国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/09/08

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004)9月8日(水曜日)
            通巻 第907号  
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台風のため、スケジュールが変更になりました。今日は臨時増刊、明日付けを休刊します。
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<<今週の寄贈本>>

?大原康男監修『国学の子、我等征かむーーー國學院大學戦没院友学徒遺稿追悼集』(展転社刊)

 この本は泪なしには読み通せない。学徒出陣で勇躍出征して、戦場に散った英霊達は「祖国の栄光を信じて」、両親や兄弟にあてて、真実の言葉を残した。その学徒出陣式における学長らの訓辞、祝詞、写真、辞世、そして遺稿集が並ぶ。
 「もののふは名こそ惜しけれ散る花の匂ひにまさるいさをしほしも」(西岡作郎)
 「きみのため大和男の子が桜田にきほひし日にぞふれる雪かも」(関根滋)
 「冬の日影ゆたかにみつれど強き風なほ吹き通るこの山路に」(立元洋)
 「み軍のさかりの時し蒙彊に神あがりましえゆ一とせ過ぎぬ」(手塚顕一)
 「ひむがしの方に向ひてはるけくも草もうの思ひ嘆きするかも」(深瀬文一)
これらの素晴らしい、素直な愛国者たちへの鎮魂を日本は国家として済ませていない。
往時、国学院からは大学院生も含め600余名の学徒が出征していき、うち439名が還らなかった。本を閉じてまた泪が溢れてきた。


?茂木弘道『文科省が英語を壊す』(中央公論「新書ラクレ」)

 馬鹿の集まりかといわれる「文部省」と「科学技術庁」が一緒になって「文部科学省」になったら、英語教育はさらに醜悪で非科学的になった。日本の若者の英語が以前よりさらに下手となり、アジアで最低のランクになった。原因はひとえに文部科学省がすすめた「ゆとり教育」に起因する、と茂木さんは力説する。
 歴史教科書だって、あれほど左翼史観に迎合したのは文部省だ。
 英語に気後れを感じている若者が多いのも、三つの錯覚に起因していると著者は指摘している。これらは?英語神様信仰?日本の立ち後れ英語説?英語ができないのは誰かのせい症候群。
 通訳でA級と呼ばれる人は古典にも通じている。日本語を満足に喋れない小学生の段階から英語を教えるのは、まったく無意味である。まず、国語を身につけ、それから外国語であり、文法と戦わずしてまっとうな英語は喋れないのだ、と段々と教育のオクターブが熱気を帯びてくるのも茂木さん生来の熱情からだろう。
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(読者の声1)6日付けのザ・ニューヨーク・タイムズ紙に江沢民が中央軍事委員会主席を辞任する意向を表明したとの記事があったそうです。以前お送りした私の予想(下記に再録)、江vs胡という観点では、大当たりになるかもしれませんね。
(再録)宮崎さんが、平成16年(皇紀二千六百六十四年)8月23日(月曜日)の「面妖なり、軍が党の顔色を窺うのならともかく、党が軍に阿諛追従」で指摘された軍と党の力関係の変化は私も以前からその可能性を心配していました。古代から中国で、軍が党(王権)に対して強くなった場合、内乱がおきているからです。しかし、胡総書記と江党中央軍事委員会主席の力関係に対しては別の見方もあると考えます。最近、軍総参謀部副参謀長に呉勝利と許其亮が昇格しましたが、両者も江派とは言えないようです。胡総書記と江党中央軍事委員会主席の間で、表向きは江氏が最高指導者であるとの対面を保つ代わりに、実質権限は徐々に胡総書記に移すという合意あるいは、江氏の諦めがあるのではないでしょうか。ただし、軍対党という軸での力のシフトが大きくおきれば、胡対江の関係など、木っ端微塵に吹っ飛んでいくことでしょう。


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(読者の声2)6日付けの「丸の内HN様のお悩みに答える」
 シナでのOCNのメイル閲覧私も苦労いたしましたが、田舎者なりに試行錯誤で分かったのはこういうことでございます。
 要するに日本語のソフトの入った端末と入っていない端末のものがありまして、ホテルのビジネスセンターでも入ったものがあるかどうかお聞きになり、それがあれば文字変換をすれば(書式のエンコード)をお入れになれば日本語が見る事ができるのです。要するに亜米利加でパソコンをお買い上げいただいても日本語のソフトが入っていないので文字化けするのと同じことでございます。従って日本語が使えるパソコンを購入してお客様にサーヴィスするという頭が余り無いということを反日と考えるならばそうかもしれませんが、要するに田舎だと捉えるのがマットウではないかと思料する次第でございます。(駅弁大学教授)
 

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(読者の声3)日本政策センターの紹介文(6日付け貴誌)を読みまして納得しました。日中友好協会の実力者の中に撫順収容所からの帰還者すなはち「中帰連」の出身者がおり活動をしておりました。この点からも、小生は日中友好協会は中国の対日謀略機関だと思っております。日本中の各地の名士を取り込み世論形成をしているのに違いありません。うっかり出来ませんね
          (桃太郎)


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(読者の声4)先般の御説「高転びする中国経済」。まったく、その通りで事態は深刻になっている様ですね。人民銀行の周小川が懸念するように、引き締め政策のも拘わらず、投資は一向収まらず、完全なバブルで、手がつけられないのかもしれまません。個人的に北京オリンピックは大丈夫か白と思うほどですが。いかがでしょうか。
       (MA生、カナダ)


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(読者の声5)マクナマラ元米国防長官のインタビュー映画 「フォッグ・オブ・ウォー」を試写会で観ました。 まだ生きていることを知り驚きました。1916年生まれの88歳だそうです。
インタビューは三年前で迫力ある話ぶり、゛気゛に気押されました。この映画での新発見は彼が大東亜戦争時ルメイ将軍麾下で東京都市空爆をはじめとする非戦闘員の無差別大量殺戮作戦立案に関与していたことです。ルメイも自分もこの戦争に負けていれば戦争犯罪者として裁かれる倫理道徳に外れたことをしてしまった。戦争を始めてしまうと勝ち負けにのめり込んで倫理観は吹き飛んでしまうものだと述懐していました。 しかし国防長官として深く関与したベトナム戦争については全く責任を認めていません。 ベトナム戦争の責任はと問われて、リンドン・ジョンソンにあると言明していました。日本の都市空爆や原爆投下については深く悔いていると繰り返し述べています。
興味深いのは自分が対峙したかつての敵に再会を求め自らの当時の判断を検証しているシーンです。
 90年代前半キューバを訪問して初めてカストロに会い62年のキューバミサイル危機の時に実は核弾頭を所持していたこと、戦争が開始されたらこれを発射し国家消滅も覚悟していたことを告げられショックを受けます。 キューバはミサイルは所持しているが核弾頭はソ連が持ち込もうとしているという状況判断をホワイトハウスのマクナマラはしておりクレムリンのフルシチョフとぎりぎりの交渉をしていました。マクナマラは核戦争を回避できたのは幸運だっただけで人間の倫理観や叡知や忍耐力や平和希求の精神ではないと喝破していました。
 映画のエピローグの近くでマクナマラは好きだというTSエリオットの詩句を引用しています。人間は真実を探求して動きまわり遂にもとの場所にたち戻り現状を深く認識する。真実を求め学ぼうとする行為の大切さを訴えています。しかし映画はこれで終らず、マクナマラの「(人間は)何も学べないのかもしれない・・」という懐疑のモノローグを配しています。監督のエロール・モリスはドキュメンタリー畑で書籍の『ホーキング、宇宙を語る』の元版となった映画の監督です。 民主党のケリー応援のCMも製作し近年政治ついています。
 同じお金を財布から出して使うなら華氏911よりたぶんに米国の政治を哲学的に考察する知的時間が楽しめることでしょう。反戦左翼知識人にお薦めかな(微笑)。
          (しなの六文銭)
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 
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創刊日:2001-08-18  
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