国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/03/09

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004年)3月10日(水曜日)
     通巻 第782号
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次はシリアが白旗を掲げる番だ!
   リビア、核に加え23トンの毒ガスも提出
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 カダフィ大佐は本気で変心したらしい。
 パンナム爆破を十数年も経てから渋々、リビアの犯行であると認め、アラブ過激派の指導的地位を自ら放棄した。

 核兵器開発の証拠書類を提出した途端、米国はリビア経済制裁解除に動き、メジャーは電光石火の早業で石油開発ビジネスの展開準備に入った。

 化学兵器開発プログラムの証拠書類も提出したが、段ボール箱に14ケース。
 OPCS(化学兵器拡散防止機構)に届け出たのは3月5日だが、なんと23トン(メトリック・トン)ものマスターガスの在庫があった。(これじゃ、国中がオウムの工場だったんじゃないの)。

 このリビアの改悛行為は西側からみれば賞賛に値するが、シリアにとっては死活的選択の淵に立たされる。

 インドのテレビ放送(NDTV)は、3月1日に「シリアはWMDプログラムの放棄を考慮中だ」と伝えた。
 消息筋はこうみる。
「リビアの変心、ついでシリア。皆が「ならず者国家」のリストからはずれたいのが動機。残る北朝鮮、イランと同等な扱いは御免蒙りたいというわけでしょう」。

 ましてシリアの場合、イランと異なって石油が出ないため戦略的価値観が希薄であり、リビア同様の選択をいま行って、白旗を高く米国に売らないと長期的にアラブ世界でも発言力を失うと計算している筈だろう。
 
 9・11テロ事件直前まで、シリアにはヒズボラ、ハマス、イスラム聖戦機構、PFLP、以前には日本赤軍のオフィスがあり、ゲリラの訓練基地があった。シリアそのものがテロリスト国家と言われた。
 カダフィに続いて、そのシリアが、まもなく白旗を掲げる?
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バルト三国へのNATO軍配備に露骨な不快感
   モスクワはNATOの侵略的進出と位置づけ
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 4月2日までに旧ソビエト連邦の一員だったバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)は、NATOに正式に加盟する時間表となっている。

 モスクワの軍事関係者は、日ごとに苛立ちを強め、「NATO軍がエストニア、ラトビア、リトアニアに展開する必要性を認めない」と声高な反対をあちこちで公表し始めた。
 軍隊が配備しないで「NATO加盟」はないだろう。

 或るロシア軍の高官は次のように言う。
 「ルーマニアとブルガリアにNATO軍が展開する理由は頷ける。なぜならイラクに近くテロリストと闘う目的が歴然としているからだ」(ISNニュース、3月4日付け)。

 詭弁に過ぎない。バルト三国からサンクト・ペテルブルグまでは指呼の距離、ましてや飛び地のカリニングラードへ行くにはバルト三国を経由しなければならない。
 それほどの戦略的重要性を占めるバルト三国は、しかしながらソビエト時代にさえも、一番「反ロシア感情」のつよい地域だった。
 
  NATOはスロベニア、スロバキア、ルーマニア、ブルガリアへの軍隊の展開を予定している。

 しかし「バルト三国にも正式参加から90日以内に軍事力の展開を予定している」とNATO高官の匿名談話を発表した”ジェーンズ・デフェンス・ウィークリー”(3月1日号)に噛みつくかのように、爾来、モスクワが急に騒ぎ始めたのである。
 
 すでにロシア側は対抗措置としてミンスクの西方側に全方位レーダーサイト設置を、またカリニングラードには小型核を配備し、リトアニア基地を使用するNATOのAWACS早期警戒システムに備えを万全にするとか。

 しかし冷戦が崩壊し、ロシアは西側の同盟入り、NATOのパートナーと宣言していたはずじゃありませんか?
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 嘗て「朝日ジャーナル」という週刊誌があった。全共闘世代のバイブルなどと言われたが、三島事件で山本議長が「敗北宣言」。爾来、路線に修正が加えられるのも時代の変遷で読者が離れ、廃刊となった。ところで75年に同誌は「三島由紀夫は蘇るか」を特集。そのなかに保田與重郎への珍しいインタビューもある。この企画から保田へのインタビューをこなしたのが当時編集部にいた井川一久氏である。井川氏はベトナム特派員などを経験し、朝日路線との距離を発見し退社。現在評論家。

       記
とき    3月15日(月曜日)午後7時―8時半
ところ   大正セントラルホテル 3階大会議室
講師    井川一久(元朝日新聞記者、評論家)
演題    「三島由紀夫と保田與重郎」
おひとり  2000円
お問い合わせ 三島由紀夫研究会 東京都新宿区高田馬場2-5-23-1205
TEL    03-3200-2295
E-MAIL   miura@nippon-nn.net
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創刊日:2001-08-18  
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