国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/02/24

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004年)2月24日(2)(火曜日)臨時増刊
          通巻 第772号
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シティグループ、韓国第六位の銀行を買収へ
 韓国の経済回復は外資が主因だった
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 昨年10月27日付けの「朝鮮日報」に次の記事がある。
 「世界2位の投資銀行「HSBC」が米国系ファンド所有の韓美銀行、外換銀行および第一銀行の買収を考慮していると、ファイナンシャル・タイムズ(FT)紙が27日報じた。同紙は「HSBCは韓国を非常に魅力的な市場とみており、価格さえ妥当であれば、いつでも買収しようとしている」と伝えた。また、「HSBCとしてはソウル銀行の買収に失敗して以来4年ぶりの再挑戦」とし、「買収を考慮する理由は、最大のライバルである英国系のスタンダード・チャータード銀行が韓美銀行を買収する可能性が高まったことに危機感を覚えているため」とした。  

 水面下の戦争は続いていた。凱歌はイギリス系ではなく米国の銀行に挙がった。

 ニューヨーク・タイムズ(2月24日付け)によれば、「シティグループは韓国の韓美銀行を3兆1800億ウォン(邦貨3000億円弱)で買収する」と報じた。対抗馬はスタンダード・チャータード銀行だった。
 シティは67年に早々と韓国に進出し、ソウル、プサンなど十二カ所に支店があり、主に小売り営業を展開、預金残高は10兆ウォン。

 韓美銀行は韓国国内に225の店舗網、預金高360億米ドル(邦貨4兆円弱)。
  シティグループは2月23日に新羅ホテル迎賓館で韓美銀行と共催の記者会見を行った。
 「韓美銀行の持分を最大100%まで確保する。その理由はシティグループの韓国支店と韓美銀行を組織的統合として、”グローバル・フランチャイズ”化にある」とした。要するに完全な傘下におさめてしまうのだ。 

 98年のアジア通貨危機以来、とりわけ韓国では外資の進出が目立ち、優良企業を片っ端から買収してきた。現代はバラバラ、起亜、大宇は倒産。サムソンも部門的には外資に乗っ取られている。
 銀行も例外ではない。買収側の主役はロンスター・ファンド、ニューブリッジ・キャピタルなどである。ちなみに両ファンドは南韓国銀行を買収している。

 さてシテイグループは韓美銀行の36・6%の株式を、かの「カーライル・グループ」(米国有数の投資集団)から取得する。カーライルは、日本で新生銀行をただ同然で買収し、再上場時に2200億円の売却益をあげたリップルウッドと同じ禿鷹ファンドとして著名。


  また韓国外換銀行はロンスターに昨年八月、12億米ドルで買収されており、継いでロンスターは同行のクレジットカード部門「外換カード」の合併を発表した。同カード労組は直ちにストライキに突入した。

 韓国は不思議なことに消費が旺盛な上に経済成長が6%と予測されている。
 クレジットカードで買い物、食事、旅行を済ませる韓国人は日本と比較にならないほど多い。消費に大胆な国民性がある。

 また個人破産を気にしないのも韓国の国民性。ちなみに昨年のパーソナル・チェックの不渡り率は2・1%で、通年の16倍に達した。通貨危機直後の1998年、不渡り率が2.9%を記録したことがある。

 シティはカーライルからの株式取得分に加えて買収レースでは競争相手だったスタンダード・チャータード銀行が所有する9・7%の株式を購入する。このほか市場でもTOBを実行し、18%のプレミアム価格を予定している。

 韓国の消息筋は「シティの戦略はリティル(小売り)に集中する」と見ている。「日本での失敗が尾を引いているので中間預金者をそれほど厚遇はせず、富裕層にターゲットを絞り込んだ、米国式の営業展開を見せるだろう」。
  
 韓国経済をみごとに恢復させてきた、謎の牽引車は外資だったのだ。
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(読者の声)ゾルゲ−尾崎で気になることがあります。
彼らとその一派がソビエトと中共の利益のために活動していたのは事実でしょう、その一環として大東亜戦争の長期化、徹底抗戦による日本崩壊を目論んでいた。それも近衛−平泉の線から陸軍徹底抗戦派を巧妙に操っていたという説があります。
 わたしもありうることだと思います。ゾルゲ−尾崎は蒋介石との水平連合を目指す「石原莞爾と東亜連盟」は「恐るべき敵」とみて、近衛から無戦略の東条に政権委譲し、南進、開戦、徹底抗戦、日本崩壊、そしてソ連の満洲、北海道進出と中共政権樹立、日本共産化のシナリオを描いたのでしょう。これが尾崎の大東亜共産共栄圏で、ゾルゲ−尾崎はその敵は石原莞爾と東亜連盟として、「敵の敵は味方」と天皇側近に近づき操った。そして、その事実は、その人脈が現在も日本官僚の中枢に巣食っているため世に出ることがない。(三島さんはこの敵に体当たりして果てたと思う)
 このあたりを徹底的に解明願えればと、はるか中国福建より。
 なお上記は、「(石原の)反対勢力は、彼が意図した体制変革によって大きな不利益をこうむる立場にある人々だった。軍部内の反石原派のほか、社会主義の匂いを彼に感じ危険視した財閥オーナーや巨大地主グループ、現状維持的親英米派の外務省の長老や彼らにつながる宮廷派などが挙げられる。日本の体制変革を指向しながらもコミンテルン(ソ連)の指示に従っていたグループ(共産党日本支部)も石原を敵視していた。」 「石原莞爾の予言」- 稀代の戦略家が見通した日本の未来(2003/07/15)
http://smallbiz.nikkeibp.co.jp/free/RASHINBAN/20030711/103455/ によります。
       (TT生、在アモイ)
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(休刊のお知らせ)明日付けより27日まで小誌は休刊です。このため本日はエキストラ号を発行しました。
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「胡錦濤 中国の新覇権戦略」(KKベストセラーズ、1460円)
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「迷走中国の天国と地獄」(清流出版、1500円)
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創刊日:2001-08-18  
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