国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/07/11

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)7月11日(日曜日)臨時増刊
           通巻 第863号
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△
   ◎ ● ◎ ● ◎ ● ◎  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(お知らせ)本号は読者からのご意見を特集します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(読者の声1)いつも「国際ニュース」を興味深く、かつ楽しく勉強させてもらっております。世界各国からの読者の声も参考になります。曽我さん問題などは、日本人の過剰な情感にへつらったやりかたが見え見えで恥ずかしくなります。
さて9日付けの旅日記、羨ましく、かつ宮崎さんの旅をなぞらっているような臨場感がありました。私はいま曾国藩、李鴻章、呉汝綸のラインで、日露戦争前後を調べておりますから、まだ踏まない土地にリアル感が持てました。威海衛、煙台、江青の諸城等々、10数年前では旅行するのは不可能な処だったと思うのですが、こちらが歳をくったのでしょうか、国際ニュースの為でしょうか身近になりました。
また(著作を)出版なさるのでしょうが、早書きでいらしてその精力的なお仕事に脱帽です。お体に留意なさってください。
(東京、A,Y記)

(宮崎正弘のコメント)曾國藩は昨今、中国で高く評価されはじめ、書店でも蒋介石、宋美齢などの伝記と並んでいます。本屋でこれらが並列というもの奇妙な歴史解釈を見るようですが(苦笑)。
諸城と柴玲が出身の日照市(青島から南へバスで四時間)は、今回、たちよる時間がありませんでした。山東省の北辺を大雑把に廻るだけでも一週間以上。前回は曲阜の孔子廟を見学し、泰山にも登山したのですから嘘のような強行軍でした。孟子廟、孟子林は、そのまだ南、次回もし行くとすれば済南へ飛行機ではいる以外、行程的には無理ですね。
 拙著新刊は秋になります。夏休み中、2週間ほど旧満州をまわったあと、書き下ろしに挑みますので。


  ♪
(読者の声2)貴方の大陸紀行いつも感心して読んでいます。いつか貴方とともに旅行したいとも思います。
     (AE生、ニューヨーク)

(宮崎正弘のコメント)そういえば前回NYでお世話になってから、はや四年経ってますね。ことし秋は大統領選挙の土壇場ですから、できれば取材に伺いたいと思っております。


♪ 
(読者の声3)「山東省・ぶらり酒旅日記」は、先生の姿が見えるような感じで読ませていただきました。やっぱり凄い行動力と知識教養の奥深さを感じます。そして宿の料金や、食事のメニューと値段まで克明に記されていることに驚きを禁じえません。これらの何気ない細かなデータが、先生の書くものの価値を揺るぎなくしているのだと思いますし、後世の貴重な記録にもなると思います。

(宮崎正弘のコメント)物価をメモっておくのは昔からの習性なのですが、はなしは飛びますが高級品、ブランド品は需要が本物です。ルイ・ビュトンなんぞ、日本人のミーハーが抱えていると様になりませんが、中国人の金持ちが持っていると何となく1920年代から40年代のセピア色時代の上海租界風。金持ち夫人がビュトンかかえて歩いているのはアメリカ人同様に様になっているのは不思議です。
かように中国人のブランド所有の「優越感」は、抜きがたく、とうとうタバコも「中南海」「中華」がどこでも売り切れです。とりわけ「中華」は一箱が50元以上。免税でも37元もするどえらく高いタバコ、愛煙家垂涎の的なのに、売り切れ店が続出。へんな現象ですね。かつて中国人は誰にあっても薦められたタバコは「555」でした。最近、宴会では紹興酒が出ません。みんな、フランスの赤ワインで中華料理を食します。これもブランド志向、かのスノビズムの典型でしょう。あちこち脱線して恐縮でした。
          ◇


 ♪
(読者の声4)宮崎さんの威海衛訪問記を興味深く拝読。確かに日清戦争の黄海海戦における丁汝昌率いる「北洋水師(艦隊)」は戦艦「定遠」「鎮遠」を擁し、わが伊東司令長官率いる連合艦隊を上回る戦力であったが、機動力に勝る連合艦隊が彼らを圧倒し、勝利を得たもの。その際北洋水師も相当に勇戦奮闘したことは、伊藤正徳の名著「大海軍を想う」にも描かれている所。威海衛に立てこもった北洋水師に対して、連合艦隊は有名な水雷艇による魚雷戦で打撃を与え、ついに敗北を悟った丁汝昌は最後に毒をあおいで自決したことは、明治天皇も敵ながら天晴れ武人の鑑である、と賞賛されたと伝えられています。今の中国が清朝の軍人を愛国心発揚のシンボルにしているのは分からなくもない。所で、丁汝昌は海軍軍人なので「将軍」と呼称するのはおかしいですね。海軍なら「提督」(Admiral)、陸軍と空軍が「将軍」(General)ですね。それと、将官の指揮官ですから、日本なら「司令長官」(艦隊指揮)か「司令官」(戦隊指揮)、「司令」というのはそれ以下のレベルの部隊を指揮する佐官(大佐級)ということになります。従来日本の戦史では丁汝昌は北洋水師(艦隊)司令長官とされていますね。
(海軍マニア、東京都国分寺)

(宮崎正弘のコメント)ご指摘有り難うございます。現在の中国海軍はトップは「司令員」と呼び、せいぜいが中将クラス。中国には提督の呼称はいまのところないようです。国際的にはADMIRALですが。


 ♪
(読者の声5)歴史は行きつ戻りつ。 膨大な成功、失敗、無駄、有用、破壊、創造、再生、絶望、希望、悲しみ、歓びのアマルガムです。 隘路に入り込んでしまうとなかなか抜け出せなくなるのは国、役所、会社、個人みな同じで、一度破滅したら過ちに気付いてほんとうに目が覚めてのでしょう。 さて『父と暮らせば』という映画を観ました。原作は井上ひさしの舞台劇。映画も原作のままの一幕仕立てで宮沢りえと原田芳雄の対話劇。浅野忠信も出てきます。原爆投下数年後の広島を舞台にした反戦をテーマにした作品ですが(井上氏は核保有国での上映を望んでいるそうです)私は人の世の理不尽さをテーマとしていると読み換えて観ました。そうすると素直に感動できるのです。 宮沢りえの広島弁の熱演がひかります。 クランクイン間もない頃は原田氏はりえチャン、と呼び掛けていたのですが直ぐに宮沢さん、と変わったそうです。宮沢りえの演技の真剣さ、集中力に圧倒されたからです。シルミドは韓国人の感性で描かれた反戦・民族統一祈願映画ですが、この映画には日本人のすぐれた叙情的感性がにじんでいます。原爆から生き残った人たちは死んでいった人たちにひたすら申し訳ないとの思いを背負っていたそうです。
書き残された生存者の膨大な手記(人口40万人の広島で実に5万人の書き物が資料館に保存されているそうです。語ることは憚られたのですが書かずにはいられない体験)を読んだ井上氏はこの気持をりえ演ずる美津江に託します。原爆で死んだ父(原田)の亡霊との対話を通じて美津江は父や無二の友が死に自分だけが生き残ったどうしようもない苦しみ、この世の理不尽さを乗り越えていきます。ぜひ鑑賞してみてください。
         (しなの六文銭)


 ♪
(読者の声6)真夏の到来とともに(福建省のアモイでも)停電が始まりました。中国では「限電」と呼び強制節電です。弊社(400名規模中国企業)で毎週月〜木曜日の4日間8時〜22時工業電力限電です。事務所、手作業は昼に稼動し、自動機は22〜8時の夜間稼動です。ところが10階建て各フロア別会社の工場ビルのため限電の足並みがそろわないと(ビル総電力がオーバーするらしい)全館停電となり照明、エアコン、OA機器、エレベータがストップします。これが抜き打ちにあり、回復は”不一様”で”没決定”。こうなるとサーバー、Fax停止で、外部連絡が電話のみとなり、暑さもあわせ事務所機能が停止します。
弊社は、9階にあり工場ビルは各階のつくりが高いため、エレベータのストップはつらいものがあります。こうなると暑くて会社に居られないので自分の部屋にパソコン持参で避難します。宿舎のマンションは住宅地区で限電対象外、エアコンをつけ事務処理です。とうとう日曜出勤、月曜休みの振替指示が土曜16:00に出されました。今週月曜日に「これからの日曜日は振り替えしないのか。早く決めろ」と言っても、この有様、日系企業との違いです・・・。
 日系企業某社は、日月2日間24時間の工業電力限電です。早々に振替休日としたようですが、一般電力で稼動する部署があるらしく、不規則勤務を強いられています。こうして、この夏も停電で日曜休日がなくなり、不規則勤務で疲れのとれない暑い日々の始まりです。弊社は自家発電機を緊急購入、2週間後稼動開始を予定しています。この点、某日系大企業は、昨年来の予算措置と遅れているようです。
           (TT生、厦門)
◇  ◇  ◇  ◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

☆宮崎正弘の最新刊  
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
http://www.fusosha.co.jp/senden/2004/046355.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
http://www.namiki-shobo.co.jp/

☆宮崎正弘の好評ロングセラーズ
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
小誌の購読は下記で登録できます(↓ 無料)
http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
(↑ ここの左欄をクリックすると過去三年分の小誌バックナンバー閲覧可能です)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。