国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/06/11

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
 平成16年(2004)6月11日(金曜日)
         通巻 第846号
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  米国の本音がでてきた
 中国のハードランディングで困るのは日本ではなくて米国ではないのか
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 中国の経済的躍進は「日本を長いスランプからすくい上げ、米国の赤字財政をファイナンスした」と書き出した『クリスチャン・サイエンス・モニター』の社説(5月17日)は、続けて「中国の金融トラブルは米国に深刻な影響を与えるだろう。国内でも不良債権と失業増加をもたらすだろうが、貸し出しが国有企業優先で政府政策優先である以上、この金融システムの在り方は党のため政府のためではあっても自由市場育成とは関係がないのである」と酷評した。

 それから一ヶ月。未確認情報だが、先月、中国の自動車販売台数は前月比20%ものダウンと記録したという。

 原材料とくに鉄鋼、セメントそのほかが値崩れ、在庫にかかる金利負担はますます不良債権を増加させるだろう。

  先月、正論の会での小生の演題は「高転びに転ぶ中国」だった。
まもなく中国はその通りになりそうである。
     ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ◎
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(読者の声1)中国への日本企業の進出は、目先の経済利益追求に走る平和至上主義国ならではの素行です。まったく安保上のカントリーリスクを考慮しないというのは、まさにわが国の政治も教育も同一線上にあることを示していると思います。
経済一流、政治三流と言っていた時期もありますが、最近の経済界は金融、食品、そして自動車製造業にいたるまで、そのモラルハザードは目を覆うばかりです。
政治家、経営者が私利私欲に走り、公益を考えないことに憤りすら覚えますが、マスコミや社会そのものもノーブレス・オブリュージュや武士道精神を忘れ、彼らにこの精神を求めることもしません。並べて「中国化」現象が進行しているのでしょうか。
財界の首相を囲む懇談会座長であり、日本経団連会長でもあるトヨタの奥田碩会長は、自社の自動車工場進出だけでは飽き足りず、新幹線をも北京政府に売り込もうとしましたが、JR東海は逆に断っています。このようなまっとうな見識が少数派になっていることが、あの小泉再訪朝で起きた批判に対する世論調査の逆評価に現れたと思います。世を挙げての中国化現象症候群からの脱却は、当該の中国から手痛い治療を受けるまで直らないかもしれません。しかしそれは、属国の相手が米から中に変わるだけなのかも知れません。そうしたら、こんなことも書けませんね。

さてもうひとつ。
さきほど経済産業省へ送った提言・意見メールを転送します。本当にここまで中国に蹂躙されると、わが国は独立国で有り得なくなるぎりぎりのところへ来ています。
  よろしければ、この問題で皆さんも声をあげてみませんか。
 
「経済産業大臣 中川昭一 様
  東シナ海上の日中境界線付近で、中国によってガス採掘施設が建設中であることが、東京新聞につづき産経新聞等で報道されました。
 この海域の石油・ガス資源は日中中間線をまたいで存在しておりますが、その大部分が日本側に存在していることは、わが国がすでに30年前に行った調査から明らかになっております。その開発に当たっては「地下資源が複数国にまたがった場合、埋蔵資源の体積に応じて配分する」のが国際常識であります。
 今回中国は何の事前協議もなく、米欧のメジャーと組んで勝手な採掘を強行し始めました。海底資源をめぐる領土侵犯に当たります。しかし何より不可解なことは、わが国政府・担当官庁の経済産業省資源エネルギー庁は「境界画定のため両国の合意をうたった国連海洋法条約の趣旨から慎重にならざるを得ず(略)中国が何をやっているか知る立場にない」との見解を表明致しました。
これは独立国としては、信じられないような対応です。何もせず放置するという意志の表明でありましょうか。
 非常識であり、日本側が調査する事が合意に反するものであるというのであれば、中国の一方的な商業採掘はこの「合意」においてどのような位置づけがなされるものでしょうか。
政府は国連海洋法条約に違反するとの懸念を中国に表明する方針だそうですが、まさかそれだけで十分と考えているのでしょうか。中国を刺激したくない、という理由だけで関係省庁が塩漬けにしてきた日本側試掘、採掘プロジェクトを直ちに認可し、わが国の権益を守っていく、あるいは、中国が採掘を始めたときは日本の権利に応じた利益配分を当然に中国に求めていく、あるいは更に中国に共同開発を働きかける、といった選択肢は、国連重視の政策を掲げる政府の緊急に実行すべきことだと考えます。
元来、この海域の資源は、1996年から国内の石油会社が試掘許可を求めてきたにも関わらず、通産省が許可を与えずにきた資源です。その理由を中国との友好関係に求めておるようですが、日本がそこまで自らの国益を投げ打って中国との友好を求めるのは、進んで属国化を望むということなのでしょうか。はたして中国は、その日本の誠意を汲んでくれる国なのでしょうか。「日中友好30年」の歴史が「友好」たり得たでしょうか。中華反日教育が日本をして朝貢国へと追い落とす30年だったのではないでしょうか。
  尖閣諸島周辺海域の原油推定埋蔵量は、日本側調査では 1095億バレル (1969年、70年の調査)、中国側調査 700億〜1600億バレル(1980年代初め推計)といわれます。世界第2のイラク油田は推定埋蔵量1125億バレル、まさにこの量に匹敵します。経済産業省が出した「エネルギー白書平成15年版」ではエネルギー供給源の多様化を政策に掲げ、サハリンプロジェクトやアザデガン油田を取り上げていますが、サハリン油田は原油23億バレル、アザデガン油田は260億バレルです。
  埋蔵量を言っても、われわれ庶民感覚ではピンときませんが、お金の価値に換算すると原油相場は現在1バレル30〜40ドル。仮に30ドルとして計算しても1000億バレルでは3兆ドル(330兆円)になります。
このような大量の資源を現在まで放置してきたのは、いくらなんでも対中国関係だけが理由ではなかったのでしょう。何か他にも日本をして石油開発をさせない強制力が働いていることは予想できます。
 しかしそれなら尚こそ、メジャーと組んだ中国の一方的な開発が出てきた今こそ、このような全ての問題を一掃すべき国益政策の出動時期ではないでしょうか。
日本国の盛衰を決めるに等しい領海の膨大な資源を他国に根こそぎ奪われる危機を前に、一国民として唯々諾々と行政の無策を見逃すわけにはまいりません。世界第二位の埋蔵量に比肩するこの大資源帯を放置することなど、日本国として有り得ないことだと信じます。日本側からも早急に開発にとりかかる等、断固かつ果敢な対応を強く求めます。          (HS生、豊橋)

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(読者の声2)昨日付けの台湾のビジネスマンへの中国の過酷な嫌がらせの実態をはじめて知りました。恐るべき政治の道具ですね。共産主義者がいくら資本主義を真似ても、どこかでお里がでるもの。それでも尚、進出をつづける日本企業って、本当に馬鹿じゃないですか?
 ともかく、こういう話をもって国民が知る必要があるでしょう。貴紙の役割はこれからますます重要になると思います。
           (IT生、鳥取)
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(お知らせ1)
 増元(ますもと)照明さん講演会
  『拉致問題から日本を問い直す』
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★ 日時:平成16年6月18日(金)
    午後7時〜8時(開場6時30分)
★ 場所:ルノアール 新宿区役所横店 2階
     マイスペース(会議室)6号室(定員45名)
★ 会費:学生無料、一般1,000円(飲み物代込)
★ 主催:よっしゃ にっぽん!
★ 連絡先:滝口 090-3684-7745
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(お知らせ2)
「初めての 神道講座」 
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 6月26日(土)「神社」、
 7月10日(土)「祭、秘儀」
 7月24日(土)「古事記 入門」
いずれも午後3時〜5時
◇場所:神道大教 本局 (地下鉄日比谷線 広尾駅徒歩7分)
◇受講料:1,500円/1回、学生500円 /1回
◇講師:宗教法人 神道大教榛名孝善坊講社
       代表役員 柿添 政可 先生
◇主催:特定非営利活動法人 J-アクション
     http://jaction.org
◇要申し込み:090-3684-7745(滝口)  E-mail: info@jaction.org
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宮崎正弘の最新刊  
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
http://www.fusosha.co.jp/senden/2004/046355.html

◎宮崎正弘の近刊
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円+税)
http://www.namiki-shobo.co.jp/

☆宮崎正弘の好評ロングセラーズ
『拉致』(徳間文庫、590円+税、以下同)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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