文学

文章×表現《秘伝スクール》

文章力を向上させたいあなたに必要なものはここにあります。「小説が書きたい」「上手にメールが、ビジネス文書が、日記が書きたい」等、このメールマガジンは文章のあらゆる悩みに答える学校です。

メルマガ情報

創刊日:2001-07-06  
最終発行日:2018-04-21  
発行周期:不定期  
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第6号(通算281号)「小説家とライターの違い」

2018/04/21

□ 動画で分かる文章学校公開中! http://www.hiden.jp/movie
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 ┃文章×表現《秘伝スクール》 第6号(通算281号)
 ┃ http://www.hiden.jp/
 ┃
 ┃  「小説家とライターの違い」
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今回の目次

●1 文章創作クラスの参加のしかた

●2 文章創作クラス5月は18日。お題は『顔』。

●3 今回のQ&Aは、「小説家とライターの違い」



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 文章×表現《秘伝スクール》スクールにようこそ。
 2001年7月創刊、2014年から4年間の休刊を経て、2018年から復刊しました。
 このスクールにはカリキュラムに沿ったレクチャーはありません。
 皆さんから寄せられた質問にお答えする、問答式のスクールです。
 すべてをオープンに語っていますが、その深い内容は閉じられています。
 あなたがそれをきちんと読んで理解し、また実践してくれるまでは…。
 ただ読むだけでなく、この内容を貪欲に盗み、奪い取ろうとした人だけが、
 《秘伝》の意味を知るでしょう。
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●1 文章創作クラスの参加のしかた

参加の仕方といって特別なものがあるわけではなく、そんなに難しくはありま
せん。
でも、「なんとなく気後れする」「おっくうだ」という人がいるとしたら、そ
の人のために書いてみます。

1 お題をじっとみる。5月は『顔』。どんなことを書くか考える。なんか面
  白いことを思いつきそうなのだけど、もやもやする。

2 申し込んでしまう。もやもやしているうちに申し込んでしまう。新しいこ
  とをするときは、考えても結論はでない。一歩踏み出すこと。

3 いよいよ作品作り。申し込んでしまったから集中して考えるしかない。い
  ろいろあるアイデアから絞り込み、書きながら細部をさらに整えていく。
  完成!

4 投稿する。投稿掲示板には、同じ研鑽をする仲間がいる。初めて作品が読
  者と出会う。

5 他の人の作品を読む。自分と全然違う多様な課題の受け取り方がある。面
  白いのもつまらないのもあるかもしれないが、参考になる

6 他の人の感想を掲示板に書く。2〜3人気に入った人の作品について書きま
  しょう。感想をいうためには真剣に読まないといけない。あれこれ考える。

7 感想を書かれる。友だちに見せたり、一般のネットにあげても、当たり障
  りのない褒め言葉がくる。あるいは、匿名で傷つくようなことを書かれる。
  その点、ここは自分で作品を挙げている仲間しか感想を書かないので、と
  ても参考になる。

8 いよいよ目白に参加当日(遠隔でない人)。どきどきして足を踏み入れる
  と意外にアットホーム。ぴりぴりしたものはなくて、すぐに溶け込める。
  村松が自分が読んだ他の人の講評をしていく。あれこれこ謎が解けたり、
  読み方が浅かったことに気づいたり。

9 そして、いよいよ自分が講評される番。プロが自分の作品について感じた
  ことを言ってくれる。よいところ、悪いところ、今後の方向など、意図が
  わかりにくいところは質問されたり。今後の参考になる。

10 安くておいしいインドカレーでお酒飲める人も飲めない人も懇親会。お
  互いに作品を読みあっているので老若男女が和気藹々。いろいろ他では聞
  けない、話せない話題で談論風発。

11 さあ、次回の課題に向けて今回の反省を生かして作品の構想を練ろう!

これが文章創作クラスの参加の仕方。別にこの手順を覚える必要はありません。
それぞれのタイミングで必要なことがあれば告知されますので、流れにのって
いれば大丈夫です。


●2 文章創作クラス5月は18日。お題は『顔』。

5月は都合により18日と、いつもより早いので各位、ご注意、ご準備ください
ませ。ぼやぼやしているとすぐに来てしまいます。
『顔』というお題はわりと書きやすいと思われます。
初めての方もぜひ。
より詳細な情報はこちらから。
http://www.hiden.jp/category/event


●3 今回のQ&Aは、「小説家とライターの違い」

ライターと小説家は似ていても、ずいぶん違う。
ライターに飽きたり、限界を感じて「小説家にでもなろうかなー」などと言っ
ていた友人も数人いました。「にでも」という感じです。ですが、実際には、
なかなか転身できるものではありません。
共通点が多いだけに勘違いしてしまう。

あまりライターから作家になった人いないなー、とずっと考えていたら、2人
ほど思い出しました。僕が月刊誌の編集をしていたときのライターです。ライ
ターから作家は、他にもそれなりにいるのでしょうが、僕の経験や知識の中で
は、少ないと感じます。
1人は何冊も本を出しています。作家で食えているのではないでしょうか。1人
は1冊面白い作品を書いたのですが、話題にもならず売れなかったのか、小説
を書かなくなってしまいました。
ライターから作家への転身は、他にもそれなりにいるのでしょうが、僕の経験
や知識の中では、成功例は少ないと感じます。
編集者から作家は、けっこういます。新聞記者からも多い。コピーライターも
多いです。

それぞれ考察すると面白いのですが、また別の長い記事になってしまうのでや
めておきます。
同じ書く仕事でもかなり生理や原理が違う、ということだけ感じてくだされば
いいと思います。




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「小説家とライターの違い」




● 質問 ●

今回のメールマガジンで「小説家を育てたい」とおっしゃっていたので考えて
みたのですが、学生時代から、文章を書く仕事がしたいと思っていたものの、
私は小説どころか、「創作」はほとんどできません。
「作家」と「ライター」は似ているようで全然違う仕事なんですね。
デザイナーと服屋の店員さんくらい?
農家と料理人くらい?
うまい例えが出てこないですが…。

村松さんの「言葉のクロッキー」も1年間やってみて、もう全然何もできない
回が何度もありました。
自分の住む街や自分の顔などがテーマの回は書けたのですが、だんだん「○○
の気持ちになってみる」…と進んでいくとひどいものでした。
なんだろう、実在のことや経験したことしか書けないというか。
あるテーマを、全然そのことについて知らない人にも面白く分かりやすく理解
できるように書くとか、インタビューで取材相手のお話を聞いて一番魅力的な
部分を絞り込んで伝えるとかはいいのですけど。
ライターとして力をつけるためにやることと、作家・小説家として力をつける
ためにやることとは、全然違うものなのでしょうか?
区別せず色々鍛えていったらいいのか、本質的に違うものなのか…
考えていたら分からなくなってしまいました。
まとまりなくてすみません。
以上です。



● 答 ●

ライターは、基本はタクシーの運転手みたいなものだと思っています。
行き先は、客が決める。

「何について書いてください」
「誰をインタビューしてください」
「何の媒体に何文字でこんな感じに書いてください」

つねに編集者やクライアントという発注者がいて、基本は受注産業なのです。

作家は、そうではありません。
行き先は自分で決めないといけません。
書くというモチベーションも、自分で掻き立てないといけません。
では、目的地はどこかというと、

1.自分が「書きたい!」と思うもの

2.自分が知識と能力があり、書けるもの

3.読者、出版社、編集者がその時代に求めているもの

この3つの条件を同時に満たすものを作家は探し、実現しないといけません。
ライターが作家に転身したいと考えるとき、2と3はある程度持っていることも
多いです。
しかし、1の「書きたい!」という強いモチベーションは、なかなかでてこない
のです。
というのは、それまで注文を受けて書いていたからですね。
「自分で書く」ということがわからないのです。

そして、小説は虚構といいますね。
ライターが書くのは、「実」の世界ですから、「虚」の世界のモチベーション
はますますわかりません。
これは喩えて言えば、下請け専門でやっていた部品工場が、消費者向けの商品
を作るようなことなのです。
同じ仕事のようですが、近いようで遠い部分があります。
現実面を考えると、作家にはもう一つの条件がでてきます。
それは
「自分でリスクを負う」ということです。

ライターも原稿を書けば、何か月か先に規定の原稿料が支払われます。支払い
トラブルなど、ないわけではありませんがね。
作家には、このような保証は何もありません。とくにデビュー前の作家志望に
は、自分が書いているものが輝かしい宝物であり、商品であるのか、愚にもつ
かないガラクタであるか、見当がつかないのです。
しかし、自分を信じるしかない。

長編小説を書こうと思えば、かつて400字300枚と言いましたから、10万字以上
の原稿を書くわけです。それを書き上げるまで、自分の価値、自分の作り出す
ものの価値を自分で確信しつづけなければいけません。
その覚悟はライターにはないものです。
何か月、あるいは何年かかって書いたものが、お金になるか、出版されるかわ
からない。
仮に出版されたとしても、売れるか、次があるかわからない。
そういう危なっかしい職業が作家です。

作家というと、普通の人は人気作家、一流作家しか念頭にないもので、自分が
作家になることは、村上春樹になることだと思っています。あるいはハリー・
ポッターを書くことだと。
もちろんその可能性はあるけれども、作家になったとしても、そうでない可能
性は1.000倍くらいあるのです。
そのようなリスクに耐える力、孤独に自分の価値を信じ続ける力は、ライター
生活ではつかないのです。
ライターは締め切りに間に合って承認される、というパターンを短く繰り返し
ているからです。
したがって、ライターから作家になるというコースは、ありそうでとても少な
いと思います。

ライターと作家の中間ゾーンには、署名で書く物書きの領域があります。
何か専門性や、独特の切り口や感覚、情報源があるライターです。
評論家、エッセイスト、コラムニストなどの領域です。
こちらのほうがライターに近く、接近しやすい。
リスクも少なく、何か雑誌に連載したものを著者として単行本化することなど
もありえます。
ライターをしていても、自分なりのテーマがあると、積極的に企画提案したり
主体的に動きやすくなります。雑多な仕事を受けながらも、自分なりの柱がで
きるとよいと思います。






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    ◆第5回文章創作クラス・創作遠隔クラス

     時間:2018年5月18日(金)
           午後7時15分より約2時間。開場7時。
     場所:東京都豊島区目白3-2-9-4階
     料金:目白:1,400字以内/参加費 4,000円
        遠隔:2,800字以内/参加費 6,000円
     詳細:http://www.hiden.jp/2018/04/927

    ◆課題「顔」
     
    ◆<申込締切>5月4日
    ◆<投稿締切>5月11日

     申込:http://www.hiden.jp/entry

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 文章×表現《秘伝スクール》 第6号(通算281号) 2018/04/21 発行
 編集責任者:村松恒平
 発行:創作する人のための文章学校 http://www.hiden.jp/
 Copyright (c)  村松恒平 All Rights Reserved. 禁複製。
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最新のコメント

  • 名無しさん2016-03-03 09:44:31

    たましいがゆさぶられました。

  • 名無しさん2009-01-14 08:40:00

    ばら撒くなら、本 ですネ。