国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/06/13

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 平成16年(2004)6月14日(月曜日)
           通巻 第848号
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アフガンで襲われ、11名を殺された中国は報復戦に打って出るか?
真犯人は果たしてタリバン? アルカィーダ? ヘクマチアル前首相忠誠派のゲリラ?
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  まずは『人民日報』の報道から。

 「アフガニスタン復興支援の一環で中国が進めていた工事の現場が10日早朝、テロリストに襲撃された。これまで中国人作業員11人の死亡が報告されている。在アフガニスタン中国大使館の説明によると襲撃されたのは中鉄十四局公司のアフガン北部の工事現場。現地時間午前1時ごろ、銃を持ったテロリスト20人が突然工事現場に乱入し、中にいた中国人作業員に向けて発砲した。工事現場のガードマンがテロリストと交戦したものの襲撃をくい止めることができなかった。」( 「人民網日本語版」6月10日)。

 次ぎに新華社電。

「中国が建設を援助している工事現場が10日未明、テロリストの一団に襲われ、中国人労働者11人が死亡し、6人が負傷した。中国大使館によると、テロリストに襲われたのはアフガニスタン北部のクンドゥズから南へ36キロの中鉄14局集団公司が建設を請け負っている工事現場。現地時間10日午前1時ごろ、20人余りが現場を襲撃、中国人労働者に発砲した。警備員が銃で反撃したが、テロリストの襲撃を阻止できなかった」。

 さて米国の新聞はこの事件をいかに伝えたか。
米国は2万の軍をアフガニスタンに駐留させており、アフガンにいる新聞記者も最大だから、情報は米国メディアがより正確だろう。

 「これはアフガン復興期におきた最大の被害となった」(『ロスアンジェルス・タイムズ』)

 「現場は世界銀行のプロジェクトによる道路建設で、犠牲者はアフガンに着いたばかり」と書いた『ニューヨーク・タイムズ』は犯人を「タリバンかアルカィーダ。もしくはヘクマチアル前首相忠誠派だろう」と現地の軍、警察に取材して推論する。

「なぜならタリバンの幹部は?まず現場労働者を殺せ(道路工事を停止させるために)。?学校を襲撃し、ビラをまけ。?地雷をしかけ政府職員を殺せ。?可能ならアメリカ兵を殺せと命令を出している事実がある」とした。

 『ワシントン・ポスト』も、ほぼ同様だが、現場からのロイター記者の配信をつかい、「中国人労働者らは午前一時半にテントで寝込みを襲われた。クンドゥズ県知事は『政治的動機に基づく行為である』とした」現場の分析を紹介している。

 ところが保守派の『ワシントン・タイムズ』は、タリバン犯行説に疑問符をつけ、ハミッド・アグハというタリバンのスポークスマンと電話インタビューしたAP電を援用していう。

「タリバンの発言人は『カブール政権を憎むヘクマチアル前首相忠誠ゲリラへの疑念』を表明した。また同道路工事プロジェクトは2250万ドルで国際入札の結果、済南を拠点の中国企業が落札した」とも伝えた。

 さて日本の『産経新聞』は独特の解析をした。

 この襲撃は新彊ウィグル独立問題が濃厚に絡み、中国への報復の一環として、先日パキスタンで起きた中国人技師爆殺事件とも繋がるものと推定したうえ、東トルキスタン独立運動過激派が犯行に及んでいるのではないか、と分析した。
 
 (注 引用は全て6月11日付け)。
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(読者の声1)いつも貴メルマガを興味深く,且つ義憤を感じながら読ませて頂いております。さて6月9日欄の「読者の声1(TO生、平塚)」に、永六輔の問題発言に対する感想文が出ていました。小生も2〜3年前に似たような問題発言を聞き、TBSの同番組宛に抗議のメールを送りましたが黙殺された経験があります。その問題発言の内容は下記です。
 6月23日(土)、永六輔の番組で、今日は「沖縄が解放された日」です、と発言したことです。この日は、日本軍の総司令官が自決し、日本軍の組織的抵抗が終わった日です。その後沖縄県では「慰霊の日」として各種慰霊の行事が行われていると聞きます。
 日本軍と沖縄県民が必死に戦った戦を、正義の味方アメリカ軍が、圧政に苦しむ沖縄県民を解放した日と定義付ける彼の頭の中はどうなっているのかと思い、抗議のメールを送ったしだい。当然(?)無視されましたが。まるで、ノルマンディから上陸した連合軍がナチスドイツ占領下のフランスを解放した戦と同様な感じの軽口でしゃべっていました。        (TT生、埼玉)


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(読者の声2)12日付けの兵頭論文のご紹介と世田谷TK生の意見を読む限り、ジェンキンス問題はアメリカの国家組織の根幹にかかわる大問題なのですね! ジェンキンス氏は兵隊の最高位の軍曹の身でありながら、ベトナムの戦場に行かされるのが嫌で、北朝鮮に逃亡した。 
「小泉さんはジェンキンスに対してよくも "I guarantee" などと馬鹿なことを言ったものです」とTKさんは嘆きます。
その通り、どんな国の軍隊も、敵前逃亡は当然無条件で銃殺でしょう。彼を許せば米国の軍の秩序と規律が崩壊する。小泉がブッシュと如何に仲良くてもそれは無理でしょう。何故ならそんなこと米国の世論が許さないからです。
 北の狙いは何とかアメリカとの交渉の手口をもちたい。”金チャン”はそのためのカードとして曽我さんを解放した。こうみると解放された拉致者それぞれが皆、”金チャン”の政治的意図を帯び、何らかの目的をもっている訳です。
 今度の人道支援(額)も”金チャン”が平沢氏に要求した1人10億円に大体符号している。
だが流石にブッシュは”金チャン”のカードなどには目も呉れない。そうなると今度は、”金チャン”は必ず小泉氏に狙いをつける。すなわち彼から何らかの代償を貰わないかぎり、ジェンキンス氏を手放さないでしょうね!
今回のジェンキンス氏の拒絶も正に、”金坊や”の筋書き通りでしょう。曽我さんに気の毒だが、この件でこれ以上”金坊や”の策謀には乗らない方がよい。なおいま曽我さんに悪いと言ったが、曽我さんの気持ちを踏みにじっているのは小泉さんやブッシュさんでなく、正に、”金チャン”そのものなのです。この点誤解無い様に!
(MI生)
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  三島由紀夫研究会“公開講座”ご案内
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 三島由紀夫はさまざまな比喩(メタファー)を用いたが、そのひとつに「薔薇」がある。薔薇のメタファーがどのように登場し、どのような展開を経たのか?
 三島の作品群のなかにそれを探ることによって、その文学世界の特質を明らかにする。それは同時に肉体にこだわり続けた作家の「内と外の弁証法」(澁澤龍彦)を検証することでもある。
              記 

 とき   平成16年6月15日(火曜日) 午後6時半開場/7時開演  
 ところ  大正セントラルホテル・3階大会議室
      【高田馬場駅前・ビッグボックス前】 
       http://www.taisho-central-hotel.com/  
 講師   谷川 渥氏(國學院大学教授)  
 演題   「三島由紀夫の薔薇」
 会場分担金 おひとり二千円
 問い合わせ 03-3200-2295
 miura@nippon-nn.net(三島研究会)
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(休刊予告)6月18日―21日および26日から7月6日まで小誌は休刊の予定。
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『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
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『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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