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にゃんにゃにゃんにゃ!

超ミニコミ猫誌「nimravus」のメルマガ版。にゃん生活のヒント、ハッとするニャンの話、元気にゃんの方法など掲載

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にゃんにゃにゃんにゃ!#48

2002/04/11

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   にゃんにゃにゃんにゃ!       2002年4月11日 第48号
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                             発行 月2回予定
                        (7日/22日)
  内猫・外猫・自由猫〜猫大好きの 
        猫ミニコミ誌“nimravus”のメールマガジン 

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□■□■□インターキャットの基礎知識□■□■□

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 インターフェロンについて、あまりよく知らなかったので、原則的なことを
まとめてみました。

◆インターキャットが“猫に公式に効く”とされるは、カリシウイルス症に対
してだけ
 ネコ用のインターフェロンであるインターキャットは、ネコ・カリシウイル
ス感染症FCI(FCV)と、イヌに対してイヌ・パルボウイルス感染症に効果があ
ることだけが公認されている。
 薬説明書に書かれている用法用量は、
「本剤1バイアル[ネコインターフェロン(組換え型)として1000万単位(10M
U)]を用時日局生理食塩液1mlにて溶解する。通常1回体重1kg当たりネコイ
ンターフェロン(組換え型)として2.5〜5MUを静脈内に注射する。投与回数
としては、1日1回とし、通常隔日投与を3回行う。」

 しかし、この他のウイルス感染症・ガンなどにも効くことや、またイヌネコ
以外にも効く動物(フェレット、牛など)がいることもわかってきて、多方面
に利用されるようになってきた。
 ただし全て公認されるほどには効くとはいえない状態で使用されているとい
うわけである。
 実際に獣医が使用する容量用法はまちまち。低容量でも効果があることが証
明され、また皮下注射も行われる。
 したがって、注射だけで一回1万円ほども取る病院から、2000円程度ですむ
病院までいろいろある。
(*動物用医薬品は、中央薬事審議会において製剤毎に厳正な審議が行われ、
その効果と安全性が確認された製剤のみが農林水産大臣により承認される。)


◆インターフェロンの働き
 (1)抗ウイルス作用 (2)抗腫瘍(癌)作用 (3)免疫強化作用


◆効果の現れる時間
 投与後6時間後ほどすると効果が現れ、5,6日は抗ウイルス作用を継続す
るといわる。


◆抗ウイルス効果が一番現れるのは感染初期
 ウイルスに感染しても、体のウイルス抵抗力の衰えていない初期の頃に著し
く効果がある。


◆ウイルス感染症への予防効果がある
 ウイルス感染症が心配なところへネコを連れていく場合、前日にインターキャ
ットを投与すれば、免疫力が高められ、感染しにくくなる。ワクチンのないウ
イルス感染症へも。5,6日は効果があるといわれる。
 ただし、感染汚染場所へ1日以上いた場合には既に感染していて、かえって
症状が悪化する例があるという。
「ネコインターフェロンは、ウイルス疾患関しては、感染初期に投与されるこ
とがより有効な使用法である。また、感染汚染地域への動物の導入時には、導
入前24時間以内のワクチンとネコインターフェロンの同時投与は有効な予防法
である。」内野富弥獣医(動物MEリサーチセンター長)。


◆カリシウイルス症以外に使われる症状(猫の場合)
 以下は、使われるということで、必ずしも治癒ないしは症状改善されるとい
うことではない。
 ○ウイルス性鼻気管炎FVR
 ○猫白血病ウイルス感染症FeLV
 ○猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)FIV
 ○猫伝染性腹膜炎FIP
 ○細菌感染症
 ○乳ガン、骨のガンなど悪性腫瘍
 ○歯肉炎
 ○腎不全
  ・・・
 

◆カリシウイルス症以外の、猫へのインターフェロン過剰投与に疑問を持つ獣
医もいる
 有名な、宮田勝重さんは、ホームページの中で、ネコ白血病にかかったネコ
について、こう書いている。
「9歳。2年前白血病ウイルス感染症を診断され、ネコインターフェロンを投
与したが効果がなく来院。獣医師はネコの病気にインターフェロンを使いたが
るが、コストパフォーマンスはそれほど良くないことが多い。白血球減少、貧
血ともにあり、インターフェロン以外の治療を実施する。治療効果もいまいち
で、赤血球もひどい時は正常の1/3以下まで低下し、ちょっと生命の危機を感じ
た。週1の治療を飛び飛びだが2年近く続けた。発病から9ヶ月後、元気なの
でウイルスをチェックしたがやっぱしプラスのままだった。時々元気がなくな
るから、まだウイルスはあるのだろう。今は免疫を高める薬物を試行錯誤しな
がら模索している。」Dr.猫ひげのVet通信
http://www.emz.co.jp/pet/html/doctor.html


◆インターキャットの一回あたり使用量と価格
 カリシウイルス症で東レが推奨している使用量は、体重1kgあたり2.5〜5M
Uである。つまり4kgの猫だったら10〜20MUになる。
 動物病院ではインターキャットだけで1瓶10MUで8千円とるのが普通のよう
である。すると、10MUでもその他の治療費を含めると2万円請求されることも
珍しくない。人間用ではインターフェロンだけで1日3万円もかかるのでそう
かと思ってしまうが、じつは違う。
 今では通常、使用量が少なくても同じ効果があることがわかっているのだ。

 たとえば4kgの猫に1MU〜2MUしか使わない。インターキャットの注射だけ
なら一回2千円程度しか請求しない病院もある。

 犬の場合だが、「動物臨床医学 7 (1) 7-15, 1998」に「ネコインターフェ
ロンによるイヌパルボウィルス感染症に対する治療効果」という獣医によるイ
ヌ・パルボウイルスに対するインターキャット実験が載っている。
 イヌ・パルボウイルス症の犬群に対し、1kgあたり1MU投与群、同2.5MU投与
群、インターキャットを投与せず輸液や抗生剤の投与による対症療法を行った
対照群の3群を作った。
“死亡率は、1MU投与群が19.0%、2.5MU投与群が21.2%、対照群が61.9%であ
り、ネコインターフェロン投与による有意な救命効果が認められた。また、ネ
コインターフェロンの投与により脱水症状、嘔吐、下痢、元気消失などの臨床
症状が改善した。7日目までの臨床症状と白血球数(WBC)の改善に基づく治療
効果判定によると、有効率は1MU投与群で65.5%、2.5MU投与群で71.4%であり、
対照群の33.3%との間に有意な差が認められた。 
 さらに、ネコインターフェロン投与群ではWBCの早期増加回復が促進されるこ
とも認められた。副作用については、本剤によると思われる所見は認められな
かった。試験の結果、イヌパルボウィルス感染症の治療剤としてネコインター
フェロンの1.0〜2.5MU/kgの1日1回、連続3日間の静脈内への注射投与による
有用性が確認された。” 
 とある。

 この獣医のメンバーの一人である内野富弥獣医は、さらに、
「当初治療量としては2.5〜5.0MU/Kgであったが、使用例回数が多くなるにし
たがって1回使用量が減少しても、効果が変わらないために、徐々に1回使用
量は減少してきた」としている。


◆主な注意事項・副作用(メーカーが告知しているもの)
 ○黄疸のあるものには使用しない。
 ○早期治療に使用すること。末期の症例や他の病気との合併症に使用すると、
まれに症状の悪化をみることがあるので、投与は慎重に行い、異常が認められ
た場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
 ●副作用
 (1)本剤投与により、嘔吐がみられることがある。また、軽度の白血球数、血
小板数及び赤血球数の減少がみられることがある。
 (2)本剤投与により、投与終了後3〜6時間で発熱をみることがある。
 (3)本剤投与により、まれに40℃以上の高熱や激しい嘔吐等があらわれること
があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与を中止し、適切
な処置を行うこと。
 (4)本剤投与により、まれにアナフィラキシーショック(虚脱、尿失禁、流涎、
呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認めら
れた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
 (5)本剤投与により、まれに興奮、流涎、ねむけ、沈うつ等がみられることが
ある
 ●副作用例(農林水産省の副作用情報:特定獣医・業者から報告のあったも
の)
(1)1996/7 猫 ♂ 5歳 (猫免疫不全ウイルス感染症による口内炎、発熱) 皮下
注射 1バイアル(ネコインターフェロンとして10MU) 副作用=呼吸速迫、流涎
  講じた処置=なし 結果⇒治癒 
(2)1998/6 犬 ♂ 2カ月 (食欲廃絶、嘔吐、下痢、パルボテスト陽性) 静脈注
射 1.0MU/kg 副作用=虚脱、血圧低下、瞳孔散大  処置=エピネフリン静注、
人工呼吸  結果⇒死亡
(3)1999/4 猫 ♀ 2歳 (猫ウイルス性鼻気管炎) 皮下注射 5MU 副作用=流
涎、心停止  処置=アトロピン皮下注射  結果⇒死亡  
 *この他、極度のアレルギー反応を示す猫もいるという話を聞く。

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■インターフェロンとは
 ウイルス、異種RNA(リボ核酸)、ある種の糖が侵入すると動物細胞がつくる
物質(蛋白質)。細胞がこの物質を受け取ると,ウイルス核酸の遺伝情報が読
まれずにウイルスの増殖が阻害される。
 ウイルス病や癌の治療にインターフェロンを応用する研究が進められた。方
法は2つあり、ひとつは直接培養したインターフェロンを投与する方法で,他
は誘起剤を投与し生体内にインターフェロンを産生させる方法である。
 1954年長野泰一博士らによって発見された。

■インターフェロン、インターキャットと東レ
 インターフェロンとは、もともと動物の体の中に存在しているもので、ヒト
にはヒトのインターフェロン、ネコにはネコのインターフェロンが、それぞれ
動物ごとに存在する。
 東レは、1960年代の後半から、繊維やフィルムなど既存の事業系列にない分
野として、ライフサイエンスの研究を開始した。
 バイオテクノロジー等の先端技術を駆使して「独創新薬」の開発に取り組ん
だ。
 独創新薬の目標となったのは、制ガンのほか、さまざまの効果・効能が期待
された「夢の新薬インターフェロン」だった。
 1980年代に開発に成功したのは、天然型ヒト・インターフェロンβ製剤。日
本で初めての製造認可を得た。制ガン剤としての認可は、世界初。製品名は『
フエロン』で1985年商品化された。フエロンは、膠芽腫、髄芽腫、星細胞腫、
皮膚悪性黒色腫などの腫瘍や、B型肝炎、C型肝炎を適応症として処方されて
いる。
『インターキャット』は、その後、東レがネコ用に開発したネコ・インターフ
ェロンの製品名。1994年2月発売。動物用医薬品では世界初の抗ウィルス剤。
イヌ・パルボウイルス感染症への適応拡大を中央薬事審議会が認めたのは1997
年。


■まだまだ未解明なところがあるインターフェロン
 インターフェロンとは、動物の身体の中にあるタンパク質のこと。インター
フェロンの種類は、動物ごとに異なっていて、ヒトにはヒトの、ネコにはネコ
のインターフェロンが存在する。
 東レのインターフェロンは、遺伝子組み替え型という方法ではなく、天然型
という特徴がある。
 東レのホームページでは、こう書いている。
「インターフェロンはまだまだ謎の部分が残されています。生理活性物質であ
るのは分かっているのですが、どんな症状に効能・効果 があるのか、まだ全て
解明されたわけではないのです。
 治療薬として認可されるには、効能・効果が臨床試験で実証されないといけ
ないのですが、これには相当な時間を要します。」
 これはインターキャットにもあてはまるわけで、カリシウイルス症以外の適
用はまだ未解明であると同時に、さまざまな適用が可能になるかもしれない。

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発行者cona  nimravus@cat.email.ne.jp 

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創刊日:2001-06-17  
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