国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/07/05

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)7月5日(月曜日)
           通巻 第857号
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イランへの投資を急拡大するフランス
   「米国の経済制裁」の網をくぐり抜けて。
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 イランは全世界の石油埋蔵の9%、天然ガスの15%をほこる資源大国。フランス石油大手トタル社(最大の石油メジャー)はイランと深い結びつきがある。驚くことにイランでは自動車生産が年間60万台。多くは独仏メーカーの組み立て工場だ。

 シトロエン、プジョー、ルノーがイラン全土のハイウェイで目立ち始めた。
 イラン市場といえばドイツ、と相場は決まっていたが、イラクで目論見違いをおこしたフランスの食い込みが激しい。しかも米国の経済制裁の手前、正式なイラン進出は一度も公にされてはいない。

 七年間、パリとテヘランを結ぶ航空路は中断されてきた。これもことし6月に再開し、エール・フランス機は多くのビジネスマンを運ぶ。「サウジもイラクも投資には安定的な対象になりにくいが、イランは、むしろ安定している」というのがフランス進出の理由という。

 過去五年間にフランスのイランへの輸出は24億ドルと二倍になり、ソシエテ・ジェネラーレ銀行テヘラン支店の貸し出しが二割増加した。

 イラン観光はテヘランのみならずヤズド(拝火教の本殿)、コム、イスファファン、シラーズなどの古都。そしてなによりもペルセポリス宮殿がある。
 この近くに古代ペルシア王の墓があるが、拝火教神殿に対面する高い洞窟にハーケンクロイスが基本形。要するにアーリアの祖先である。

 当然、ドイツはペルシアに近親間を抱き、交流は盛んである。

 また過去四半世紀にわたって積極的な食い込みを見せたのは中国である。
北京ーテヘランを結ぶ中国国際航空にたまたま搭乗したことがあるが、乗客の一割ほどが制服をきた中国人民軍の下士官クラスだった。ミサイルなどの兵器を大量に供給してきたのは中国だからだ。
 
 米国の顔色を窺う日本と異なり独仏のイラン浸透ぶり、中国のマキャベリズムに等しい。 ◎ ◎ □ ○ ◎ ◎ ◎ □
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(読者の声1)いつも「早読み」を真っ先に読みます。ところで先日(6月23日付け)の北京のインターネットカフェの記事を北京にいる友人(日本人)に転送しようとしたところ、突然「応答なし」となってパソコンのExpressが切断されてしまったのです。これを数回試して、次に私のサイトに転送しようとしても応答しないのです。このようなことは今までに経験したことがなかったので、一応おしらせします。
       (CA生、カリフォルニア州、米国)

(宮崎正弘のコメント)小生のメルマガに限らず、保守系のサイトはウィルス攻撃に悩まされています。とくに「転送」に関して自動的にウィルスが付着する「新兵器」が有るようです。だれがやっているか言うまでもありません。「台湾の声」や西村真吾先生のメルマガ、片岡鉄哉先生のそれ、西尾幹二さんおHPなど、みんな被害を受けています。
 もし転送されるときは「転送」ではなくて、新規のメールになさり、文章はコピィして「貼り付け」として、新規に送られると成功率は高いと思います。


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(読者の声2)貴台が未確認として流されたシナの五月自動車販売台数の二割落ち込み情報がありました。 その三日後自動車業界の新聞に同情報が掲載されていてびっくり。 シナでは自動車ローンというファイナンスがなく、マンションなどを担保に銀行から金を借りて自動車を買うのが一般的ですが、銀行がその融資を抑えたために車が買えず、 販売台数が落ち込んだようです。 アウディ車は一台数千元から最大一万元の値引きをし始めているとの記事もありました。シナ当局の金融引き締めの匙加減を見る意味で六月の販売台数の数値は注目です。この日曜から(わたしも)シナへ出張してきますので現地の事情をよく観察して参ります。
     (しなの六文銭)

(宮崎正弘のコメント)統計に科学的裏付けのない、中国の遣り方というのは、かの四千年の歴史が付帯する官僚主義と事大主義の弊害でしょう。中国の文明とはひょっとして黄文雄さんが言うように「寄生」の体質かも。
しかしこれを克服できない限り、軍事の近代化とて「張り子のトラ」で終わるのではないでしょうか?
         


(読者の声3)毎年6月25日が来ると、ラジオに流れた臨時ニュースを思い出します。朝鮮戦争勃発のニュースを、子供ながらに衝撃を持って受け止めた記憶があります。同じ市内の、現在自衛隊駐屯地となっている場所に駐留していた米軍の兵士が緊急対応で送られ、大損害を受けたと聞いています。この戦争は最早風化してしまったのか、25日のマスコミには殆ど取り上げられなかったように思います。南北融和の動きの中で、意図的に黙殺してしまったように思えてなりません。宮崎先生のコメントをお聞かせください。
    TT生(さいたま) 

(宮崎正弘のコメント)天安門事件のとき、中国軍が学生を虐殺している映像を、北京の圧力で日本のテレビは放映しない。そのうち、あれは無かったことにするつもりでしょう。中国の歴史改竄は、この4000年の体質ですから。おなじくミニ中華思想の朝鮮半島では、急速に進む南北融和のなかで、なにかがマスコミを操作しているのかも知れませんね。 
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(今月の拙論)
?「水不足で中国大陸大崩壊」(『新潮45』、7月号、発売中)
?「思想家としての村松剛」(『月刊日本』、7月号、発売中)
?「さようなら中国幻想、こんにちはインド」(『正論』、8月号、発売中)
?「北朝鮮の選択」(『自由』、8月号、7月10日発売)ほか。
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(お知らせ)というわけで昨晩遅く、宮崎は中国取材から無事帰国しました。今回は青島へ上陸し、威海、煙台、軽博、龍山、済南、そして青島へ戻り全日空機で帰国のコースです。旅行記はいずれ。小誌は本日から平常通りの刊行にもどります。
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 自治問題調査会勉強会のお知らせ
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 とき     7月29日(木曜日)午後6時
 ところ    横浜西口三越裏「かながわ県民サポートセンター」304会議室
 講師     アレクサンドル・ロシュコフ(駐日ロシア大使)
 演題     「日露関係とアジアの展望」
 おひとり   2000円
 お問い合わせ 045−263−0055
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(サイト情報)ブッシュ大統領がアイルランドで開かれたに米国・欧州連合(EU)サミットおよびトルコのイスタンブールで開かれたNATO首脳会議での演説などの資料。
?国務省、政府高官の声明・発表など特別サイト:"U.S.- E.U. Summit, Ireland, 6/25-26,"
http://usinfo.state.gov/regional/eur/useu/index.htm
?外交問題評議会(CFR): "Renewing the Atlantic Partnership," by Henry A. Kissinger, Lawrence H. Summers, and Charles A. Kupchan. Independent Task Force Report, Council on Foreign Relations, March 2004:
 http://www.cfr.org/pdf/Europe_TF.pdf
?米国戦略研究所(INSS): "Partnership for Peace: Charting a Course for a New Era," by Jeffrey Simon, Strategic Forum No.206, Institute for National Strategic Studies, March 2004: 
http://www.ndu.edu/inss/strforum/SF206/sf206.htm
?ブルッキングス研究所(Brookings Institution): "U.S.-Europe Analysis Series,"  "The European Paradox: Widening and Deeping in the European Union," By Ulrike Guerot。
http://www.brook.edu/fp/cuse/analysis/index.htm
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☆宮崎正弘の最新刊  
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
http://www.fusosha.co.jp/senden/2004/046355.html
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
http://www.namiki-shobo.co.jp/
☆宮崎正弘の好評ロングセラーズ
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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