国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/03/08

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004年)3月9日(火曜日)
     通巻 第781号
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◎ 連載 「全人代」の分析(1)
 江沢民がしゃあしゃあと先頭で入場した
   軍事力増強の重要性を冒頭から演説した
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 初めての晴れ舞台を踏んだ温家宝・首相は五日から北京で始まった「全国人民代表大会(全人代)」で「政府活動報告」を行い、次の施政方針を提案した。

 一、中国の軍事変革を積極的におし進め、国防と軍隊の現代化が飛躍的発展を遂げるよう努力する。

 二、科学技術による軍事力強化の戦略を実施し、ハイテク武器装備開発を重点的に進捗させる。情報化を中心とし、機械化を基盤とする軍隊の現代化を推し進める。

 三、国防と経済が均衡した発展を堅持し、国防整備の全体的効率を高める。軍需産業と民間産業を繋ぎ、民需においても軍需品の研究・開発を行う。国防関連の科学技術工業における改革、調整と発展を積極的に推し進め、自主的な創造・革新能力を高める。

 四、軍隊の体制・編成の調整・改革を精力的に進め、05年までに人員を二十万人削減する。

 五、後方支援の整備と改革を強化し能力を高める。

 六、人民武装警察部隊の執務能力および突発的な事件への対処能力をさらに強める。

  七、国防教育の強化に力を入れ、全国民の国防意識を強める。国防と軍隊整備を積極的に支持し、迅速で効率的な動員体制を構築する。

 20万の削減とハイテク装備向上を同時に謳い、「民需においても軍事品の研究開発を行う」と言わずもがなの発言があることに留意したい。
 金人慶・財政相は前年度当初予算比13・3%(実績比11・6%)増の約2100億元(約2兆7300億円)もの2004年度政府予算案を提案した。
  これで15年連続の二桁増である。

 ところが財政赤字額が過去最高水準であるにもかかわらず「長期建設国債」は、昨年の1400億元から300億元減らすとした。この矛盾は経済成長率が1%でも、落ちこんだ場合、計画の基本が破綻するのだが。。
 

 △三農問題は抽象的

 問題の「都市vs農村格差」については羹恩柱全人代報道官が記者会見した。
 「われわれの方針は都市と農村の格差を少しずつ縮め農村の発展促進に努める。全人代は都市と農村の格差是正の問題を重視しており、多くの法整備もこの問題から考慮された」として、このための五カ年計画を説明した。

  (1)社会主義市場経済体制の整備や社会の全面的な発展、世界貿易機関(WTO)加盟に合わせて制定が求められる法律。物権法、権利侵害責任法、企業破産法など。

  (2)経済と社会、都市と農村および東沿岸部と中西部のバランスの取れた発展を促進させるための法律。義務教育法、伝染病予防治療法の改正。

  (3)社会保障と弱者救済の体制を整備するための法律。社会保険法、社会救済法など。

  (4)政府の職能の転換、行政行為の規範化、行政効率の向上に関する法律。行政収費(費用徴収)法、行政強制法、行政程序(手続き)法など。

  (5)司法制度の改革と司法の公正を促進するための法律。民事訴訟法、刑事訴訟法、行政訴訟法など。

  (6)民主的な法制度の整備を強化し、国民の権利と民衆の利益を擁護する法律。農民権益保護法の制定、選挙法と地方組織法の改正など。


 △江沢民が先頭で入場

 主役は江沢民だった。
 江沢民氏の全人代における序列は胡錦濤氏に次ぐ二位であるにもかかわらず会議場へは胡錦濤を従える格好で先頭切って入場してきたのだ。
 三月三日開幕の「政治協商会議」も同様で先頭で入場し、「江沢民院政」を鮮明に印象つけた。

 江沢民は二〇〇二年の第十六回党大会で、中央委員を辞任しているが、軍事委主席のポストを放さず、軍権にしがみついたまま、さらなる自派の扶植をはかってきた。
 だが、昨年三月からのSARS騒ぎの期間中、上海へ逃げ込んだ江沢民一派をよそに、胡・温執行部が完全に主導権を掌握し、腐敗不正の批判が集中した「上海幇」に無言の圧力をかけ続けた。

 また高級幹部の資産公開法案を準備したが江沢民が一蹴した。
 このため全人代の議論でも「腐敗」「不正」は議題にのぼっているものの具体的議論はなく、すべて精神論、抽象論にとどまっている。


 △靖国参拝には依然として強硬に反対

 李肇星外相は小泉首相の靖国神社参拝について、議論を蒸し返し、「非常に突出した問題」だとして、次のように言った。
 「14人のA級戦犯が祭られている神社を参拝し、中国とアジアの人々の心を深く傷つけたことは絶対に受け入れられない」。
 また「2001年10月の小泉首相訪中以来、中断している首脳の相互訪問を再開する考えがない」と示唆した。

 台湾問題では「誰でも、どんなやり方でも台湾と中国を分裂させることは決して許さない」と警告した。

一部報道によれば「日本の新幹線導入は絶望的」と語ったというが、もし日本の新幹線が中国へ行かない結果になれば、それはそれで、日本国民からみれば、大いに結構なことである。
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(読者の声1)アブラハムの曾孫のJosephがエジプトで出世したのも当人の能力もさることながら、当時の王朝がセム族のHyksos王朝だったのであり古代のヘブライ民族はエジプトとつながりは強かったはず。但しMosesはエジプト王家の出身ではなく王様の娘 王女の養子でありこの辺の事情は聖書が記しています。
またMosesの名前の由来は当時のエジプトと関係があり 王である Ramses という名前とも関係があると学者は指摘しています。当時のヘブライ民族は古代エジプトの支配していた民族と血のつながりがあったと考えるのが自然でしょう。
http://www.jewfaq.org/moshe.htm にはMoses の由来を次の通り説明しています。
The name "Moses" comes from a root meaning "take out," because Moses was taken out of the river (Ex. 2:10). Some modern scholars point out that the root M-S-S in Egyptian means "son of" as in the name Ramases (son of Ra), but it is worth noting that Moses's name in Hebrew is M-Sh-H, not M-S-S. According to one Jewish source, Pharaoh's daughter actually named him Minios, which means "drawn out" in Egyptian, and the name Moshe (Moses) was a Hebrew translation of that name, just as a Russian immigrant named Ivan might change his name to the English equivalent, John. 
(YY生)


(読者の声2)オランダ等いくつかの国との租税条約の穴と日本の税法の抜け穴を利用しての外資系企業の脱税は、年間3兆円から4兆円に上るとの「選択」誌の記事は2、3月前にご紹介しましたが、早く改善されることを願うばかりです。そのうち今まではまじめに税金を払ってきている外資系会社さえ、他社との競争上こういう抜け穴を合法的に使うようになりかねません。日系企業でも既に、東京海上保険のように利用し始めているところがあります。
韓国が核兵器を持つまたは、米国の軍事力のくびきからのがれることの危険性は非常に大きなものです。極く最近の歴史を見てもそれが覗われます。7万人以上が殺された済州島事件に加え5万人規模の殺害が行なわれた韓国内の事件が第二次大戦終戦後も数度あります。それにもまして恐ろしいのはベトナム戦争に派遣された韓国兵の民間人虐殺です。5万人派遣され約30万人のベトナム人民間人が殺されたそうです。5万人のうち後方支援部隊が半分とすると実に、前線部隊の兵士が一人当たり平均で12人の民間人を殺したことになります。これとくらべたら米軍のソンミ事件などかわいいものともいえます。
韓国兵がベトナムの農村の子供たちにお菓子を持ってニコニコ笑いながら話しかける。子供たちが集まったところで、まるで狩猟をゲームとして楽しんでいるかのように小銃を乱射する。このような事件が頻繁に起こったとのことです。
自分が強い立場にあり、責任を追及される心配がないととことん残虐になる。これが韓国人の民族性と決め付けたくはないのですが、このような規模でかくも広範に行なわれたことを考えるとそう言わざるを得ません。いまでもベトナムでは子供が騒ぐと「韓国兵がくるよ」と言って黙らせるそうです。これが、ベトナムと韓国の間で平和条約が結ばれることの妨げになっているようです。今回のイラクは兵でどんなことがおきるか、危惧しています。ところが、現在ベトナムへの投資額で韓国は台湾に続いて二位です。両国政府にとってビジネスはまた別ということでしょう。
(ST生、神奈川)  
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