国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/05/14

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
   平成16年(2004)5月14日(金曜日)
           通巻 第828号
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 イタリアで「チャイナ・タウン」の建設を禁止
 日本はイタリアの移民政策を見習う必要がありはしないか?
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 いまや日本中至る所に、規模の差こそあれ、新チャイナ・タウンが建設されている。
 横浜中華街には叶わないにしても、たとえば池袋、大久保周辺は新移民、不法入国者、「留学生」らのメッカと変貌し、インターネットカフェに入ると中国語ヴァージョンだ。

 この実態をみるには池袋北口がおすすめである。
 中国食料専門店が十数店、華字新聞は数紙が花盛り。歩道で売っている電話カードは中国で使えるものの格安版。
 
 店に冷やかしではいると中国語が飛び交い、乾燥した漢方薬やニンニクの混ざった独特な臭いが漂う。映画のヴィデオは、その場で複製を作ってくれる。

 華字新聞は北京の代弁媒体もあるが、多くが共産党に批判的。大陸でベストセラーとなった小説に加え、禁書となった『中国現代化の落とし穴』(何清漣)などの原本も売っている。

 中国人留学生が対象の「留学生新聞」など繁体字に日本語が併記されている。広告がまた面白い。求人、物々交換、不動産情報に混ざって格安航空券。これが日本の大手旅行代理店より安いのだ。

 ともかくチャイナタウンの膨張に悩むのは西側に共通で、NYとサンフランシスコのチャイナタウンはマフィアの巣窟ともいわれ、極端に治安が悪い。不法入国者が、この町に紛れ込むとまずわからない。

 ニューヨークの新興チャイナタウンは、ラガーディア空港に近いフラッシングという町に開けた。早くも人口が二十万以上。ここは福建省出身者が多い。

 数十人が暮らす面妖なアパートにも捜査令状がなければニューヨーク警察は踏み込めない。
 その法の盲点をついて次々と不法移民がやってくるから始末に負えないのである。
 
 そしてついにこの”華人禍”はローマに及んだ。

 ローマ市内のヴィットリオ・エマヌエーレ二世広場付近には漢字の看板、ランタンがならび、六百もの中国店舗が店を競い、一角には「中華レストラン街」まで出現した。滞在している中国人は、この一帯だけで七千人から八千人と見積もられている。

 腸詰め、動物をぶら下げた肉屋、唐辛子など香辛料の陳列。どれをとってもイタリアの伝統文化と無縁であり、それゆえに異様に目立つのだ。

 彼らは最初、おとなしく小人数でアパートを借り、目立たないように親戚を呼び寄せ、いつか気がついたときには大きな町を形成していた。

 イタリアはアルバニアや旧ユーゴ、北アフリカからの不法入国に悩まされ、エスニック集中の町作りを禁止、またイタリア語と併記される看板がイタリア語より大きくすることも禁止してきた。
 ローマにおける「中華街」の看板は、いつのまにか漢字のほうがイタリア語表記より大きくなった。

 ベルルスコーニ政権の連立相手「北部同盟」は「密航船を軍艦を派遣して沈めろ」と騒いでいるくらい不法移民に神経質。
 イタリア当局の中華街への規制強化、はたしてどうなるか?
     ◎ ○ ● ◎ ○ ◎
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(読者の声1)台湾の新憲法に領土の記述が加えられとのことですが、おそらく尖閣列島も入ることでしょう。そうでないと、世論の反発が強いことでしょう。そこで、大死一番、日本政府に以下の起死回生の手があります。勝海舟並みの交渉上手が台湾政府および米国政府と交渉すれば、実現可能かと思います。
1.米国政府が本来行う義務のある日米安保上の尖閣列島への防衛出動を行わない替わりに、尖閣列島に自衛隊基地と並んで米軍基地を置くようにする。(米国政府への飴玉)
2.台湾政府は国連を国連憲章で「中華民國」を安全保障理事会理事国としながら、中華人民共和国を理事国として参加させていることを、称号権の侵害(国号の詐称)として国連本部の存在するニューヨークとジュネーブの裁判所に告訴する。
 これが国連憲章の改定につながったら日本政府は敵国条項削除等、国連憲章の欠陥の改善を同時に行うよう要求する。
3.台湾政府は、中華人民共和国の建国記念日に、同国の中華民國からの独立を祝う祝電をおくる。
以上をやった上で、
4.北京オリンピックの開会式当日に台湾政府と以下の合意を発表する。
−台湾政府は、尖閣列島を日本領と公式に認める。
−日本政府は、美島(Formosa)国政府との国交を発表する。
 面白いことになりますね。
    (ST生、神奈川)

(宮崎正弘からコメント)台湾の陳水扁政権は「親日政権」ですから日本を敵視する政策をとる筈はないと思います。新憲法に謳われるであろう「領土」とは、従来の「中華民国共産区」(つまり、いまの中国)」を放棄し、現台湾政権の「主権」のおよぶ範囲となるようです。それは台湾本島、膨湖諸島、金門諸島、馬姐諸島、蘭島、緑島などに加えて「主権の及ぶ範囲」となりそうです。
 尖閣諸島は銘記されないでしょう。
しかも、改憲は「住民投票」で決めると言っております。住民投票が成立するか、否かは本年末の立法委員選挙(総選挙)の結果にかかっております。
現在の「民進党」プラス「台湾団結連盟」の連立与党は、「国民党」「親民党」「新党」の野党連合に過半数を取られており、政策的でこぼこに陥っています。

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(読者の声2)遠交近攻を地で行く巧さです。 愛知県のHS生(読者の声、13日付け)さんの話、まったく同感です。中国の外交戦略は4,000年の歴史と経験があり、まさに中国人の遺伝子に組み込まれています。まあこの300年世界を支配してきたアングロサクソンも及びもつかない知恵をもっている訳です。
それと同時に、中国人は”商”(殷)の末裔、ユダヤ人に匹敵する商才(利巧)も備わっているのです。だからといって”中国人は怪しからぬ”と吠えてもドウニモナラナイ訳でして、かえって敵の術中に落ち込むのがセキの山!我々も知恵を絞って対抗する以外に方法はありません。ではどうするか?何といても中国人のマネしても到底太刀打ちできない。それではというと、かって欧州に強大なライバルが出現するたびに巧みに対処してきた大英帝国のデポロマシーこそ我々が見習うものがあるというべきでしょう。
 我々はもっと世界史と人物伝を読み、昔の賢人の英知を学ぶべきでしょう。    
     (MI生)
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 三島由紀夫研究会。国防研究会「合同」公開講座のお知らせ。
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 ノモンハン事件の真相は依然として闇のなかにあるが、実際の日露両軍の戦闘では、日本が実質的に勝利していた事実が浮かんだ。昨年の講座で好評をいただいた茂木さんに再び、スターリンの謀略とゾルゲとの関係を軸に、日本の政策決定プロセスとノモンハンの関係を追求していただきます。
               記
 とき       5月19日(水曜日)午後7時(6時半開場)
 ところ      高田馬場「大正セントラルホテル」三階 会議室
          (JR、地下鉄 高田馬場駅、ロータリー対面)
 演題       “続・ノモンハン事件の真相”
 講師       茂木弘道(評論家)
 おひとり     2000円(会員は1500円)。
 お問い合わせ   (03)3200−2295
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『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円プラス税)
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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創刊日:2001-08-18  
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