国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/08/06

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)8月7日(土曜日)
          通巻 第879号 
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“西気東送”プロジェクトから欧米三社が撤退へ
       市場経済を度外視したガス輸送を懸念?
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  外国企業に甘言を用いて誘い、コンソウシアム(企業連合)でプロジェクトを完成、技術を盗んだら「はい、さようなら」というのは中国の常套手段である。

 いま首相官邸サイトなどに襲撃を繰り返す中国人ハッカーの技術とて、もともとは日本へ留学したハイテク研修生が持ち去ったものだ。

 さて、新彊ウィグルの砂漠から全長約4200キロをまたいで上海へ繋ぐ”世紀のガス・パイプライン”、ついに工事は完成した。

 その途端、この大プロジェクトから、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、米国エクソン・モービル、露ガスプロムの三社が撤退へ追い込まれる様相を呈している。

 利益の配分比率が原因とされるが、もともと商業採算を度外視したプロジェクトだけに、これから逃げることは英米露にとっては予定の行動であったかもしれない。

 なにしろガス輸送プロジェクトであるにもかかわらずパイプライン沿線で新設のガス燃焼発電所は、まだ一基も建設されておらず、そればかりか沿線企業にガスを売却する気配もないのだ。

 これまでの開発費、建設費など総工費は180億ドル(約2兆円)にのぼった。
 ただし新彊ウィグルから峡西省まで2400キロのパイプライン建設に国際コンソシアムが絡んだ(この分は80億ドル)。

 ロイヤル・ダッチ・シェル、エクソン・モービル、ガスプロムの三社には「出資金が返還される」などと中国は放言しているが、肝心の財源がないので、次は日本を騙そうと、はかりごとをめぐらし始めたらしい。

 当初の交渉ではペトロ・チャイナが50%を出資し、中国石油化工(シノペック)が5%。これに外国企業三社が、各々15%ずつだった。契約は2002年7月に交わされた。

完成間近の土壇場になって国有企業ペトロ・チャイナは「外資の取り分を12%台に減額する」と一方的に通知、英米露がむくれてしまった。

「反日サッカー」報道の影に隠れたが、こちらの動向はもっと深刻である。
             ☆☆☆
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(読者の声1)中国取材、お疲れさま。
サッカーでの反日感情に一言。「中国で開催中のサッカー・アジア杯で、中国人観客が露骨な反日感情を示している問題」は”反日感情”の醸成を営々と続けてきた悪魔の枢軸「ニホンサヨク市民団体」「中国政府」「南北朝鮮半島政府」すなわち反日三・・の、天に唾した多くの反日が、見事に自らの頭上に振り落ちる結果となりました。北京五輪を控えた中国政府は、思わぬ馬脚に軍隊の警備を出すうろたえぶり、マッチポンプの火消しに懸命です。それみたことか「加油!反日青年」と野次を入れたくなります。
 しかし、この現象を元凶の「ニホンサヨク市民団体」は、どう見ているのでしょうか?
おそらく「そら見たことか、日本政府、国民は、反省謝罪が足りない」などと、ノーテンキに高みの見物で悦に入っていることだろう。実はこの反日感情が今後の東亜の不幸の元凶となる恐れ大である。この自覚のない「ニホンサヨク市民団体」こそ、東亜住民の最大の敵なのです。「中国政府」と「南北朝鮮半島政府」の反日は、官製すなわちお上の命令ですから、忠実な”優等生”に限られ大衆までの浸透には距離があります。
わたしの住む中国厦門でも大衆に反日のかけらもありません。(宮崎さんの現地報告とおり)。地域のせまい北朝鮮、韓国は要注意、最大の問題国は本家・日本でしょう。本尊の「ニホンサヨク市民団体」と、その浸透を受けた政府、与野党、官界、法曹、マスコミなど日本の溶解、解体の速度は増しているのが現状でしょう。
 「中国人観客が露骨な反日感情」は、天佑ともいえます。この反日感情現象を逆手にとって「ニホンサヨク市民団体」の矛盾をつき、彼らの反日の将来への罪悪を抽出し白日に晒す良い機会の到来です。同憂の諸兄、知恵を絞りましょう!!

 追伸。
「現在の日中関係は明治20年ころに似ていませんか。」(昨日付け。ST生、神奈川)。
中国の軍備、特に海軍は強大に増強されていることは、確かでしょう。
そして、その軍事広報(下記アドレスによりどりみどりです)を嬉しそうに誇らしげに見入っている青年たちがいることは、確かです。
http://military.china.com/zh_cn/中国軍事広報網
わたしの職場の一青年も、毎晩仕事が終わると、上記ネットを見ています。「アメリカをやっつける」とわらっています。幸い日本カラオケ大好きの親日です。
 「官製の反日は大衆に浸透していない」(宮崎さん)は確かです。わたしの周りでは、職場でも散策の公園でも人々は親日です。散歩の毎日曜の山頂展望台では、ミニ日本語教室となり人のいい3人の日本人は、打ち切り時間に困っています。
 問題は中国政府より強大化する軍部でしょう。彼らは官製反日の本家です。日本と日本国民、そして親日の中国大衆が不幸にならないように、日本の反日勢力「サヨク市民団体」「偏向新聞テレビ」の駆除が急務です。 
        (TT生、アモイ)

(宮崎正弘のコメント)中国の北朝鮮国境のまち、集安は、意外に発展していて何処へ行っても「韓国人か?」と聞かれました。涼しかったうえ、結構、料理も旨かった。
 通化を経由して瀋陽から錦州、阜新、そこから夜行寝台で赤峰(内モンゴル)などを廻って帰国しました。赤峰からは、もちろんカラチン王府へ行ってきました。いつぞや北京駅から夜行でのおすすめでしたが、結局、遼寧の阜新という炭坑町から夜行寝台で、赤峰へ。豪雨となり、仕方なくタクシーを雇ってカラチン王府まで、往復五時間、260元。その運チャンは満州族で、カラチンのファンらしく、「そいじゃ、昼飯奢ろう」と誘って、カラチン市内のホテルへ戻って、いろいろと面白いはなしを聞き出しました。その話はまたあとで〔羊肉鍋には参りましたが〕。
 ところで現在「日本経済新聞」に連載されている山口淑子の「わたしの履歴書」は、川島芳子が出てきます。数奇の運命をたどった川島はカラチン王の子供でしたよね。男装の麗人が山口淑子と親交があった!
 さて、それから豪雨の中、赤峰へもどり、一番よいホテル、といわれる「赤峰賓館」で宿泊。豪華トゥインが一泊220元でした。ただし、どうやっても国際電話かからず、ビジネス・センターからもかからず、町の公衆電話業者からもかからず、その夜、あとで知ったのですが重慶の反日ブーイングの日でした。この町は「野卑な」印象を受けましたね。
 シナにおける「反日暴動」は「天佑」というご意見、賛成です。率直に言って中国人に「反共産党感情」は横溢していても、燃えるような、憎しみに満ちた「反日」は希薄ですからね。これまで民衆に反日を煽った当局が「反日は良くない」なんて「冗談」(?)を言って「反日活動家」たちに自制を求めているポンチ絵。
決勝戦は「大暴動」になった方が良いのでは?という意見が多数、小生のもとにも届いております。ま、そういうご意見は掲載しないほうが良いでしょうが。。。
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(読者の声2)毎朝開く国際ニュース、猛暑を吹き飛ばすような清涼剤です。無料でかくもたのしいメールを読むことができる幸せを感じているのですが、近頃の読者の声もそれぞれの歴史観がみえて、おもしろいですね。日露戦争100周年が近くなったせいか、近代中国幕開けの話題が沸騰しているようです。
 やはり、中国は誰かが旗を振ると猪突猛進をする国柄のようにおもえてなりません。太平天国の乱の指導者は、自らをエホバのうまれかわりなどと、庶民を組織しましたが、内部で権力闘争をしているうちに、清朝は碩学の曽国藩を起用して救われた、とは解釈できないでしょうか?
わが国にも、清涼剤になるような、大政治家がでてきてほしい。昨今の魑魅魍魎とした政界と連動させているのですが。思い過ごしかしら?
(東京、AY)

(宮崎正弘のコメント)過去5,6年ほどですが、中国の本屋さんで、一番気になった変化は、じつは「曾國藩伝記」(数種類あります)の夥しさです。かように高く評価が始まったのは過去数年の趨勢ですが、なるほど、ご指摘の視点もありますね。


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(読者の声3)韓国政府へのハッキングに、人民解放軍が疑われていますが、その背後には北朝鮮関与という見解も出ています。昨日報道された中国人集団による日本政府や「反中国的」サイトの攻撃(靖国神社、日本青年社他)を煽動した者は、解放軍か何かの指導があるような気がします。証拠がないのでどうにもしようがありませんが。
 中国軍によるハッキング介入の有無を洗い出すべき
 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/07/15/20040715000088.html
ハッカー 、中国軍と密接なかかわり
http://japanese.joins.com/html/2004/0715/20040715180343200.html
国内侵入ハッカー 人民解放軍の可能性
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/07/15/20040715000002.html
在韓米軍司令部もハッカー被害【朝鮮日報】
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/07/15/20040715000011.html
ハッキング事件記事をまとめている所
http://www.asyura2.com/0401/it05/msg/765.html
 朝鮮日報内、韓国政府ハッキング記事
http://www.google.com/search?hl=ja&lr=&ie=UTF-8&q=+site:japanese.chosun.com+%E9%9F%93%E5%9B%BD++%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0+%E4%BA%BA%E6%B0%91%E8%A7%A3%E6%94%BE%E8%BB%8D
 
ハッキング事件の主犯は北朝鮮?
(京郷新聞)ハッキングの本当の背後は北朝鮮だ
http://www.infovlad.net/underground/asia/nkorea/html/ST/briefs_2004/july-hacking01.html
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<<講演会のお知らせ>>
【講演会】暗黒大陸・中国の真実
講師:田中秀雄先生(暗黒大陸・中国の真実 訳者)
日時:平成16年八月二十九日(日)午後二時から四時
会場:千葉市中央図書館生涯学習センター 三楷研修室
   千葉市弁天3−7−7
会費:1000円 (学生無料)
主催:新風千葉友の会
申し込み 電話:043−251−5776 ファックス:043−255−8221

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次回講演会 【国造りのマグマー台湾の憲法制定の動きについて】

講師:林 建良(世界台湾同郷会 副会長 「台湾の声」編集長 )
時間: 平成16年9月26日(日)午後二時から四時
場所:千葉市ぱるるプラザ(千葉駅からすぐ)
会費:1000円 (学生無料)
主催:新風千葉友の会
申し込み 電話:043−251−5776 ファックス:043−255−8221
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(おしらせ2)◎小誌は8月9日付けを旅行のため休刊とします。
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◎宮崎正弘のロングセラーズ◎
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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