社会・社会学

金融業の裏話(バブルはバルブにはならなかった)

二度と訪れないバブル景気。 その真っ只中で企業融資に関わった主人公のほぼノンフィクション裏表話。

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金融裏話・バブルはバルブにはならなかった  23/6/29 通算141号

2011/06/29

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      金融裏話・バブルはバルブにはならなかった  23/6/29  通算141号
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   梅田スペース−1マンション            読者数:835名様
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 1. ■梅田スペース−1(ワン)マンション


 この物語はほぼノンフィクションなので、小説のようなドラマティックな展開
 や感動に涙していただくような内容には及ばないと思いますが、その点どうぞ
 ご理解ください。


 ※「梅田Base−1マンション」は実際603号室で僕が金融業を営んでい
  たわけですが、現在も同マンションは実在し、同室でどなたかがお住まいな
  ので、ちょっとこのタイトルは不都合になりました。タイトルは「梅田スペ
  ース1(ワン)マンション」に変更しています。



 設備投資つぶれ その一


 平成元年は世の中が急角度で上昇していた。

 知り合いの小料理屋「扇」の娘さん・律子ちゃんが手伝ってくれるおかげで、
  梅田スペース1(ワン)の小さな一室で細々と始めた俺の金融業も、大きな
 不渡りなどもなく毎月順調に利益を重ねていた。

 律子ちゃんは本当に頭の良い女の子だった。俺はその頃ポケットベルを持って
 いて、顧客回りやスポンサー先を回っている間に客から電話が入った時、急ぎ
 の用件であればベルが鳴った。急ぎでなければ彼女はあえて鳴らさなかった。

 どの顧客がどういう用件で連絡してきたのか、そしてそれは緊急を要するもの
 なのかなどを的確に把握し、迅速に対応してくれるのであった。

 当時は現在みたいに携帯電話などという代物はあまり普及していない。俺も金
 融業をはじめて一年ほどが経ってから、ようやく巨大で重いセルラーフォンと
 いう携帯電話を持った。この頃、携帯とはいえないこんな重い電話を持ってい
 たのは、ヤクザか不動産屋か高利貸しと相場が決まっていた。

 ポケベルが鳴るたびに車を止めて公衆電話を探して事務所に電話をかけるとな
 ると、所用がなかなか進まないのだ。そのあたりを律子ちゃんは俺が言わなく
 とも分かってくれていて、緊急時のみベルを鳴らすのであった。

 事務所に戻ると、まずは美味しいコーヒーを入れてくれて、夏なら冷たいオシ
 ボリを用意してくれていたし、冬ならすぐに暖かいお湯に浸してそれを絞って
 持ってきてくれた。

 そして俺が顔を拭きながらコーヒーを飲んでいる間に、「どこどこのお客様か
 らこういったご希望がありました。このお客様は明日でもかまわないので、額
 面がいくらの▲※という会社の手形を割り引いて欲しいとの要望でした。○子
 さんという若い女性から電話がありましたが、特に用件はおっしゃいませんで
 した。●×産業さんから連絡が欲しいとのことでしたが、藤井さんは最近この
 お客様から逃げようとしている様子だったので、ベルは鳴らしませんでしたが、
 それでよかったですか?」などと報告してくれるわけで、単なる事務だけでな
 くすべてに完璧であった。(今頃どうしているのかなぁ)

 ともかく開業以来、金融会社に勤めていた頃からの顧客だけで業は成り立って
 いたが、俺たちのような高利貸しで手形を割引いたり、繋ぎ資金を借りる会社
 は遅かれ早かれ臨終となる可能性が高い。今は儲かっていても、新規顧客も開
 拓しないとジリ貧になるのだ。俺は時間が比較的空いた日に営業に回ることも
 あった。

 その中で、大阪府守口市というところでグラビア印刷業を主に行っている真面
 目な経営者がいた。

 守口市には小さな町工場が集まっている区域がある。街金業界に入って駆け出
 しの頃は、同じ営業仲間と共にその区域を絨毯式セールスで回ったものであっ
 た。その営業仲間が当時顧客として発掘した「YK企画」という名称の印刷業
 者がいた。

 その仲間が顧客にして、時々手形を割り引いて現金を持参していたことを思い
 起こした。仲間は既に金融会社を退職していたので、今はこの「YK企画」を
 誰が担当しているか分からないが、俺の客にしてやろうと狙いをつけたのだ。

 この日は営業カバンを持って、交通機関を利用して行った。
 京阪電鉄本線の西三荘駅から南へズンズン下って行く。二十分以上も歩いてよ
 うやく「YK企画」のある小さな工場へ着いた。狙い撃ち営業ではなく、飛び
 込みセールスを装って入った。

 シャッターは閉まっていたが、横の扉を開けると、中は奥行きが広く、大きな
 輪転機とガラス面で覆われた巨大な製図版のようなものが目に入った。

 巨大製図版を見守っていたのが代表者のY氏で、俺が名刺を渡すと「まあまあ
 どうぞ、そこにお掛けください。コーヒーでも入れましょう」と、どういうわ
 けかフレンドリーなのであった。

 勧められた椅子に座り、工場内を眺めてみると、普通の生産工場とは異なり、
 産業機械などが置かれていないので随分と綺麗だし、機械音も聞こえない。唯
 一聞こえるのが大きな印刷機械の輪転機の音だが、印刷物が大きく輪転スピー
 ドもゆるやかなので、その音量は小さい。

 大きな機械を興味深く眺めていたら、「これはですね、グラビア印刷の機械で
 すわ。一千万円では買えません。償却だけでも大変です」と細い目をよりいっ
 そう細めながら説明し、「まあ、勿論リースなのですけどね」と笑いながら言
 った。

 これがY氏との付き合いの始まりであった。


 つづく・・・


 ※ご感想お待ちしています 
  E-mail: pero@carrot.ocn.ne.jp 又は nisiki46@hotmail.com 


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 2. 編集後記

 腰の具合ですが、前号のあと一進一退でしたが昨日は最悪でした。 
 読者様からも腕の良いカイロプラクティクを教えていただいて、恐縮していま
 す。
 このまま良くならなければ一度相談に伺おうかとも考えています。ありがとう
 ございました。
 原因は、もしかしたらアルコールなのかもしれません。整形外科でレントゲン
 を撮ってもらったら、問題ないのですがねぇ・・と医師が言っていましたから
 ね。アルコールを控えて少し様子を見ることにします。



 ※アッと驚く探偵手帳の新たな物語は「清田調査員を偲んで」です。

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  ださい。使い方がイマイチ分からず、あまり活用はしていませんが。(^^ゞ

   

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 それでは次号までごきげんよう!
  Pero


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