国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/05/12

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
   平成16年(2004)5月12日(水曜日)
           通巻 第826号
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ブッシュ政権高官が台湾の中国政策に圧力
    5月20日総統就任演説に「二国論」を述べないよう示唆
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 内政干渉すれすれである。

 ブッシュ政権高官で国家安全保障会議の中国担当補佐官クリフォード・ハートは非公開のセミナー(5月7日、ワシントン)で講演し、「陳水扁総統は”独立”を示唆するような如何なる就任演説も好ましいことではない」と示唆した(「台北タイムズ」、5月8日付け)。

 このセミナーは在米台湾協会などが出席した非公開のもので情報が漏れたのは台湾からの出席者かららしい。

 「ブッシュ政権は陳政権が台湾の運命を決めるような選択肢を軽々しく述べるべきではない」と就任演説の内容に関しても容喙する発言をしたらしい。
 
 すでにワシントンで台湾代表との就任演説の中味をめぐる水面下の折衝が続けられており、新しく台湾の大陸問題委員会主任(閣僚級)になった丘(前総統府秘書長)が密かに渡米、水面下の話し合いを行った形跡がある。

 なにしろ陳水扁政権は2006年に国民投票による憲法改正(全面改正)、2008年施行を公言している。
台湾の改憲は領土範囲も策定すると言われるから、事実上の独立宣言ととれないことはない。

 米国は「台湾の独立を支持しない」と繰り返し明言してきた。
 ハートの冒頭の発言は、こうした文脈から極めて重要な意味を持つのである。

 もっともハートの講演の大部分は中国の台湾向け軍事力の脅威に関しての懸念と、対比的に台湾側の防衛予算削減に警告を発している点が重要だ。この基調はジム・ケリー国務次官補の議会証言と同じ軌道にある。
 
 同じシンポジウムにはペンタゴンの台湾関係デスクであるロイ・カンファーセン大佐も出席して発言。過去十年の台湾の国防費削減に憂慮を表明している。

「中国の軍事的脅威の増大は深刻であり、台湾軍は構造的問題と管理の脆弱性がある。軍の装備というよりも、台湾軍の問題はソフトウエアの運用ノウハウである。とりわけコミュニケーション、指令系統の電子化などの「4CISR」の能力不足、陸海空軍の戦略的整合性を構築するのが急務である」などと説明し、「台湾の防衛費増大が好ましい」と本音を吐いた。
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(読者の声1)いまや東京は「ジャパン・パッシング」(日本通過)で、報道陣も世界の三流が集まるゴミ捨て場であります(小誌、5月10日付け参照)。
この前の実質『自作自演五人衆』についてもニューズウイーク特派員なども日本人の人間としての冷酷さについて反日記事を書いております。(ルモンドなどもしかり)。
原因は日本人そのものの自虐史観について当然外国人が影響されることは反省せねばなりませんが、この特派員は日本など寿司やてんぷらや神戸牛を楽しむ以外、日本人ははなからイエローペリルか猿扱いの域を出ていない、またこの方々は朝日や毎日など反日マスコミと絶えず接触しており、質が低級なのも手伝い、そういった偏見で日本を見ているからと思います。
悲しいことですが日本政府のPRが足らない。国民の意識が低い点も事実で、これから宮崎正弘先生などがその国際性を生かして、この外国人にきっちり説明していく努力が必要でありましょう。

(宮崎正弘からコメント)それにしても優秀な外国人特派員は、過去二、三年の間に、ごっそり北京か上海へ移動になりました。率直に言って、東京における外人特派員は激減したうえに、残っている記者の多くが二流。有楽町の外人プレスクラブで食事しているのは日本の商社員らの会員ばかりです。この激変状況は、すでに二年前にだした『米中対決時代がきた』(角川書店刊)のなかにも触れております。
          ◇


(読者の声2)拉致被害者出迎えに小泉総理訪朝とは何か。拉致被害者を出迎える、との風説が盛んになされているが。これはおかしい、単なる拉致ではなく、北朝鮮という独裁国家による国家ぐるみの国家犯罪である。北朝鮮による人質拉致である。
 日本政府は如何なる手段であるうともテロの要求には応じない、との国家原則を内外に表明をしているはずである。テロリスト国家の要求には、断固拒絶すべきだ。
 犯罪国家への支援なぞは、言語道断である。
 いまや、被害者は、拉致被害者であるともに、テロリストの人質なのである。
 テロリストを支援するということは、犯罪者集団の国家支配を応援することだろう。
 小泉総理の訪朝は、犯罪国家への降伏といえよう。
 古い言い方でいえば、敵国の城下の誓いに白旗を掲げて訪問する国恥行為である。 かかる状態では、犯罪者へは警察行動あるのみである。犯罪テロ国家には、国際法に則り最後通告を行い、現状の回復がなされなければ、宣戦布告して国民の権利回復をはかるのが国家の責任なのである。国家の主体たる国民が拉致され人質要求されてもなお、国家の大権が発動できない日本とは、何だろう。
 大正2年生まれの、亡き母がかかる屈辱の事態に何時も口にしたのは「なさけない、口惜しい」でした。
        (YN生、練馬区)

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(読者の声3)「正論を聞く会」での宮崎さんの講演会はたいへん参考になり、有難うございました。
  あの講演会のレジメと(自分の)書き込み、それと貴著『中国財閥の正体』(扶桑社刊)など一連の <宮崎中国本> のエキスを整理して、記録にとどめ、誤った中国認識を抱く人たちを論破する必要がある機会には利用させていただきます。中国と韓国の 財閥構造 のことを考えるきっかけにもなります。
           (TK生、世田谷区)
             ◇


(読者の声4)最近怠けてエコノミスト誌を呼んでいませんが、こういう分野でのエコノミスト誌の記事には鋭いものがありますね。20年以上前になりますが、先進国の食糧援助が、開発途上国における農産物価格をさげ、被援助国の農業および農民にいかに大きな打撃を与えているか、また、その結果、自国市場向けの日常食物の栽培が採算倒れし、先進国資本によるプランテーションでの先進国向け商業作物栽培だけが残ることになったことについての記事がありました。さらにそれが、飢餓の原因になっていることを述べ、食料援助より、金銭の援助が開発途上国の飢餓解決になり、さらに最も良いのは、アメリカとヨーロッパ諸国が自国農民に対する補助を止めることだと結んでいました。
現在、その論旨の妥当性がますます明らかになりつつあります。経済的には保守、社会的にはリベラルを標榜する同誌ならでは記事でした。
1983年10月には、米海軍の潜水艦を浮上して日本漁船を転覆させ、日本人漁民12名が水死した事件を報じ、「これは、米国政府が、日本の世論がこういう場合どう反応するかみるために行ったものである可能性がある」との記事に驚かされました。その後、プラザ合意、大量の財務省債権購入等で「すってんてん」にされた日本企業が多いことからも、「そんな馬鹿なことが」と思いつつ、「エコノミスト誌」が言うのだからそうかもしれないと思わせる「魔力」があるように思います。
ところで、エコノミスト誌の初代共同編集長の一人、バジョット氏著、「ロンバート街....」が岩波文庫で昭和16年に宇野弘蔵訳で出版されています。まだでしたらぜひお読みになることをお勧めいたします。戦後にも重版されています。
      (ST生、神奈川県)
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(サイト情報1)下記は「オセアニア・レポート」で毎日更新されます。
http://www.m2-j.com/market/semi040511.php
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(サイト情報2)「日本政策研究センター」の『日本再生の旗を掲げて』という書物について問い合わせがありました。下記に詳細があります↓
http://www3.ocn.ne.jp/~nskc/booklet/cm-booklet/bl-20th-anniversary.htm
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★宮崎正弘の最新刊  
『中国財閥の正体―その人脈と金脈』(扶桑社、1600円税込み)
http://www.fusosha.co.jp/senden/2004/046355.html

『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円プラス税)
http://www.namiki-shobo.co.jp/

 ☆宮崎正弘の好評ロングセラーズ
『拉致』(徳間文庫、590円 プラス税、以下同様)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
             ◎ ◇ ◎
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/mag/06/m00045206/a00000060.html
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
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