国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2004/01/11

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成16年(2004年)1月11日(日曜日)――臨時増刊――
通巻 第737号
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墓暴き、水に落ちた犬を打て、の伝統がある中国とはいえ、東条英機が、跪かされたうえで、後手を縛られ、中国人に謝罪する銅像が建てられた!
http://www.people.ne.jp/2004/01/10/jp20040110_35732.html
            ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 このニュースには多くの反応があったが、その一部を紹介したい。

(読者の声1)これは日本人自身が「A級戦犯」を売りに出したからである。憎むべきは日本の売国奴だ。彼らが中国人に媚びて国を売ったからである。
           (TK生、東京。大学教授)

(読者の声2)あまりにも汚い民族・・・。品性とまでは望みませんが、いかに党上層部に阿るため(?)とはいえ廉恥心のかけらもない民族特性なのですね。明らかな侮辱行為に対し、抗議するのも大人気ない気がしますが、ここで黙っていたら国の名誉も
失っていくのでしょうか。
           (HS生、豊橋、商社OB)

(読者の声3)毛沢東の土下座した銅像を造ったらチベットでいす代わりに売れるのではありませんか?  
           (YY生、大阪、編集員)

(読者の声4)この像をみていると、シナ人最大の裏切り者として断罪された汪兆銘、あるいは愛国者(と持て囃されてきた)岳飛を祀った廟の前に置かれた秦檜像そのものです。後ろ手に縛られ膝を折って座らされた形の秦檜夫婦像は、岳飛廟参詣客から数百年に渡って小便をかけられたのです。これが彼ら流の”雪辱”です。水に落ちた狗に石を投げつけろとは、こういうことです。なぜなら、敵が息を吹き返した時、自分が逆の立場に置かれることになるからです。彼我の間に「寛恕」の念いはなし。確か汪兆銘夫妻も石に彫られ秦檜夫婦像のような扱いを受けたはず。こういった扱いを思えば、やつらの卑劣・愚劣・拙劣な所業は理解できるはず。いまこそ彼らの実態を日本人に知らしめるべきです。哀しいかな、どだい品性下劣なのです。
             (KH生、名古屋、大学教授)

(読者の声5)早速、特集をくみます。
          (KH生、東京、週刊誌編集幹部)

(読者の声6)あまりに悲しくてしばし言葉も出てきませんでした。でも、どうして中国人はああまでしなければならないのか、それを考えますと、逆に彼らが哀れです。
           (IY生、長野、主婦)
                ○◎
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中国共産党にコネのない新興成金が政府を批判
    金融システムの欠陥、農政の矛盾を批判したら懲役3年の実刑判決がでた
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 <<次の拙文は1月8日付け(736号)「新興財閥の経営者が北京大学で講演し、共産党の農政を批判したところ、「でっち上げの罪」で逮捕された」の記事の詳細を追加した改訂版です>>

 
新興財閥の有名経営者のひとり、大牛集団の孫大牛・社長は農業コングロマリットを率いる。
 昨年4月に北京大学で講演し、共産党の農政および農家への金融制度を痛切に批判した。このとき、孫大牛は持論を自社のネットワークにも掲載し、寄稿を求められるとシンガポールの老舗新聞「ストレート・タイムズ」にも書いた。
 
河北省の除水県に本丸を置く「大牛集団」は85年に設立され、農業肥料、農薬、種を扱って急成長、最近は私設学校を経営するほかに食料販売にも手を広げていた。
 
批判の要点は「農協の金融制度は事実上、座礁しており、農家8億人の民は途端の苦しみにある。一方で国有銀行は不良債権処理のために資金注入を受けておきながら国有企業にしかカネを貸さず、民間零細企業の活動を無視し、さらに驚くべきは外国企業にカネを貸している」と中国共産党主導の金融システムのあり方を批判し、あまつさえ、プライベートな農協信金を孫自身が設立するので、「預金を下ろせ」と反乱を呼びかけた。(中国の海外企業への貸し付けは2000年度に325億ドル、01年は618億ドル)。
 
中国の庶民は預金が好きで、現在預金残高が一兆二千億元にものぼる。これは中国全GDPとほぼ同額である。
 「この庶民からのカネを吸い上げる装置が国有銀行であるなら、私は自分で銀行を造る」。孫大牛は、そういって預金36万米ドルを降ろそうとした。
 これらの行為は先進国の基準に照らせば「称賛に値する」行為である。
 
ロンドン「エコノミスト」誌(04年1月3日号)に依れば大牛集団の孫大牛は、共産党の地区幹部に近くのホテルへ「昼飯でも一緒に食べませんか」と呼び出され、入室するやいなや警察に逮捕されたという。
 
同時に中国共産党は、かれの行為を国家への反逆と捉え、まず彼の銀行預金を凍結し、ウェッブサイトを切断、封鎖した(03年6月4日)

「不当逮捕ではないのか」と連想集団の柳伝志ら若手著名企業かが反対声明を連署で発表し、この事件はようやく国際的に知られる。「連想」(リジェンド・コンピュータ)の柳伝志といえば、中国のビルゲーツ、いまや国際的有名人だ。
 
最近判決がおりて懲役三年。予想以上に軽い刑に、なにか「改革の前触れではないか」との憶測も運んだ。
 
農業改革に関して温家宝首相は現在のところ「農地を担保にした貸し付けを解禁する」方針と伝わっているだけである。
 
中国の地方新聞は党幹部の汚職摘発に熱心だが、こと共産党中央の政策となると絶対に批判したりはしない。
 それを新興財閥の若手経営者が堂々と行ったら、内容はなんであれ、でっち上げの理由をつけて逮捕する。
 
これが共産党独裁社会において、党のコネがなくて大成功をおさめると、楊武が、周正毅が、王雪氷がそうであったように周囲から疎まれ、自由な活動を展開しようとする企業家のたどる運命のようである。  
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(読者の声7)御誌の平成16年(2004年)1月6日(火曜日)。通巻第734号の下記、(読者の声1)(MI生)の次の箇所は事実誤認ですので連絡させていただきました。
「靖国にはA級戦犯の遺骨が安置されている」
とありますが、靖国神社には遺骨は安置されていません。靖国神社には合祀された戦没者の名簿が納められています。この点は、(MI生)にしっかり認識していただきたいと存じます。  (TI生、川口)


(読者の声8)あやしい情報源から得た情報ですが、ご参考までにお知らせいたします。
イスラム各国が2001年11月に、ディナール金貨をドルに替わるイスラム圏共通の国際通貨とすることに、合意し、現在マレーシアで鋳造の準備に入っている、そして、これが現在のドル・ベースでの金価格上昇の大きな一因となっている、と聞きました。
もしこの情報が真実で、しかもこの企みが成功すればドルの暴落となり、またドルの基軸通貨としての地位も危うくなります。
これは、米国にとって大打撃ではありますが、その反面、ドルで多額の借金を抱えている米国政府、米国企業、米国の費者にとって、借金一掃の徳政令ともなります。イスラム各国及び米国に反し、得るところが全くないのが日本といえます。金貨ディナールは7世紀にイスラム圏で使われ始めた貨幣で、その後サラセン帝国各王朝に受け継がれ、イスラム経済圏で広く使われてきました。最後には、オスマン・トルコ帝国が発行し、1923年オスマン・トルコ帝国の終焉とともにそのイスラム圏共通通貨としての役割を終えました。ディナールという名前は現在でもいくつかのイスラム国家によって貨幣に使われています。イスラム各国にとっては、金本位という一面とイスラム経済圏の世界制覇の目論見そして、ドル支配体制の崩壊を目指すという三つの面を持っている施策です。


(読者の声9)御誌735号「中国の電力不足」の記事中で、中国のGDPが5%のマイナスになる、というのはどうでしょうか?せいぜい2,3%のダウンでは? また生産が5分の1に落ち込んでいる、との分析ですが、これは5分の1がおちこみ、つまり5分の4は生産が確保されている、ということではありませんか。
      (YS生、在香港)

(宮崎正弘のコメント)これはあくまでシミュレーションで、しかし電力供給が10−15%もダウンしているとすれば、最低2%、最高5%の経済成長を阻害する要因になると考えられます。生産がどれほど落ち込んでいるかは産業のセクター別、地域別、その工場の設備や自家発電のありようで、変数になると思います。実態は分かりません。機会があれば、調べてきたいですね。なお、同様なご意見が、ほかにも2,3人の方から寄せられました。中国経済への関心の高さがよく了解できました。
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@@@@@@@(今月の拙論)@@@@@@@@@@@@@@

?「中国銭ゲバ財閥の歴史」(「新潮45」、2月号、1月18日発売)
?「台湾総統選挙 いったいどうなるのか」(「月刊日本」2月号、1月22日発売)
?「上海の北隣・崇明島を往く」([KYODO WEEKLY]、一月下旬号)
?「過去33年、周辺の遍歴」(「三島由紀夫全集37」月報、1月10日配本)
?「中国の反日は一体何の「記号」なのか」(「正論」3月号、2月1日発売)
?「サダム拘束以後のイラク石油地政学を読む」(「エルネオス」、2月号、発売中)
?「日本の特許感覚と中国の特許戦争」(「イーグル」、2月号を予定)
?「石油地政学の要衝グルジアはどうなる」(「自由」2月号、発売中)
  ◎一部のタイトルは仮題を含みます◎
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          ♪  ♪  ♪
 自治調査研究会 勉強会の御案内
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 雇用530万をいかにして創出するか、内閣府特命顧問として大活躍の島田教授を迎えての新年度にふさわしき新経済政策を聞く。
           記
 とき    1月29日午後6時
 ところ   横浜駅西口「かながわ県民センター」304会議室
        JR横浜西口「三越」裏(312−1121)
 講師    慶応大学教授 島田晴雄
 演題    「今こそ需要創出型の構造改革を」
 参加費   おひとり2000円
 どなたでも参加出来ます。
 問い合わせ  (045)263−0055 刈部嘉仁
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<<宮崎正弘のロングセラーズ>> 
 「ネオコンの標的」(二見書房、1500円 プラス税)
 「拉致」(徳間文庫、590円 プラス税、以下同)
 「ザ・グレート・ゲーム」(小学館文庫、476円)
 「胡錦濤 中国の新覇権戦略」(KKベストセラーズ、1460円)
「いま中国はこうなっている」(徳間書店、1500円)
 「本当は中国で何がおきているのか」(徳間書店、1600円)
 「迷走中国の天国と地獄」(清流出版、1500円)
 「風紀紊乱たる中国」(清流出版、1500円)
◎上記などの拙著は下記のサイトから宅配便での注文が出来ます。“
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_result_book.cgi/3f31f0f307f4a0103739?aid=&srch=4&st=&auid=110000964320000
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◎宮崎正弘のホームページ◎
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