文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2018.11.25 「関係の多様性」

2018/11/26

 たぶん敵対とも協力ともあまり関係のない、
人や集団のお互いの視線から外れるようなね
じれの位置を占める錯綜した関係というのが、
二項対立のようなわかりやすい対立の構図を
はぐらかして、それが一見何でもないように
見えて、その実それなりに本質的な影響を社
会に及ぼしていて、実際にそういう関係が、
利害の定かでないことを、そこに関係する人
や集団に行わせる作用があるのかもしれず、
しかもそうすることによって、積極的にこう
着状態を打開するための活路を見出そうとい
うわけでもなく、むしろ関係する誰の思惑か
らも外れるように作用して、結果的に利害に
関することは何ももたらさないような成り行
きとなり、それによってさらにその場での混
迷の度が深まるかもしれないが、少なくとも
それは対立とも連携とも違って、そもそも敵
味方がはっきりしないから、それ自体が関係
とはいえないのかもしれないが、便宜上それ
も関係の範疇に含めると、そういう関係は人
為的に作られるわけではなく、むしろ人為的
に作ろうとする関係が何かの加減で変質して、
自然にそうなってしまうような関係かもしれ
ず、またたとえそんな関係が実現したからと
いって、そこに関係しているに人たちにとっ
ては、それが特に注目に値するようなことで
もなく、それに気づいたとしても大して注目
されないからこそ、何でもないこととして見
過ごされてしまうのかもしれず、実際そこに
関係する人たちの間では何でもないことだか
ら、特にそれを人為的に壊す気にもならず、
そのまま惰性で続いていってしまうような関
係かもしれないが、壊す気も起こらない関係
だからこそ、その場の状況にも自然に溶け込
んで、意外とそれが長続きするのかもしれな
い。当事者にとっては、そんなお互いがお互
いの方を向かないねじれた関係が、何を意味
するとも思えないだろうが、互いに向き合わ
ないから、敵対し合えないし、かといって協
力する気も起こらず、敵対し合えず協力する
気も起こらないから注意も引かないし、注意
も引かないからあまり気にはならないのかも
しれないが、それだけで全てがうまくいくわ
けでもなく、他にそれなりに連携や協力の関
係や敵対や反目の関係などがある中で、それ
らの関係が様々な方面へと行き渡って、それ
らが複雑に絡み合うから、結果的にそこから
様々な方面へ一定の距離を置いたねじれた関
係が生じるのかもしれず、そうした関係が良
い意味では緩衝材の役割を果たして、連携や
協力の関係もそれほど強固にならない割に、
敵対や反目の関係もそれほど激化しないまま
でいられるから、そこで敵でも味方でもない
どっちつかずの立場が成り立つ余地が生まれ
て、またそんな余地が社会の中に広がり、互
いの視線を合わせないようなねじれた関係が
保たれている限りで、敵対や協力を強いるよ
うな煩わしさとは、ある程度の距離を置いた
ままでいられるわけで、確かに人が社会の中
で生きていれば、必ずそういった煩わしくも
必要に迫られるような関係に囚われてしまう
わけだが、それと同時に社会の構造が複雑に
なるほど、それだけでは済まなくなって、結
局そこから微妙にずれるような、どっちつか
ずの立場を取れる余地も拡大してきて、そん
な立場を維持していても、それらの煩わしい
関係から完全に縁が切れるわけでもないが、
それでもある程度はそれらの関係から距離を
置けるようになるわけで、そうやってそうし
た関係から一時的に隔たっている限りで、そ
れなりに個人の立場で憩いの時を過ごせるの
かもしれないが、そういったわけがわからな
い立場というのは、それとは違う敵味方のは
っきりした関係が、あまりに強固な結びつき
にならないようにする作用もあり、社会の中
で強固な結びつきを必要とする特定の関係が
優勢になって、一つの傾向に凝り固まって硬
直化してしまうのを防ぐ効果もあるのかもし
れない。だからと言ってそうした作用を積極
的に活用する成り行きにはならないだろうし、
ただの消極的な姿勢として、敵や味方を積極
的には作ろうとしないから、一般的にはそう
した関係は力を持ち得ないわけで、そういう
意味では何の用途にもならず、ただの無駄な
関係に過ぎないのかもしれないが、少なくと
もそれを肯定はできないとしても、かといっ
て否定する気にもなれないだろうし、要する
に何でもないことでしかないわけだが、その
何でもないと感じられることが、空気を読む
とか同調圧力などとは違った意味で、空気と
同じ役割を果たしていて、そこに空気がある
から、そうした空気によって社会が過熱も冷
却もしづらいような具合となっているのかも
しれない。

 また人や集団が何かをやろうとして、他の
人や集団と積極的に連携や協力の関係を築こ
うとする場合には、誰とでもどんな集団とで
もそうするわけではなく、利害の一致を模索
できる範囲内で、そうした連携や協力の関係
を結ぼうとするわけで、一般的に言ってそれ
は、対象となった人や集団と関係を強める方
向へ進もうとするのだろうが、その対象が特
定の人や集団である限りで、別の人や集団と
は関係が疎遠になる可能性もあって、そうや
って人や集団の間で関係の濃淡が生まれるの
だろうが、そうした関係の濃淡や強弱とは違
った関係があるとすれば、それとは方向や傾
向の違ったものになるだろうし、力が強かろ
うと弱かろうと、その方向が違えば交わるこ
とはないわけで、互いの行き先が異なれば、
同じ方向へと歩むこともないだろうし、また
必ずしも一つの方向ばかりにこだわろうとし
ているわけではない場合もあり、人は様々な
物事に興味や関心を示していて、また集団の
中でも様々なことが行われていて、それらが
必ずしも一つの方向や傾向を示しているわけ
ではなく、それらが多種多岐にわたっていれ
ば、それらのうちのどれか一つの事柄だけ、
あるいはいくつかの事柄に渡っていても、他
の人や集団との間で利害が一致する事柄に関
してのみ、必要に応じて関係を強化できれば、
それで済んでしまう場合もあり得るだろうし、
何も全ての物事に関して関係を結ぶ必要がな
ければ、それだけ調整も簡単に済みそうだし、
それに越したことはないわけで、さらにある
部分では関係を強化したいが、別の部分では
利害が異なるとすれば、その部分では対立の
関係となる場合も出てくるだろうし、そうい
う方面での関係の強化とはなり難いどころか、
下手をすればそこから関係が悪化して、敵対
関係は形成されて、それが激化する場合もあ
るだろうし、そうなると特定の関係を強めよ
うとすることとは相いれなくなってしまうだ
ろうし、そこで関係に関する矛盾も生じてき
てしまうわけだが、あえてそういう部分には
触れないようにしたければ、そういう利害が
異なる人や集団とは、無用なトラブルを避け
るためにも、一定の距離を置いて、付き合え
る部分だけ付き合うような成り行きとなるわ
けで、そうなれば関係を強化することだけに
一辺倒に進むわけにはいかなくなり、他との
関係も考慮して、それなりに距離やバランス
をとった関係を模索しなければならなくなる
だろうし、そういう成り行きから、必ずしも
利益を得るために関係を結ぶよりは、ある程
度は利益を犠牲にしてでも、敵を作らないよ
うな関係のあり方を模索する場合もあるだろ
うし、またそれに関しては相手に儲けさせる
ような関係もあるのかもしれず、そうやって
自らがそれらの関係の中で突出して有利な立
場にならないようにするわけで、目立ってし
まうことで思わぬところから攻撃の標的とな
ってしまうと、利益どころか損害を被りかね
ないだろうし、その辺を様々な方面と関係を
結ぶ上で考慮しなければならなくなるわけだ
が、さらにまた利害とは関係のない面でも、
他の誰かを助けたくて、利害抜きで関係を結
ぼうとする場合もあるだろうし、そういう場
合は実際に助けていることさえ明らかにしな
いで、陰ながら援助するような関係となるわ
けだが、そういう場合はそれを宣伝にも利用
しない関係となるだろうし、単に関係する対
象が好きだからその活動を助けようとするだ
けで、それによって見返りのない資金をつぎ
込んでも後悔しないだろうし、その人やその
集団に資金的な余裕があれば、そんなことも
行われるだろうが、そうやって他者を一方的
に利するような関係とは、さらに異なる関係
もあり得るのかもしれず、例えばただその場
の成り行きに逆らわないようにしているだけ
でも、結果的にはその場の成り行きとの間で
関係が生じているわけで、しかも逆らうとか
逆らわないとかの水準ではなく、それさえも
意識せずに、その場の成り行きの中で生きて
いて、そこで生活が成り立っていれば、それ
はその場の成り行きと一体化していると言え
るのかもしれず、そうなるとその成り行きの
一部と化しているわけだが、そういった関係
となると、何かそれについて意識することも
思考の対象ともならないから、やはりそれは
何でもないことになるわけで、距離も位置も
隔てることなく、その場に一致していると言
えるだろうし、そこまで近づき過ぎてしまう
と、もはやそこから離れたいとか、その場に
縛られているとか、そこから自由を求めて抵
抗しているとか、そういう意識にはならない
わけで、ただそこにいるのが当然なのだから、
それ以上の境遇を求めていないわけで、そう
なっている人に向かって連携や協力を求めて
も、得るものは何もなく、かえって邪魔者扱
いされてその場から追い払われるのがおちだ
ろうし、そういう意味で、すでにその場と一
体化してしまった人や集団は、その場との関
係が全てとなっていて、足りないものも余っ
ているものないから、それ以上の関係を必要
としないわけだ。 

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創刊日:2001-03-26  
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