女性たちも、いずれ落語の日本的情緒や人情に敵を取られることでしょう。
先日投稿なさった外国在住の主婦様、今の30代の、東京の真ん中で働く女性は、こんなに心がすさんでいることを、異国でどうお考えでしょう。さぞ、「嘆かわしい」とお思いでしょう。日本にいる私でさえ、情けなくて泣きたい気持ちになるのですから。宮崎さんは、この矛盾をどうお考えですか? 私は、この相反する矛盾を解決することが、教育の根本ではないかと思うのですが。
(TO生、平塚)


  ♪
(読者の声2)中国の経済が今後も昇り調子なら、世界の資源(特にエネルギーと食糧)を吸着し、国際的資源争奪戦が展開されるのは間違いない。
仮に中国が意図的に成長を抑制したら、都市と農村、漢民族対少数民族という内部的矛盾が爆発し、分裂状態になるであろう。中国としては自国の成長を止める訳に行かないから、将来必ず国際的な経済摩擦の波紋を引き起こすことは火を見るよりも明らかである。
実はこれまで高度成長を進めてきた江沢民政権自体がこの種のジレンマを感じ、不満そらしにそれまでの反米から反日に方向をふり変えて、運動を展開してきたのである。しかも単なる愛国的精神活動だけでなく、宇宙開発など軍備の強化・近代化にも巨額の金をふり向け、民衆の自尊心を満足させてきた。故に反日運動は単なる日中間の過去の歴史的問題でなく、正に中国内部の今日的問題であり、同時に中国の将来的な問題なのである。
当然その相手は、やがては日本を越えて米国と東南アジア更には欧州にまで広がる可能性をもっているのを認識しておく必要があるのではなかろうか。
(MI生)


 ♪
(読者の声3)司馬遼太郎氏は所詮「世に問うというつもりで書いたことのない」戯作者です。その戯作者の土俵の上で、軍事に関する高度の専門知識と十分な資料なくして議論しても議論が空回りするように思います。私には福田氏と司馬氏の議論などどうでもよいことです。下手をすると知的(あるいは痴的)マスターベーションになる危険性があります。そういう議論の先にある真実を把握することが私には重要です。そこからこそ前進があるからです。
その点、桑原嶽氏の著書は、実戦経験の豊富な氏が一次資料の解析をした上で、その結果得られた状況把握に対して司馬遼太郎氏の文章を対比しています。あの本から司馬氏の本への言及を抜き取っても価値はほとんど減じません。しばしの土俵で議論していないからです。先日言及した陸軍大学を優等で卒業した某氏も激賞していました。
 ところで、最近米国及びフランスで、9.11事件に関して興味深い見解が出てきています。ペンタゴンに突っ込んだ飛行機は実は事前にミサイルで撃墜されて海の中に墜落し、民間機を国防省が撃墜したことに対する非難を避けるために、ペンタゴンの中の比較的重要度の低い部分を爆破したというものです。
例えば、http://www.911uncovered.com/pentagon.html、をご覧ください。WTCへの攻撃を米国政府の自作自演だなどというのは、気違い陰謀論でしょう。しかし此方のほうは妙に説得力があり、1割くらいは本当かと思ってしまいます。なにせ、1893年のメイン号事件を起こす国ですから、遣りかねないなどと思ってしまいます。
           (ST生、神奈川)
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(サイト情報)1.国際経済研究所(IIE)の研究者による米中経済関係の分析論文: "China Bashing 2004,"  by Gary Clyde Hufbauer and Yee Wong, Institute for International Economics, September 2004 (全53ページ)
http://www.iie.com/publications/pb/pb04-5.pdf

2.外交問題評議会(CFR)のエコノミー上級研究員が9月22日下院国際問題委員会・アジア太平洋小委員会の「Asia's Environmental Challenges」と題する公聴会で中国経済の発展と環境破壊に関して証言したテキスト:
 http://wwwc.house.gov/international_relations/108/eco092204.htm

(宮崎正弘のコメント)特に上記(2)のエリザベス・エコノミー女史の中国環境破壊の報告は読み応えがあり、明日の小誌に概略を紹介します。↑
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『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)ほか。
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◎ 宮崎正弘のホームページ
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 
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