国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/03/16

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
    平成16年(2004年)3月16日(火曜日)
           通巻787号
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台湾総統選挙、最終盤の様相は「連戦」優位と北京とワシントンの観測筋
 現場の熱狂は陳水扁再選ムードが高まっているのだが。。。
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 いよいよ20日の投票日まで残された時間が少なくなった。
 現時点での小生の予測は「僅差で陳水扁再選」である。

 このシナリオに番狂わせが生じるとすれば、
(1)ネチズンと新世代の有権者の動き
(2)土壇場での中国の軍事的行動もしくは中央党幹部の発言
(3)著名財界人の動き、
 の三つで劇的な変化がおこるケースである。

 これまでの現地からの独自情報をまとめると、2月28日に150万人から200万人が参加した「人間の鎖」の成功で、陳水扁 vs 連戦の支持率が1%ていど逆転した。
3月11日から台湾の選挙法は世論調査結果の公表を控えているため、具体的数字は、その後は発表されていない。が、陳水扁が1%から2%の僅差でリードしている模様である。

 慌てた野党側は「百万人デモ」を敢行し、各地で気勢を挙げた。国民党、親民党、新党の必死の動員で、100万近い人間があつまったとされるが、「実態は50万がせいぜいで、しかもバスで動員された、カネと太鼓での雇われデモに過ぎない」と酷評する向きもある。

 読めない票の行方が大きな問題だが、筆頭に挙げるべき要素とは、過去4年間で増えた80万人の「新有権者」の票取り合戦だ。
この世代は国民党の徹底した反日教育をうけ、「中華思想」を吹き込まれた世代であり、“地球市民”という戯れ言や“北京との平和的話し合い”なる虚言を信じている。
 かれらは冷戦の脅威に関しても実感が湧かないのだ。

 一昨年、韓国の大統領選挙は廬大統領という「番狂わせ」を招来させたが、主因はネットでの廬紅衛兵たちの投票当日の巧妙なウッブ作戦の奏功だった。台湾でも同様な逆転シナリオが描けるわけで、与党・民進党がもっとも警戒しているのは当日のウッブ上での宣伝戦争である。

 第二は直前に北京からなされるであろう逆宣伝と心理戦争における高等な作戦である。江沢民は軍に命じて福建省の前線兵士に禁足令をだした。軍事的行動をおこす前触れ、と印象つけることにより、台湾の有権者を「就任前に北京へ行く」と公言している連戦のほうが無難とするイメージを扶植させる。スペインでは総選挙直前におきたテロと、その対応のまずさから左翼が政権を奪還したように。

 第三はビジネスマンの動きだ。
実業界は、連戦になびく。目先の大陸との貿易が肥大化し、台湾企業は中国との貿易で経済発展をしている。このため大陸とのいたずらな対立でなく、早急な話し合いの開始、三通の早期実現を公約している連戦が、陳水扁よりはまし、とする判断が浸透しつつある。  
まして選挙のため大陸に駐在する20万人が一時台北へ帰国する準備も進んでいる。

 さて北京とワシントンの“台湾ウォッチャー”らは、当然のことながら連戦辛勝を予想している。
 根拠はビジネスマンの意識調査が現状維持と北京との話し合い路線を、より無難としているからである。
とくに米国が「国民投票」に反対を表明したが、これは陳水扁の再編を望まない、という米国の隠れたメッセージだと受け止められ、陳水扁支持組に不安感を増幅させてしまった。現状維持を変革するいかなる試みにも賛成しかねると言った米国は、しかし、その一方で「台湾基本法」の遵守を約束しているにもかかわらず。

つねに動揺する人々がいる。いや、動揺組が、民主国家ではつねに多数派なのである。
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(おしらせ)というわけで小生は台湾総統選挙取材のため18日付けから22日まで、小誌を休刊します。なお、19日(金曜日)午後一時から二時のあいだの15分ほど、台北から中継で、ラジオ日本「ミッキー安川のズバリ勝負」に電話参加し、現況を報告する予定です。  ● ◎ ◎ ◇ ◎
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(サイト情報)?ランド・コーポレーションが最近発表した韓国と米国の関係に関する報告書。 "Ambivalent  Allies? A Study of South Korean Attitudes  Toward the U.S.," by Eric V. Larson, Norman D. Levin, Seonhae Baik, Bogdan Savych, RAND Corporation, March 12, 2004: (pdf, 158) 
http://www.rand.org/publications/TR/TR141/

"?韓国のBan Ki-Moon 外交・通商相が3月5日に戦略国際問題研究所(CSIS)で
行なった講演: "U.S. - Korean Relations," by Ban Ki-Moon, Minister of Foreign Affairs and Trade of the Republic of Korea, at CSIS, March 5, 2004: (pdf, 4p)
http://www.csis.org/isp/eastasia/040305_ban.pdf

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自治調査研究会の勉強会
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 とき   3月25日(木曜日) 午後6時
 ところ  横浜駅西口 かながわ県民サポートセンター304会議室
      (JR横浜駅下車「三越」裏、駅から徒歩5分)
 講師   トルコ共和国  ソルマズ・ウナイドゥン特命全権大使
 演題   「トルコ共和国の使命」
 お問い合わせ 045−263−0055
 会費    おひとり2000円
 
 日露戦争100年のいま、近東最大の親日国家トルコは、日本と世界を如何に把握しているのか。
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<<宮崎正弘のロングセラーズ>>
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『胡錦濤 中国の新覇権戦略』(KKベストセラーズ、1460円)
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『迷走中国の天国と地獄』(清流出版、1500円)
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2004 ◎
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