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徒然草を古文と英文で読もう

徒然草を古文と英文で読みましょう。古文と英文を同時に学べば、一石二鳥で、時間も短縮でき、しかも古文(=日本語)と英語の相違も明確になりますよ。

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徒然草を古文と英文で読もう

2004/03/31

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●        【徒然草を古文と英文で読もう】・第36号
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◆  徒然草・『The Miscellany of a Japanese Priest』
●    being a translation of Ture zure Gusa by WILLIAM N.PORTER

◆                           「古典と英語の宇宙塾」

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▲《お詫び》
 たいへん申し訳ありませんが、今日から三週間ほど、仕事が忙し
くて、どうしても当マガジンを作る時間が取れそうもありませんの
で、次号の第37号は、4月28日(水曜日)に発行する予定です。何
卒ご了承下さい。

 なお、その第37号から、先日お知らせしましたように、従来の学
校の古典文法とは全く違う、『新古典文法論』という題の文章も書
く予定でおります。学校の古典文法は、分りにくい、非論理的だな
どと思われている方が読んで下されば、うれしく思います。

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徒然草

古文

英文

第19・E段

(イ)さて、冬枯れのけしきこそ、秋にはをさをさ劣るまじけれ。汀(みぎは)の草に紅葉の散りとゞまりて、霜いと白うおける朝(あした)、遣水(やりみづ)より煙の立つこそをかしかりけれ。年の暮れはてゝ、人ごとに急ぎあへる頃ぞ、またあはれなる。

 

 

(ロ)すざまじき物にして見る人もなき月の寒けく澄める、二十日あまりの空こそ、心ぼそきものなれ。御仏名(おぶつみやう)、荷前(のさき)の使(つかひ)立つなどぞ、あはれやむごとなき。公事(くじ)どもしげく、春のいそぎにとり重ねて、催し行はるゝさまぞいみじきや。追儺(つゐな)より四方拝(しはうはい)に続くこそおもしろけれ。                 

(イ)Well,the bleak wintry landscape has a charm scarcely inferior to that of autumn.The crimson maple leaves lying scattered upon the grass at the lake-side,covered in the morning by the whitest of hoar-frost,and the vapour rising from the water-pipes are very lovely.As the year draws to an end everybody is busy,it is the most affecting time of all.

(ロ)The sky,too,after the twentieth day of the month with its terribly cold,clear moon,which none care to watch,is simply heart-breaking.Then the stimulating and touching honourable ceremonies,such as Calling the Names of the Buddhas,Presenting the First Fruits to the Ancestors,and so forth,carried out while also hurriedly preparing for the coming spring are indeed beautiful;and no sooner is the ceremony of driving out the devils concluded than the Emperor makes his obeisance to all the four quarters.This also is very grand.

【口語訳】

(イ)さて、冬枯れの景色は、秋にほとんど劣るまい。水際の草に紅葉の落ち葉が止まっていて、その上に霜が白く降りている朝、遣水から水蒸気が立つのは趣がある。年が押し詰まって、誰も彼も急ぎ合っている頃は、特に感慨深いものがある。

(ロ)殺風景なものとして見る人もない月が寒々と澄む[十二月]二十日過ぎの空は、実に心細い。御仏名(おぶつみやう)の行事や、荷前(のさき)の使(つかひ)の出立などは、趣き深くて尊い。宮中の行事が色々とあって、それが新春の準備に重ねて、催し行われる様子は実にすばらしい。追儺(つゐな)からすぐに四方拝(しはうはい)に続くのが、とりわけ面白い。

 

(イ)

▲をさをさ(ad)…ほとんど,ろくに。

 

▲遣水(やりみづ)(n)…庭に水を引き入れて流れるようにしたもの。

the bleak wintry landscape has a charm scarcely inferior to that of autumn ― [=[the bleak wintry landscape has a charm 〈 which is 〉scarcely inferior to that of autumn ]であり、S+V+Oの第3文型であり、「〈 which is 〉scarcely inferior to that of autumn」が「a charm」を修飾しますね]。

bleak(a)…吹きさらしの,荒涼とした。

wintry(a)…冬の,冬らしい。

▲landscape(n)…景色,風景。

★inferior(a)…劣った,下級の。

crimson(n)…深紅色。

maple(n)…紅葉,楓。

The crimson maple leaves 〈 which are 〉lying scattered upon the grass at the lake-side,〈 which are 〉covered in the morning by the whitest of hoar-frost,and the vapour 〈 which is 〉rising from the water-pipes are very lovelyであり、「The crimson maple leaves」と「the vapour」がSで、「are」がVで、「lovely」がCの第2文型ですね。なお、「the water-pipes」は、「送水管,配水管」の意味ですから、「遣水(やりみづ)」とは少し意味がずれているように思います。もしかしたら、訳者・WILLIAM N.PORTERが、「遣水(やりみづ)」を「筧(かけひ)―竹や木を地上に架け渡して水を引く樋(とい)」と間違えて英訳したのけもしれませんね?

hoar-frost(n)…白霜。

As the year draws to an end 〈 that 〉everybody is busy…同格を表す接続詞〈 that 〉が省略されていると考え、「an end」と「everybody is busy」とが同格の関係にあると見なせば良いでしょう。

draws to an end…終わりに近づく

affecting(a)…感動させるような,感慨深い,哀れな。

 

(ロ)
★すざまじ(a.シク)…殺風景な,興ざめである,寒々としている。

 

御仏名(おぶつみやう)(n)…「仏名会(ぶつみやうゑ)」ともいう。宮中の清涼殿で行われる仏事で、仏の名を唱えて、罪障の消滅を願う。

 

荷前(のさき)(n)…毎年十二月の吉日に諸国から奉る貢の初物。

 

▲追儺(つゐな)(n)…大晦日の夜に、宮中で行われた、疫病や災難などを払う儀式。後に、これが、民間では節分の豆まきとなる。

 

四方拝(しはうはい)(n)…正月元旦に、天皇が天地四方を拝する儀式。

heart-breaking(a)…悲痛な思いにさせる,胸の張り裂けそうな。

stimulating(a)…刺激する,興奮する。

touching(a)…感動的な,胸を打つ。

▲honourable(a)…尊い,尊敬すべき。

Calling the Names of the Buddhas…御仏名(おぶつみやう)。

Presenting the First Fruit to the Ancestors…荷前(のさき)。
 ancestor(n)…先祖,祖先。

Then the stimulating and touching honourable ceremonies,such as ,Presenting the First Fruits to the Ancestors,and so forth,〈 which are 〉carried out while 〈 we are 〉also hurriedly preparing for the coming spring are indeed beautiful…[S+V+Cの第2文型が使われていますね]。

no sooner is the ceremony of driving out the devils concluded than the Emperor makes his obeisance to all the four quarters…鬼を追い出す儀式が終わるとすぐに、天皇は東西南北の四方にお辞儀をする[直訳です]。

▲no sooner 〜 than― …〜するとすぐに―する。
drive out…を追い出す。
▲devil(n)…鬼,悪魔,極悪人。
▲conclude(vt)…を終える,と結論を下す。
obeisance(n)…お辞儀,礼,敬意。
quarters(n)…(東西南北の)方向,場所。

grand(a)…すばらしい,壮大な,威厳のある。

※上の★印は、最も重要度の高い語・文法を、▲印は、次に重要度の高
い語・文法を表します。★印と▲印の箇所は、大学入試に必要なもので
すので、特に受験生の方は、注意して読んで下さい。
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創刊日:2001-08-04  
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