国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/04/15

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
    平成16年(2004年)4月15日(木曜日)
            通巻 第810号
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世界的規模で商品市況を暴騰させたのは誰なのか?
     主犯は「中国」の投機グループだが。
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過去一年間で下記の代表的な商品が暴騰した。

アルミ    26%
石炭     63%
銅      83%
ニッケル   75%
鉄鋼     79%
錫      41%
(数字は米紙ビジネスウィーク、4月19日号)

表向きの主因は「弱いドル」とイラク戦争に前後しての「石油」の値上げである。
一説にブッシュ大統領の不人気はイラクではなく、ガソリン代が30%近く値上げとなった米国のインフレだという。

だが真因は中国である。
原材料を買いすぎだからだ。経済ブームに湧いて道路、鉄道、ビルを建てる。するとH鋼、T鋼、L鋼が需要急増になる。自動車生産が増えれば、鉄鋼、特殊鋼など需要が増え、さらには電化製品、携帯電話、コンピュータ、電子部品など。釣られて関連の原材料が暴騰する。
そしてすでに製品への価格転嫁が思うようにいかず、悲鳴をあげるメーカーが目立つようになった。最終ユーザーへの製品価格が値上げできるほど競争力のあるものは少なく、となればいずれ中国で値崩れがおきる。

ましてこれら商品を投機の絶好の機会だとして買いまくり値上げを待っている多くの投機グループが、回転資金に欠乏し始めてきた。鉄鋼メーカーなどは決済サイトを60日から45日に縮めた。そのうえ中国は金利を上げた。だから屑鉄は値下がり傾向を見せてきた。
商品市況の暴落はおそらく六ヶ月以内。
時間の問題となるだろう。
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(宮崎正弘の近況)
                  ♪
(某月某日)「路の会」で、“コアリッションとは何か、日米安保条約との関連は?”と題しての講演を聞く。コアリッションは「有志連合」の形態の変化を象徴する。
「国連軍」の名前のもとで、かの朝鮮戦争を米軍は闘った。14年前の湾岸戦争は「多国籍軍」だった。そしてアフガニスタンも「多国籍軍」とはいえ、米軍主導となった。こんどの「イラク」はコアリッションである。英字新聞にはつねに「コアリッション」の語彙が踊る。
 条約や協定によらない、アド・ホックな軍事同盟で、有志連合と翻訳してもいいが、正確なニュアンスはなかなか出てこない。
この本部はフロリダ州のタンパにある米軍中央軍本部に隣接しており、アフガン・コアリッションとイラク・コアリッションのテント村が別々に並ぶ。
その夜の「路の会」の講師は、このタンパへ赴任してきた自衛隊幹部。なかなかためになる講義だった。そのあと、同席した黄文雄氏としばし、台湾情勢について歓談した。台湾は選挙後も、依然として暴動まがいの野党のデモが続いている。本当に統一派は往生際がわるい。二次会は西尾幹二さんを中心に田中英道、萩野貞樹氏らと遅くまで飲みながら議論を続けた。


(某月某日)四月から「拓殖大学 国際開発学部」に三人の「新教授」が誕生した。呉善花さん、藤岡信勝さん(東大退官)、そしてノンフィクション作家の野村進さん。
 知り合いが三人同時に教授就任というのも椿事というか、ひとつの事件だけれど、野村さんの場合が一番のおどろきだった。一緒に二回ほど台湾へ取材に行ったり、渋谷や四谷、それから吉祥寺の無国籍バアで呑んでいるが、本人に聞くと「急に決まったはなしで、本人自身がまだ半信半疑」なそうな。かれは英語の他にタグロイ語が喋れるからでしょう。
そこで誰とはなしにもちあがったのは外国人である呉女史の新しい門出を祝う会を催そうということである。ほかの日本人は内輪でお祝いをすればいいが、呉女史の場合、異国で、しかも出身地・韓国からのいじめと闘いながら今日の論壇の地位を築き、しかも大学教授に就任なのだから。(韓国ではいまも呉善花は日本人がでっち上げた架空の評論家というデマを信じている人がかなりいる)。
そこで「呉善花さんの新しい門出を祝う会」と銘打った会の趣意書を小生が書くことになる。わたしは次のように原案を綴った。
「謹啓(中略)私たちの共通の友人であり、エッセイストとして活躍される呉善花さんが、この四月から拓殖大学国際開発学部の教授に就任されました。韓国で軍人生活を体験したのち、日本へ留学、『スカートの風』で颯爽と論壇に登場されて以来、滞日満二十年を閲みされました。その顕著な奮闘ぶりはご承知の通りです。
 加えて新著『女神の風土記』(仮題、PHP研究所刊)の出版祝賀会も兼ね、呉さんの新しい人生の出発を盛大に励ましたく」。。。。。。。。
 
いまのところ「発起人」に名を連ねた人たちは、石井公一郎(教科書改善連絡協議会会長)、石原慎太郎(東京都知事)、井尻千男(評論家)、入江隆則(文藝評論家)、江口克彦(PHP研究所副社長)、遠藤浩一(評論家)、大島信三(正論編集長)、小田村四郎(前拓殖大学総長)、加瀬英明(外交評論家)、神谷光徳(栄える会会長)、工藤雪枝(ジャーナリスト)、倉田靖晴(大東文化大学名誉教授)、高坂節三(経済評論家)、黄文雄(評論家)、小堀桂一郎(明星大学教授)、武田哲夫(拓殖大学学長)、田中恒清(石清水八幡宮宮司)、高森明勅(國學院大學講師)、池東旭(ジャーナリスト)、西尾幹二(評論家)、西村真悟(代議士)、野村進(ノンフィクションン作家)、藤井巌喜(ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ代表)、藤岡信勝(拓殖大学教授)、藤渡辰吉(拓殖大学理事長)、ペマ・ギャルポ(評論家)、宮崎義政(神道政治連盟会長)、八木秀次(高崎経済大学助教授)、山本卓真(富士通顧問)、渡部昇一(上智大学名誉教授),渡辺利夫(拓殖大学教授)ら〔50音順、敬称略〕
と大変な盛況を予想させる顔ぶれ。会は五月下旬である。


(某月某日)突如、誘われて銀座で呑んだ。何年ぶりだろうか。正確に言うと食事のあと、強引に拉致された、と言ったほうがいいだろう。友人のおごりで二軒ご馳走になる。何が驚いたって、銀座のホステスの二割近くが日本語ぺらぺらの中国人だったことですよ。上海、ハルビン、福州と出身地もてんでばらばら、留学して日本に居残って、しかし流暢な日本語を喋って間抜けな日本人ホステスより、よほど気が付くんですから。嗚呼、本当に時代の変化も隔世の感あり。
たまたまシンガポール大使館の書記官も一緒だったが、この人工国家は北京語の教育をせず、英語だから、会話は日本語、英語、中国語が飛び交って、ときどき、どこの国にいるのか分からなくなるのだった。

(某月某日)土曜日の午後、都心のホテルで一時半から五時半まで四時間、中国問題の講演と質疑応答。題名は拙著の近刊タイトルと同じ「中国のいま、三年後、五年後、十年後」である。
 講演の風景は省略するが、熱心な受講者に囲まれ、ついつい熱弁、あっという間に四時間が経過して、おわってからのビールの旨かったこと。
 ところで休憩時間を利用して拙著の販売会も開催して頂いたが、サインもひとりひとりにおこなった。参加者が40人の会で、拙著が30冊売れた。75%の参加者が購読したことになり、出版元も「珍しいですね。テンションが高いのでしょうか」。
 春風に舞った一日となった。
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(読者の声1)イラクの日本人人質事件は発生から1週間を経過し、ようやくマスコミ報道にも冷静さが出てきたようだ。連日記者会見する3家族の姿勢も、3人の安全救出と自衛隊撤退を一方的に要求する当初数日間の発言から、昨日にはようやく自らの家族が多大な迷惑をかけたことに気づいた発言が出るようになった。
 心ある識者は早くから、危険地帯であり退避勧告が出ているイラクへ入って活動する民間人の自己責任を説いていたが、マスコミとしての論調はここにいたってやっと変化してきた。家族の記者会見で「自己責任だとの批判もあるが・・・」と質問が出て、それに答える家族の様子が放映されるようになったのだ。大方のマスコミ論調が正常を取り戻したことに安堵したが、国のあり方をミスリードする危ない局面まできていたと思う。
(HS生、豊橋)


(読者の声2)先日の先生のメール・マガジンに「韓国もイラクからの撤兵を検討中」との事でしたが、小生の認識では韓国は今のノ ・ムヒョン政権でさえ3000人の軍人のイラクへの増派を決定しているのではないのでしょうか?これは小生の勉強不足でしょうか?お手数ですが御教示いただければ幸いです。
   (KY生、品川)

(宮崎正弘から)小生が書いたのは「スペイン、ウクライナに次いでニュージーランドとオーストラリアは撤退の方針にいずれ傾くだろう。韓国とポーランド、およびタイは派遣人員を減らす方向で検討中といわれる」です。 [と言われる」と書いていて、あくまで伝聞です。
論拠は「クリスチャン・サイエンス・モニター」(4月9日付け)の、
 ”US OPTIONS IN DEALING WITH A WIDENING WAR“という記事の中で、
 ーーSOUTH KOREA IS SENDING A TEAM THIS WEEK TO REASSESS THE SITUATION
 とあるからです。
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五月の三島研・国防研「公開講座」
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 ノモンハン事件の背後にちらつくのは大物スパイだったゾルゲの陰である。スターリンの巨大な謀略の渦に巻き込まれ、なぜ日本は国家政策の基本を見失ったのか、いかにして「かれら」は日本の政策決定プロセスに関与できたのか?前回、大好評だった「ノモンハンの真相」の続編です。
         記
とき   5月19日(水曜日)午後7時――(8時半まで)
ところ  高田馬場「大正セントラルホテル」三階会議室
会費   おひとり 2000円
講師と演題  茂木弘道氏の「続“ノモンハン”の真相」

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(サイト情報)ホワイトハウスが「9・11調査委員会」の要請に応じて提出した大統領日報「Bin Ladin Determined to Strike in US」とファクトシート。
(1)大統領日報(PDB)「Bin Ladin Determined to Strike in US」declassified and approved for release on April 10, 2004:
http://www.cnn.com/2004/images/04/10/whitehouse.pdf
(2)ファクトシート: Fact Sheet - The August 6, 2001 Pdb:
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2004/04/20040410-5.html
(3)4月8日のライス国家安全担当大統領補佐官の「9・11調査委員会」での公聴会の抜粋: Excerpts from April 8, 2004 Testimony of Dr. Condoleezza Rice Before the 9/11 Commission Pertaining to The President's Daily Brief of August 6, 2001
http://www.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB116/testimony.htm#roemer
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★宮崎正弘の近刊  
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1500円プラス税)
『拉致』(徳間文庫、590円 プラス税、以下同様)
『ネオコンの標的』(二見書房、1500円)
『ザ・グレート・ゲーム』(小学館文庫、476円)
『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店、1500円)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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