国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/08/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004)8月20日(金曜日)
         通巻 第890号  
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米国、台湾へイージス艦売却をほぼ決定のもよう
 2011年、台湾海峡に配備され始めるが、万一に「間に合う」のか?
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 中国が台湾向けに実践配備しているミサイルは、いつの間にか増えに増えて、500基。にもかかわらず米国はこれまで台湾にキロ級以下の駆逐艦しか供与してこなかった。台湾軍はミサイル防衛演習を行っているが成果は発表されていない。

 最近、総額35億ドルで米国は台湾にイージス艦を売却する決定が、ブッシュ政権内部で、ほぼ固まった模様と『チャイナ・タイムズ』が報じた。ただし台湾国防部は「正式通知はワシントンから来ていない」と報道を否定している。

 台湾はほかに対潜哨戒機、パトリオット・ミサイル防衛システム、潜水艦などを要請しており、総額180億ドルを150億ドルに値引き交渉の最中という(ロイター、8月16日付け)。

 ブッシュ(父親)はクリントンに惜敗することになる大統領選挙の終盤(92年11月)に、「台湾へF16ジェット戦闘機150機を供与する」と決定した。親中派のブッシュが最後には台湾擁護にまわった。
爾後、台湾空軍パイロットの米国での訓練が始まり、12年後の今日、ようやく150機は引き渡された。
 
 イージス艦は台湾側の事情で予算化は2007年にずれ込むらしい。
 となると配備開始は2011年となる。

いまから六年後? はたして万一の場合に間に合うのか?
米軍の予測でも「2007年には中国の軍事力は台湾侵攻能力を具備するであろう」と言っているのに。
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(読者の声1)西尾幹二先生のホームページに次の指摘があります。

「“5・22訪朝”に同行した外務省の藪中アジア大洋州局長が、昼前後に、突然、うわずった声で東京の細田官房長官に国際電話をかけてきたという。藪中局長は会談が一時間半ほどで打ち切られ、金正日が席を立って出ていったことを伝えた。細田長官が「君たちが同行していながら、何でそんなことをした」と叱責すると、藪中氏は「私たちにも止めることができない状況があったのです」と答えたという。
 なかでも問題となったのは、その後の小泉首相の行動である。席を立たれたので慌てて後を追った小泉首相は、金正日から「二人だけなら十分だけ話す」といわれ、別室に二人だけで入っていった。他に入ったのは北朝鮮側の通訳だけで、外務省の人間は同席できなかったと伝えられている。
 もしこの報道が正確なら、この間、両者の間でどのような会話が交わされたのか、話によっては、欧米では「国家への反逆(裏切り)」の嫌疑さえ云々されよう。そこに”空白の十分”が生まれたわけで、まさに「金丸訪朝」と同じパターンである。場合によっては小泉首相に何か個人的な「弱み」があって、それを持ち出された可能性も考えねばならない。これはとうてい、民主主義国の指導者がなすべき外交ではない。
 本来ならば、首相が最後の一線を越えそうなときは、外交官が体を張っても止めるものである。それでも止められなかった場合(いわば「殿、ご乱心」の状態だったのかもしれない)、法的訴追をしたり、告発したりする。イギリスの監視機関もそのためにあり、”空白の十分”をつくってしまった日本は、国家としてのギリギリの安全装置も機軸も失ってしまったのである」。

 これは極めて重要な情報と思われますので、多くの人達に知っていただきたく回覧をお願いする次第です。
    (YG生、東京都)

      
(宮崎正弘のコメント)じつは二ヶ月以上も前に、このはなし、西尾先生から直接聞いておりました。それから小生、二回ほど中国取材にでてしまったので留守が多く、その間に多くの人がご存じだと思っていたのですが、日本のマスコミは黙殺したのですね。あの「空白の10分間」のことを。昨晩も或る会合で、日本の錚々たる人達に上記の事実経過をはなすと、誰も知らない。
「え。空白の10分。え。通訳なし?それって外交のイロハを知らない」と一様に怒りの反応でした。


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(読者の声2)アテネ・オリンピックでは、日本チームのメダル獲得が続きます。メルマガではひとことも解説も感想も出ませんが、ま、宮崎さんはラジオでも「サッカー」を「毬蹴り」とおっしゃる方ですからスポーツの感想まで期待しませんが、これは日本人に自信をよびもどる契機とはなりませんかね。
       (UI生、岩手県)


(宮崎正弘のコメント)長期のひきこもり国家・ニッポンに活気と勇気を与えてくれるのは日常的には大リーグで連続ヒットのイチロウと、ホームランをかっ飛ばす松井選手ですよね。松井は同じ石川県人ですし、イチロウは愚息と同じ名前ですから、小生でも知っていますよ。
オリンピックでも柔道、水泳,体操と陸続として金メダルに輝き、日本中で興奮が続いています。この軽薄なお祭り気分は風船のようで若干の危惧こそあるものの、日本のスピリット高揚には大いに結構、これを切っ掛けに勢いを駆って、低迷する経済も再度の離陸といきたいものです。
 蛇足と知りながら、アテネからの実況中継はまったく見ていません。結果を朝のニュースで知るだけの小生ですが。。。もうひとつ蛇足ながら、「ラジオ日本」は夜中ですと、青森、大分、和歌山、鹿児島あたりまで聞こえるようですね。一度マレーシアで聞いている方がいました。短波でしたら(現在の日経ラジオ)外国でも容易に聴けるようで、一時期、小生が経済番組を持っていた時期には、アメリカでも数人のリスナーから挨拶を受けて、驚いた記憶があります(80年代後半のおはなし)。
 ともかく日本、がんばれ“

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(読者の声3)いつも勉強させて頂いています。読む量も適当でかつ情報量も多く非常
に勉強になります。今後ともすばらしい文を書きつづけてください。
それにしても(昨日付け貴メルマガによれば)、60兆円がアメリカ国債ですか。日本の国家予算なみですね。でも国の借金が700兆円。アメリカ国債を全部切ったとしても、所詮10分の一。本質的な改善にはなりませんね。それならアメリカとのいい関係を保って行ったほうが良いのでしょうか。
 でもどうして日本という国はもっと議論をしないのでしょうか。
自分のことを超一流で日本一頭が良いと信じて疑わない官僚たちが、国民を馬鹿扱いしているのでしょうか?
議論をしても無駄だと思っているのでしょうか。中国や旧ソビエトのように情報を完全に操作している国なら、そういうやり方も可能かと思います。しかし日本は世界でも有数の、出版の自由が認められ、多くの本が実際に出版されている国。私はアメリカに在住して、5年目になりますが、政治に対する議論のすさまじさにはいつも驚かせられます。アメリカのマスコミが良いとか悪いとか、そういうことではなく、マスコミも政治家も国民もが、国を一生懸命創っていこうとする態度は非常に明確に観察することができます。
 ご存知の通り、普通の時間帯にFOX やCNN で、NEWS キャスターが喧嘩ごしで議論をしている姿は共感を覚えます。
 grand jury では大統領や閣僚が長時間にわたり州知事に質問されている様子は、本当にすさまじいです。日本で同じことができるでしょうか? 石原東京都知事ならできるかも知れません。でも小泉総理はそのやり取りに耐えられるのでしょうか?「政治もいろいろ、人生いろいろ」とか言って逃げるのでしょうか。
 関係がないかも知れませんが、石原東京都知事の定例記者会見は大好きです。
都知事が新聞記者を育てようとしている様子、あほな新聞記者の質問、本質的な議論にしても、とても勉強になります。
 それに比べてNHK のNEWS は一体どうなっているのでしょうか。本当か嘘か、議論が必要な問題も、まるですべてが正しいとして報道するあのやり方は、まさに私の言わんとすることを代弁しています。文脈のない文章を書いてしまいました。乱筆をお許しください。         (YA生、在米)


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(読者の声4)蓮舫さんがブログをやられております。8月3日台湾のケーブルテレビが取材に来た http://renho.jugem.cc/?day=20040803
 そして月曜日16日に総統と面会されたようです。(Monday August 16, 3:43 PM  Taiwan president meets with Japanese lawmaker Renho)
http://asia.news.yahoo.com/040816/kyodo/d84g6b6g0.html
 この件については、まだ何も記述はありません。
「れんほうのつぶやき」http://renho.jugem.jp/
 サッカーアジア杯についても書かれています。
http://renho.jugem.cc/?day=20040810
 この記述へのコメント欄に、面白い話がありました。
http://renho.jugem.cc/?eid=76#comments
私も以前、上海に住んでた頃、8月15日に蘇州あたりの公園をうろついてるうちに南京虐殺の記事が載った週刊誌を持ったひとなどに議論をふっかけられました。そのうちたくさんの人が集まってきました。大激論。面白いのはおよそ半数は私の後ろに回って日本を弁護、結局記事がなんだかレベルが低いんだという話に。中国は全員が偏った意見になってしまうというお国柄でもないと思います。サッカーでの出来事も、『中にはそういう人もいる』だけではないのかと思います。
保守系の人間には有名な「Irregular Expression」というサイトで、この記事を知りました。http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000345.html
    (KT生)
         


 (宮崎正弘のコメント)蓮方女史とはご主人をふくめて存じ上げておりますが、素直な人で、北京留学時代は、これまた知人のK氏と学生寮が同じ。
ですから「素直」に活躍を祈りたい。それから台湾の有力紙『自由時報』では、彼女のことを大きく取り上げています。
さて拙著にも書いたことですが、南京で小生も議論を吹っかけられたときに「当時、南京の人口は5万人。どうして30万、殺せるの?あれは共産党の宣伝だ」と言ったら、な、なんと「え、共産党、あいつらが一番悪い」となって議論は終わりました。たしかにおっしゃるように反日活動家とは、13億の中国人の「中にはそういう人もいる」のが現実ですが、かれらは謀略機関の第五列です。だから、今後も「反日感情」を巧みに組織化して政治的な武器に利用できる前衛細胞であり、今後の日中関係のガンになるでしょう。
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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