文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2018.12.8 「社会の暗部」

2018/12/09

 社会の中で行われる人為的な物事に関わっ
ていくと、その過程で、そこに関わっている
人々の様々な思惑や感情が、その場に渦巻い
ていることに気づくかもしれないが、それと
は別の次元で、そうした思惑や感情を促すよ
うな作用も感じ取れるかもしれず、そんな作
用から生じる、その場を支配する自然の成り
行きというのが、それらの人為的な思惑や感
情を操っているのだとすれば、それはその場
での勢力争いや主導権争いに伴って、そうし
た思惑や感情が生じていることになるのかも
しれないが、その場での自然の成り行きが、
人の意識をそれらの争いへと誘導して、争い
を自らに有利に導こうとする思惑が生じてき
て、そう思うのが自然の成り行きだとしても、
そんな思惑からもたらされる自然な振る舞い
が、人為的な勢力争いや主導権争いそのもの
であるとすれば、またそれとは逆に、そんな
争いを収めて、その場を平和な状態へと導こ
うとする思惑も生じるのかもしれず、そうな
るとその場では人に対して相反する二つの作
用が同時に及ぼされているように思われるか
もしれないが、厳密には同時ではなく、その
場で勢力争いや主導権争いが激化すると、そ
れに伴って、争いが物事を進めていく上で障
害となるから、それに対する反作用として、
争いを収めるような思惑が生じてくるわけで、
同時というよりは順番に、争うことと争いを
収めることが交互に繰り返されるわけだが、
単に平和なだけでは刺激がなくなって社会が
停滞してしまって、それに伴って物事が縮小
再生産のスパイラルに陥ってしまうから、そ
んな社会を活性化させるためにも、争いが起
こらないとならなくなってしまって、かとい
って争いが激化してしまうと、それに伴って
生じる被害や損害が利益よりも上回ってしま
うから、それを収めようとする思惑が生じる
わけで、どちらが勝ってしまってもうまくは
いかないのだろうが、両者の間で均衡が実現
するわけでもないだろうし、少なくとも互い
に相容れない状態なのだから、どちらかがど
ちらかを打ち負かすまで、そういった成り行
きが続くわけだろうが、状態の性質上そうは
ならないわけで、それぞれの状態が部分的に
は優勢になることはあっても、全体を覆うま
でには至らず、結果的には対立し合いながら
も共存するような成り行きになるわけだろう
し、共存しつつもそれで安定するわけでもな
く、絶えず互いの領域を拡大させたり縮小さ
せながらも、完全に消滅するわけでもなく、
現に今も世界の至るところで何らかの勢力争
いや主導権争いが繰り広げられているわけだ
が、そうであるなら、結局平和は争いの消滅
ではなく、争いをなくすために、争いと争っ
ていることにもなり、世界各地で争いをなく
すための争いが続いているという倒錯的で不
条理な状態が実現しているわけだが、それが
なぜ争いをなくすために争わないことになら
ないのかといえば、争わないことは究極的に
は人の活動の停止を意味するのかもしれず、
活動が停止することは死を意味するわけで、
そういう意味で人の活動自体が争いを伴って
いて、活動と争いは不可分な動作であり、争
い自体が活動であるとも言えるわけで、そう
であるなら平和な状態とは、活動の停止では
なく、活動の沈静化と言えるのかもしれず、
それに伴って争いの程度も比較的弱い状態に
落ち着いて、そうなるから平和な世の中では
活動が停滞しているように思われるかもしれ
ないが、実感として社会が繁栄している状態
はそうではないだろうし、何よりも経済的な
繁栄は平和とともに実現しているように思わ
れるかもしれないし、それは停滞ではないよ
うに思われるわけだが、そこでは競争という
争いが盛んに行われていることも意味するだ
ろうし、またその一方で平和で繁栄している
地域から隔絶された場所では、戦争も常に行
われている状況もあるわけで、そういう意味
でも平和と戦争とは隣り合わせであり、戦争
ではなく競争と言い換えることで、争いはい
つの世でも常になくならないわけだが、そう
であってもそこで軍事的な戦争行為が行われ
ていなければ、一応は平和な状態だとみなせ
るわけだが、暴力の行使に使用される武器や
兵器の生産を止めるわけにはいかない事情も
あるだろうし、生産されればそれを使う成り
行きが必ず生じてくるだろうし、そういうと
ころで争いが激化すると、そこで武器や兵器
を使う成り行きが生じてしまうわけで、そう
いう意味でもなかなか戦争のない平和な世の
中を実現するのは難しいわけだが、戦争が行
われている地域が疲弊して荒廃するから、そ
の逆に経済的な繁栄を謳歌できる地域の平和
が実現するわけではないとしても、そうした
地域間で生じている格差を利用して、平和な
地域に経済的な利益がもたらされている可能
性もあるだろうし、平和な地域内でも経済格
差があって、そうした格差を利用して、やり
たくない労働をさせるシステムが整備されて
いるだろうし、そこでも格差から不満が生じ
て、それが競争という争いをもたらす原因と
もなっているわけだ。

 また格差は争いをなくすためにも利用され
るわけで、組織的な役割分担の中で身分の上
下関係を設けて、身分の下の者が身分の上の
者に従うような権力関係を導入すれば、そう
した上下関係の中では争いがなくなって、物
事がスムーズに行われることにもなり、そう
やって身分によって格差を生じさせるような
制度を取り入れている集団の中では、そうい
う部分での争いがなくなるわけだが、そうな
ると今度は誰が上の身分になるかをめぐって
争いが起こるわけだが、そうした争いは出世
競争のように扱われるだろうし、役割分担に
応じた作業の中で、他よりも相対的に成果を
上げた者の身分が上昇するような制度にすれ
ば、無用な争いを避けることができるわけで、
そんなふうにして、集団にとって利益になる
争いを促進させるとともに、利益にならない
無用な争いを抑え込めれば、それだけ集団と
しての活動も活性化するはずだろうが、その
集団を単体で切り取ってみれば確かにそうだ
が、その集団の競争相手となる他の集団との
争いを考慮に入れるなら、集団としての成果
を上げるほど、他の集団もそれに対抗して成
果を上げないと、勢力争いの面で劣勢となっ
てしまうから、そこで競争の激化をもたらす
わけで、そんな競争の激化に伴って集団内に
いる人たちも疲弊してくるわけで、そうなる
と双方が共倒れになる危険が生じるから、そ
うした競争がある程度の限界に達すると、双
方の間で共存共栄への模索も始まるわけだが、
それがその業界内での棲み分けを図るやり方
とか、談合によって利益配分を決めるやり方
とか、その場の状況に応じて様々なやり方が
模索されるわけだろうが、そうやってそこで
一定の妥協が成り立っても、それはあくまで
もそこだけの話であり、別の地域や分野から
新たな競争相手が参入してくれば、そんな妥
協では対応しきれなくなってきて、事態がそ
れだけこじれてくるわけだが、しかも新たな
競争相手が強大な勢力を誇っていれば、競争
ではなく連携して対抗するようなことにもな
るだろうし、中にはそこからさらに事態が進
んで、合併するような成り行きになる場合も
あるわけだが、そうした集団が企業であるな
ら、しかもその企業が消費者の利害にも直結
するような分野だと、企業間の吸収合併が進
行して、特定の企業の寡占化によって、価格
を企業の言い値に決められてしまうと、それ
だけ消費者が高い商品を買わされることにな
るだろうし、また複数の企業の間で競争が促
進されて、価格の値引き競争によって、消費
者が安い商品を買えるようになるとしても、
それは他との兼ね合いで相対的な範囲内でそ
うなるだけであって、しかもそういった競争
のしわ寄せが思わぬところから跳ね返ってく
るわけで、商品が粗悪品となったり、サービ
スの低下を招いたり、事故の多発を招いたり、
競争に勝つためにその企業の内情がブラック
企業化したり、また競争から脱落して倒産し
たり廃業する企業が多くなってくると、その
地域の経済が悪化してくるだろうし、全てが
消費者の都合のいいようにはいかないわけで、
特に消費者が労働者でもある場合が多いわけ
だから、競争の激化が労働者の疲弊を招くだ
けなく、賃金の低下を招く場合もあるだろう
し、さらに地域的な経済格差を利用して企業
が利益を得ようとする場合には、外国で生産
した安い商品を売り込まれたら、その国で生
産されている商品が太刀打ちできなくなる場
合が出てくるわけで、結局は政府が高い関税
をかけて自国の企業を守ることにもなって、
消費者は自国の企業を守るためにも自国で生
産された高い商品を買わざるを得なくなるだ
ろうし、またそうやって安い商品の売り込み
を阻止されている外国の企業を擁する国との
関係も微妙になってくるわけだが、逆に自国
の商品を外国に売り込んでいるような企業に
よって支えられている国なら、なおさらそれ
によって打撃を受けていると主張する国との
関係が微妙になってくるわけで、それだけ経
済的な競争がもたらす効果の良し悪しを言う
のは、微妙な面があるわけだろうが、現状で
うまくいっている地域や国であれば、競争の
成果を誇示するような人も大勢出てくるだろ
うし、そういう地域や国に住んでいて、しか
も恵まれた経済状態の中で暮らしていれば、
それで構わないわけだが、そんな中でも報わ
れない人もそれなりにいるだろうし、その地
域や国の中でも、やりたくない職種というの
が必ずあるだろうし、そうしたやりたくない
職種の中で働かざるを得ない人が多くいるほ
ど、そこに格差が生じていることにもなり、
そうした格差が社会に微妙な影を落としてい
て、そうした格差を実感する人々の間でねじ
くれた感情が生まれていたり、他の人たちと
の間でこじれた関係を生じさせていたりする
わけで、それがそうした地域や国の内部で、
社会の不快度を高めていることにもなるのだ
ろうし、そうであるほどギャングやヤクザな
ど非合法的な社会集団が隆盛を誇っていたり、
また大規模な詐欺事件や凄惨な殺傷事件など
も頻発していたり、その社会特有の暗い面が、
その社会の理不尽で不条理な面と表裏一体と
なって、そこで暮らす人々に付きまとってく
るわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
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