国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/05/13

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
   平成16年(2004)5月13日(木曜日)
           通巻 第827号
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 韓国で民主主義は死んだのか、絶滅の危機に瀕しているのか
  廬大統領が弾劾を免れる可能性はほぼ確実となった
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 韓国の「憲法裁判所」は、「盧武鉉大統領の弾劾訴追」に関して14日に決定をだす。
 これにより多分、廬大統領は職務復帰だろう。韓国の裁判所が権力に対抗することは考えにくいからだ。

 第一に4月の総選挙で弾劾反対を訴えた左翼与党ウリ党が大勝し、廬の北朝鮮重視外交が追認された所為である。

 憲法裁判所は訴追案を「棄却」するか、もしくは「却下」するだろう。このため盧大統領は宣告と同時に職務に復帰する。 
 有罪が権力の圧力で無罪にひっくり返るのだ。

 憲法裁判所は韓国国会での弾劾訴追案可決の手続きが適法だったか、どうか。
また訴追委員が指摘した三点のなかで
?ウリ党支持を公然と訴えた選挙法違反、
?自身と側近の不正、
?国民経済と国政の破綻
など、弾劾理由に対する司法判断を示す。弾劾は9人の裁判官のうち6人以上の賛成で成立する。 

 ま、歴代韓国大統領の運命とは「亡命」「暗殺」「山寺」「刑務所」と相場は決まっていた。
 金泳三、金大中もすれすれだったが、金大中は廬の出現によって助かり、廬もまた北朝鮮への同情という韓国世論の波に乗って助かる。

 率直に言ってこの国に日欧米並みの民主主義はない。
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 中国の人口は2043年に15億5700万人になるだろう
    一方で65歳以上の高齢化も顕著にすすんでいる
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 中国の「国家人口計画出産委員会」の張維慶主任は北京大学哲学部が開催したシンポジウム「北京大学フォーラム・哲学フォーラム」(5月8日)に招かれて講演、「中国の人口は2043年ごろに15億5700万人になる」との見通しを述べた。

 加えて人口の構造的矛盾が露呈してきた。
 第一に出産の男女比率だが、男1・17に対して女が1である。
 この結果、九歳までの児童の男女比率は男性が1277万人も多いことが判明した。

 第二に65歳以上の高齢者の全人口に占める割合が、2050年ごろに総人口の四分の一に達するという予測がでた。
 とくに農村部の高齢化が深刻で、高齢者の健康や社会保障問題が追い打ちを掛ける、と当局は指摘している。

 冒頭のシンポジウムで張主任はさらなる問題点を列挙し、「人口と資源・環境との矛盾が顕著であり、中国の人口は現在の科学で支えることが可能な自然環境の限界に近づいている。膨大な人口増加はこれから数十年にわたって中国の資源、環境に巨大な影響をもつ」と警告した。
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(読者の声)胡錦濤に続き、温家宝が誕生早々の大欧州を訪れて、EU本部や独仏、さらには英国で「歓迎」されています。EUは中国を自由市場主義国として認定し、ガリレオ計画への参加を認め、さらに武器の禁輸措置も解こうと動き始めました。
  アメリカのユニラテラル傾向を逆手にとって、一気に欧・中の接近を図るのは東の中国中華思想と西の仏独大陸思想との暗黙の合意が下敷きにあると思いますが、世界の勢力バランスから見ると大変危険な動きといえないでしょうか。英国までもこの中に入り込むのは、米欧の鎹(かすがい)的な役割を自覚してのものでしょうか。それともブレアの焦りからでしょうか。
  それにしても中国の戦略は長期莫大、狡猾が加わります。地元の東アジアでは日本の弱腰を見越して海洋進出や主権侵害で尊大横柄に振舞い、遠く欧州に対しては人権も貿易もルール尊重の姿勢を見せる。そして利権のやり取りは資本主義国家らしく共に抱きあう。これでは遠くから見ている西欧からは、謀略国家であるとはなかなか見えにくいのでしょうね。遠交近攻を地で行く巧さです。
  北朝鮮の拉致犯罪や核ミサイル開発にしても、中国を仲介役にした六カ国協議ではまったく泥棒に子分を取り締まってくれと頼むかのごとくで、とんでもない枠組みを作ったものだと思います。アメリカの中国重視(といえば柔らかですが、実質は阿り)の戦略が完全に裏目に出たのではないでしょうか。
選挙前のブッシュ政権にこの逆境を跳ね返す戦略を期待できるかどうか、大変な危機感を持ちます。
   (HS生、愛知県)
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 三島由紀夫研究会。国防研究会「合同」公開講座のお知らせ。
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 ノモンハン事件の真相は依然として闇のなかにあるが、実際の日露両軍の戦闘では、日本が実質的に勝利していた事実が浮かんだ。昨年の講座で好評をいただいた茂木さんに再び、スターリンの謀略とゾルゲとの関係を軸に、日本の政策決定プロセスとノモンハンの関係を追求していただきます。
               記
 とき       5月19日(水曜日)午後7時(6時半開場)
 ところ      高田馬場「大正セントラルホテル」三階 会議室
 演題       “続・ノモンハン事件の真相”
 講師       茂木弘道(評論家)
 おひとり     2000円
 お問い合わせ   03-3200-2295/ miura@nippon-nn.net
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