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快走 ☆ 迷走 ☆ 虚仮走録

サイクリングが趣味の風間加勢と写真が趣味の臥牛庵が日々の雑感をつづるコ
ラム。2人ともやることが「若い!」ことでは定評あり。異色のコメントは先
見性のなせる業か、はたまた視点がずれてるだけなのか。


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快走 ☆ 迷走 ☆ 虚仮走録 第 0071号 '05年03月04日(金) 近未来のディープブルー

2005/03/04

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                          第 0071号
                       '05年03月04日(金)
                   発行者: 風間 加勢、臥牛庵
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手塚治虫の漫画には少年の頃からお世話になった。テレビでは「鉄腕アトム」
を観ていたし、漫画本では「火の鳥」に時間の神秘さを感じた。

でもいつしか漫画に縁遠くなっていたある日、娘の友人が遊びに来て本を机の
上に置き忘れていった。図書館で借りたかなり読み込まれた漫画だった。手に
取り、最初のページを開いた途端、のめり込んでしまった。「アドロフに告
ぐ」という題の手塚漫画の(風間加勢なりの)最高傑作である。

手塚漫画といえば、少年時代にこんな話を読んだことがある。
主人公とそれに敵対する勢力が激しい戦闘をする世界が描かれている。敵の闇
将軍は並はずれた知能の持ち主で、主人公がさまざまな困難に打ち勝ち、つい
にその闇将軍の正体を暴くとなんと過去の人間が昔造ったコンピュータだった
というストーリーである。その後、これを真似た映画やテレビのなんと多いこ
とか。

さてそこでコンピュータだが、どこまで進歩し続けるのだろうか。

1997年5月チェスの最強者カスパロフ氏は、IBMのコンピュータ
「ディープブルー」に1勝2敗3引き分けで敗北した。この日がコンピュータ
が人間を上回った最初の日である。以後IBM社は開発を止めてしまった。

チェスに比べて将棋は数段複雑である。ルールは似ているのだが、ソフトを開
発する上での決定的な差は次の2点である。
1)将棋の方が序・中盤が長いこと
2)将棋では、相手の駒を取ったらその駒を味方の駒として使えること

コンピュータは終盤の読みは得意だが、序・中盤を苦手とする。なぜなら、コ
ンピュータはすべて可能な手を読み尽くすからである。最終盤なら詰めまで読
み切り、読みを打ち切ることが出来る。しかし序・中盤でこれをやったら、い
つまでたっても読みを打ち切ることが出来ない。たとえば可能な手が常に30
通り(30は初手のすべての場合。手が進むと指し手の可能性が増えるのでの
最低限を示した)あったとしよう。だいたい将棋は120手程度で終わるから
初手から詰みまで30の120乗の手を読まなくてはならない。この数は宇宙
に存在する原子の数を上回るとされているので、とうてい読み切ることは出来
ない。

したがて、序中盤はある手数まで(たとえば9手とか11手とか)読み切り、
そこでどの場合がコンピュータにとって最善かを判定することになる。この判
定の評価が難しいのである。駒の損得、玉の安全性、速度を判断材料にするの
が一般的だが、序盤は駒得、終盤は玉に迫る速度を重視すると云われている。
ところがその兼ね合いが実に微妙なのである。プロ棋士の四段(相撲で云えば
十両)と名人の違いはこのへんの形勢判断(将棋では大局観という)の差によ
るらしい。

では、コンピュータは永遠に名人に敵わないのだろうか。

こんな近未来漫画がある。前の名人は終盤相手玉の詰みを読みきると小用のた
め席を外す癖があった。対局後の感想戦、宴席を設けてる新聞社への配慮のた
めである。自分の持ち時間をわざわざ割いて、相手の対局者、主催者、観戦者
などに迷惑をかけないためである。ところがこれが常習化すると、終盤名人が
席を立っただけで、相手はあきらめて投了するのが半ば将棋界の慣習となって
しまった。

ある時、目立った活躍がないまま過ごしてきた中堅棋士が、突然連戦連勝の快
進撃を続けた。それもかの名人と同じく、詰めを読み切ると決まってトイレに
立つのである。将棋界は騒然としたが誰も彼の連勝を止めることが出来なかっ
た。フト疑問に思った奨励会員(棋士の見習い)がトイレに立ち上がったくだ
んの棋士の後をつけて真実を知ってしまった。その棋士はトイレの中で携帯用
の小型パソコンに盤面を入力し、コンピュータに詰め将棋を解かしていたので
ある。

というように現実に、詰め将棋の道具として、コンピュータはすでに名人を越
えているのかも知れない。だが、大局観をもったコンピュータがはたして出現
するのか。自分の姿を隠し、人類を滅亡に導くような狡猾なコンピュータが現
れるのか、風間加勢には分からない。
                             (風間加勢)

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快走 ☆ 迷走 ☆ 虚仮走録 (かいそう めいそう こけそうろく)

発行者: 風間 加勢 (かざま かせ)、臥牛庵 (がうしあん)
発行日: 毎週金曜日発行

サイクリングが趣味の風間加勢と写真が趣味の臥牛庵が日々の雑感をつづる
コラム。2人ともやることが「若い!」ことでは定評あり。ときどき飛び出す
異色のコメント。先見性のなせる業か、はたまた視点がずれてるだけなのか。
2年半続けてきたメルマガ『大学受験数学 ガウス』のリニューアル版。

タイトルの意味:
快走、迷走、コケそう、はサイクリングがらみ。頭をとって「カメコ録」と
読めば「カメコ = カメラ小僧」で写真がらみ。さらに、パスカルの
「瞑想録 (パンセ)」からも来ていて、たまには数学の話も出るかも、と。

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創刊日:2001-07-30  
最終発行日:  
発行周期:毎週金曜日  
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