国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/01/18

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004年)1月19日(月曜日)
通巻 第743号
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 台湾の住民投票へ思わぬ援軍がでてきた
  イギリス下院議会が北京批判の動議を提出する動き
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 陳水扁総統は3月20日の総統選挙と同時に行う予定の「国民投票」(公民投票)の中味を「もし中国が台湾に向けたミサイルの撤去しない場合、政府がさらに反ミサイルの装備を購入することに賛成するか否か」「政府が中国と対話し、両岸の平和と安定のシステム作りを推進することに同意するか否か」を問うと明らかにした。

 米国と日本は、これまで「一方的に現状を変更させるおそれがある」などと反対したが、上記内容を聞いて、少なくともワシントンは「一定の理解」に姿勢転換。ただし、「この程度の内容なら住民投票の必要があるのか」とする声が台湾でもあがった。

思わぬ方向からも援軍がでてきた。
 英国議会が「台湾が民主的な制度を維持し、中国の軍事的脅威にさらされないため中国に対して台湾人民の願いと独立の権利を尊重するように促す」決議を提出する動きだ。
 これは354号動議と言われ、英台超党派議員グループ代表のコックス下院議員が提案した。

 主旨は「英国下院は、中華人民共和国が台湾に対して行使する恐れのある軍事行動の脅威が高まっていることへの強い懸念と、台湾海峡の対岸には既に台湾に向けたミサイルが多数配備されているという点に喚起を促すと同時に独立の権利に対する台湾およびその人民の希望と確立された民主的な政治システムの維持が、中華人民共和国からの軍事的脅威を一切受けることなく完全に尊重されるよう、主要各国ならびに国際連合が中華人民共和国に対する影響力を行使するよう呼びかける」としている。

 中国の軍事費は13年連続で増大し、「公式で224億ドル(03年度)、実際は650億ドル](STRATFOR、1月18日)と見積もられている。
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(読者の声1)「私の中国体験」をレポートします。
 私の職場には以前、中国人女性が派遣として働いておりました。彼女は日本に留学経験があり、日本の男性と結婚し子供をもうけております。 私の席の隣に座っていたので、私はよく彼女と話しておりました。
  実は彼女が派遣されてまもないこともあったのでしょうが、仕事でミスが目立ち、別な女性(年下の日本女性)に厳しく注意を受けてしまいました。その後、私はその中国人女性から、彼女と別なグループにして欲しいと頼まれてしまいました。その時の彼女は興奮しており、不謹慎ながら、私は内心、「ああ、やっぱ中国人だな」と思ってしまいました。彼女にとって、ああいう叱責を受けたのは、満座で恥をかかせられる、つまり、面子を潰されたと感じたのでしょうか。。。
日本人の感覚なら、仕事で怒られても我慢するというものでしょうが、中国人には耐えられなかったのでしょうか。私が意外に思ったのが、その中国人女性が叱責を受けたとき、言い訳や弁解を言わなかったことです。その女性はSARSが流行していたときに、真顔で発生源はベトナムですといったことを言ってしまう女性なのですが。。。
 彼女の名誉の為に書きますが、日本的常識を持った女性であり、周りとトラブルを起こす女性ではありません。 その後は仕事も完璧にこなしていました。怒られたのも一回だけです。中国人というのはしたたか、ふてぶてしいといったイメージがありますが、強硬な態度に出られると、案外もろい体質なのかなと思ってしまいました。あんまり我慢強くない民族なんでしょうかね。ちなみにその中国人女性は30代前半です。
       (MK生)

(読者の声2)日ごろ「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」を愛読している神奈川県在住、30歳の男性です。最近、以下のような記事を見てショックを受けました。

 農民や失業者が相次ぎ北京で抗議の焼身自殺とデモ 強制立ち退きなどに不服表明
【北京10日=河下肇】中国の地方に在住する農民や失業者が、北京の天安門広場などで当局の政策に抗議する焼身自殺やデモを図る事件が、昨年秋以降相次いでいる。中国内外のメディアの報道をまとめると、昨年9月から12月の間に6件の事件が発生し計20人が勾留・逮捕されたもようだ。抗議内容は土地の強制立ち退きに対する不服などで「改革・開放」路線のしわよせを受ける社会的弱者の切羽詰った意思表示とみられる。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200401102200086

中国の地方で暴動が頻発しているという話は先生のかかれている文章を拝見して既に知っておりましたが、それが北京に、しかもよりによって警備が最高に厳しい天安門広場までに迫ってきたというのは衝撃的です。中華帝国の崩壊はもう目の前であることを実感させられました。
        (TT生、神奈川)


(読者の声3)宮崎さんはご存知の上で、説明を省略するために「米ドルは12の連邦準備制度の支店からの発注によりフィラデルフィアの造幣局で印刷される」と書かれたのでしょう(メルマガ1月17日号、弟42号の「サダムの75万ドル」)。
正確には12の連邦準備銀行の調整機関としてFEDがあります。12の支店ではありません。ただし、調整機関とはいってもFEDは実際にはかなり強い権限を持っています。ここらあたりを厳密に書くのは、紙数を要するので、ああ書かれたのでしょう。
ただしメルマガの読者にはこの点を知らない人も多いことでしょうから、一度説明されるのもよいのでは。僭越とは思いますが、無知の上に知識を乗せると誤解菌の作用が起こり得ますから。(ST生、神奈川)
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(宮崎正弘のコメント)精密にお読みいただいて恐縮しております。なにしろ一本に30分くらいしか時間をかけていないうえ、校正を十分にしているとは言えない作業(速報が重要だとと言い逃れをしつつ)、どうしても部分的に舌足らずになりますね。
もうひとつは誤植が多いというご指摘をよく頂くのですが、主として機械の所為ですが。メルマガの本部へ送稿するまでは正しいのに配信結果をみると違う活字になっているのも、時々不思議に思うことがありますが。。。地域的に電話が不通になるように、一部読者に文字化けがでていたり、所詮インターネットも文明の利器ですから何処かに欠陥が有るのでしょう。
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  「満州の関東軍、イラクのアメリカ軍」比較研究
     どちらが意義ある駐留をしたか?(西村論文より)
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 西村真悟衆議院議員の問題提議の一節を下記に掲げたい。

 「満州事変・満州国建国と現在のイラクを対比して考えることも意義あることになる。
(ケース・スタディ)
 一つの地域または国の、もはや放置し得ない無秩序と暴力を一掃して、法と秩序と国民の安心を回復確保するために、国際社会は如何に行動すべきか。それは、まずその地域または国の独裁体制の打破であろう。
 この打破に関しては、満州における関東軍とイラクにおけるアメリカ軍と、ともに見事であった。私に言わせれば、関東軍のほうがさらに困難な状況の中で、さらに見事であった。 
 では、残虐な体制を打破した後を如何にすべきか。この点で関東軍は完全に合格、アメリカ軍は、一体何を考えているのかと思うほど無能に見える。
 満州には中国人が統治している長城の南に生活する中国人が、毎年数百万人続々と入植してきた。理由は、南の中国内地の混乱にたいし満州が法と正義が行き渡って秩序があり豊かな生活ができるようになったからである。
 戦前戦後日本にいたフランス人ジャーナリストであるロベルト・ギランの「アジア特電」という回想録のなかに、2・26事件直前にシベリア鉄道でフランスから満州経由で東京に入った時の記録がある。そこで、満州に入った印象が書いてあった。
 それは「ソビエト領満州里から満州に入った駅には日本があった。そこではニューヨークタイムズもタイムズも読めた。そこではじめて、文明と秩序があるのを実感した」という趣旨であったと記憶している」
(「西村真悟の時事通信」、04年1月16日付けより転載)。
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 三島由紀夫研究会「公開講座」のご案内
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三島由紀夫が若き日に憧れたイタリア人作家にダヌンツィオがいます。
「死の行進」など世界的ベストセラーで知られるダヌンツィオは、義勇兵を率い、ムッソリーニに先駆けて北イタリアのフィウメで決起しました。実に三島氏の最後の行動と酷似するのです。そこでつぎの公開講座には「ダヌンツィオの楽園」を上梓された演劇評論家の田之倉 稔氏(前静岡県立大学教授)をお招きし、両者を比較研究された成果について大いに語って貰います。 
               記
とき     1月26日(月曜日) 午後7時から8時半まで。
ところ    高田馬場「大正セントラルホテル」3階会議室
http://www.taisho-central-hotel.com/
〔↑会場までのアクセス〕
演題と講師  田之倉 稔 先生 「三島由紀夫とダヌンツィオ」
会費     おひとり 2000円
お問い合わせ 三島由紀夫研究会
169-0075 東京都新宿区高田馬場2-5-23-1205 TEL/FAX 03-3200-2295
E-MAIL       miura@nippon-nn.net
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 「ネオコンの標的」(二見書房、1500円 プラス税)
 「ザ・グレート・ゲーム」(小学館文庫、476円)
 「胡錦濤 中国の新覇権戦略」(KKベストセラーズ、1460円)
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