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徒然草を古文と英文で読もう

徒然草を古文と英文で読みましょう。古文と英文を同時に学べば、一石二鳥で、時間も短縮でき、しかも古文(=日本語)と英語の相違も明確になりますよ。

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徒然草を古文と英文で読もう

2004/06/23

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●        【徒然草を古文と英文で読もう】・第45号
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◆  徒然草・『The Miscellany of a Japanese Priest』
●    being a translation of Ture zure Gusa by WILLIAM N.PORTER

◆                           「古典と英語の宇宙塾」

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▲私は、たった一語の言葉にも、無限の宇宙が潜んでいると思って
います。例えば、「花」という語に潜むイメージを考えて見ますと、
多種多様の色・形・大きさの違うものを私達は思い浮かべることが
出来ます。

 そして、想像力の富んだ人ならば、その「花」という言葉から、
現実には存在しない空想や幻想の中の【花】すら思い浮かべること
が出来るでしょう。つまり、「花」というたった一語にも、無際限
で無限定のイメージが潜んでおり、そのイメージは常に震えている
浮動体だと思うのです。

 人間の個性とは、その人がその人独自の深くて豊かな言葉のイメ
ージをどれだけ保持しているかということに基づくと言えると思う
のですが、あまりにそのイメージが独創的なものになると、そのイ
メージ自体がその人を彼方へと誘い、この世ではその人を生き難く
させるかもしれませんね。

 言葉のイメージには、天使も悪魔も、そして生も死も隠れている
のではないでしょうか。

▲現在仕事が忙しくて、当マガジンを作成する時間がなかなか見出
せません。たいへん澄みませんが、少しお休みを頂き、第46号は7月
20日(水曜日)に発行する予定です。何卒ご了承下さい。  

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徒然草

古文

英文

第23段・B

(イ)「陣に夜の設(まうけ)せよ」といふこそいみじけれ。夜大殿(よるのおとゞ)のをば、「かいともしとうよ」などいふ、まためでたし。上卿(しやうけい)の、陣にて事おこなへるさまはさらなり、諸司(しよし)の下人(げにん)どもの、したり顔に、なれたるもをかし。さばかり寒き夜もすがら、こゝかしこに眠(ねぶ)り居たるこそをかしけれ。

(ロ)「内侍所(ないしどころ)の御鈴(みすゞ)の音は、めでたく優(いう)なるものなり」とぞ、徳大寺太政大臣(おほきおとゞ)はおほせられける。                  

(イ)‘Jin ni yoru no moke-seyo’(Pripare for night in the Guard Room)is a becoming expression; but for the Imperial Bed-room at night 'tis best to say ‘Kaitomoshi,to-yo’(Provide night-lights).It is scarecely necessary to add that the officers of the guard perform their duties in a befitting manner;and it is satisfactory to see how impressed even the lower officials look with their responsibility,and how all through the cold night they sleep here and there in odd corners (so as to be ready if required).

(ロ)‘Wonderfully sweet is the tone of the bell in the Palace Temple.’So said the Prime Minister Toku Daiji.

【口語訳】

(イ)「陣に夜の準備せよ」というのは、非常に良い。陛下の夜の御座所の灯火について、「点火をすぐにせよ」などというのが、またすばらしい。上卿が、陣で指示して事を執り行っている様子は勿論のこと、諸官庁の下人達が、得意顔で、物慣れた様子でいるのも面白い。ひどく寒い夜じゅう、彼らがあちこちで眠っているのも面白い。

(ロ)「内侍所の御鈴(みすゞ)の音は、すばらしくて優雅なものだ」と、徳大寺の太政大臣はおっしゃられた。

 

(イ)
陣(n)…宮中で、節会(せちえ)や法会(ほうえ)の時、公卿が列座する席。「陣の座」ともいう。

夜の設(まうけ)せよ…夜間の用意、即ち灯火の用意をせよ、の意。

夜大殿(よるのおとゞ)…天皇の御寝所。

かいともしとうよ…点火をすぐにせよ―[「かいともし」は、「掻灯(かきともし)」の音便で、油火の灯籠のこと。「とうよ」は、「疾(と)くせよ」の縮約形で、「すぐにせよ」の意。]

上卿(しやうけい)(n)…公事の際に、責任者に任じられた長官。

諸司(しよし)の下人…諸官庁の下級役人。

▲さばかり【然許り】(ad)…ひどく,それほど,なんなにまで。

becoming(a)…ふさわしい,よく似合う。

'tis…「it is」の縮約形。

▲scarecely(ad)…ほとんど〜ない,とても〜ない。

officer(n)…役人,将校。

befitting(a)…適当な,相応しい。

satisfactory(a)…申し分のない,満足な,十分な。

official(n.a)…下級役人,職員。公の。

odd(a)…臨時の,控えの,変った,奇数の。

▲so as to…〜するように,〜するために。

 

(ロ)
内侍所(ないしどころ)()…宮中の温明所(うんめいでん)にあり、神鏡を安置する所。「賢所(かしこどころ)ともいう。 ▲prime minister(n)…太政大臣,総理大臣。

※上の★印は、最も重要度の高い語・文法を、▲印は、次に重要度の高
い語・文法を表します。★印と▲印の箇所は、大学入試に必要なもので
すので、特に受験生の方は、注意して読んで下さい。
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                 『古典文法新論』(10)

 動詞の活用形に時の意識が潜んでいることを教えてくれる品詞は、助動
詞だけではない。助詞の中にも、「なむ」や「ばや」や「ば」のように、動詞の
未定形に後接して、その未定形が未来時に深く拘わっていることを教えて
くれるものがある。

 泳が・なむ(…シテホシイ。他に対する願望の終助詞)
 泳が・ばや(…シタイモノダ。自己の希望の終助詞)
 泳が・ば(モシ…ナラバ。順接の仮定条件を表す接続助詞)

 上の三つの助詞「なむ」・「ぱや」・「ば」が表す意味は、順に、願望・希望
・仮定であり、これらはみな未だ定かでない未来時の事象に対する思いで
ある。こういう未来時の事象に対する思いを秘めた助詞を動詞の未定形
が誘導しているのだから、動詞の未定形にはやはり未来時に対する意識
が潜んでいると見るべきであろう。

 なお、先にも述べたように、動詞の未定形に後接する助動詞としては、未
来時の助動詞だけでなく、「ず」「じ」「まじ」などの打消の助動詞もある。ま
た、「す」「さす」「しむ」などの使役・尊敬の助動詞や、「る」「らる」などの受身
・自発・可能・尊敬の助動詞も、動詞の未定形に後接する。

【2】動詞のその他の活用形

 動詞の活用形には、未定形、既定形、基本形の他に、体言や助動詞「なり」
「ごとし」などが後接する連体形と、「ば」「ど」「ども」の三つの接続助詞だけ
が後接する連接形と、そのままで命令の意味を表す命令形とがある。なお、
連接形と言うのは、接続助詞の「ば」(「…ノデ」「…カラ」―順接の確定条件
を表す)や「ど・ども」(「…ケレドモ」「…ノニ」―逆接の確定条件を表す)が後
に連なる活用形という意味で、私が名付けたものである。この活用形は、学
校文法では已然形と呼ばれているが、この活用形には、「已(すで)に然(し
か)り〈スデニソウナッテイル〉」というような、過去時の状態を表すようなもの
があるわけではないから、私はこれを連接形という名称で呼ぼうと思う。
                  ―続く―

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創刊日:2001-08-04  
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